武田梨奈、音楽は自分をコントロールしてくれるもの:映画『殺る女』
INTERVIEW

武田梨奈、音楽は自分をコントロールしてくれるもの:映画『殺る女』


記者:桂 伸也

撮影:

掲載:18年11月28日

読了時間:約15分

音楽は自分に寄り添ってくれるもの、自分をコントロールしてくれるもの

武田梨奈

武田梨奈

――実は先日、武田さんも出演された映画『ボクはボク、クジラはクジラで、泳いでいる。』の主演を務められた矢野(聖人)さんにインタビューをさせていただいたのですが、その際に矢野さんが“武田さんはカナヅチだといわれていました”とおっしゃっていて…(笑)

 え!? 何を余計なことを!(笑)。まあ確かに、幼いころにカナヅチで、全く泳げなかったんです。

――でも劇中では、水場に飛び込んで泳ぐシーンがありますよね?

 ジムで練習したんです。特にあの作品のお話を頂いたので、“これはマズイ!”となおさら頑張って(笑)。結構特訓しました、ガッツリ練習して。水泳が得意な友達がいるので、一緒にプールにも行きましたし。撮影で出てきたクジラの生け簀(いけす)って、深さが4~5メートル、すごく深いんです。だから足がつかない、3メートルくらいのプールに連れて行ってもらって。

――では、映画撮影に向けて泳げるようになったと? 素晴らしいですね! 水が怖いまま大人になると、なかなか克服するのは難しいといわれていますし。それでまたクジラの上に乗って… 。

 そうなんですよ。だから本当に最初は怖かったです。

――それは本当にご苦労様でした。話は変わりますが、武田さんは普段、音楽はよく聴かれていますか?

 よく聴いています! 毎日移動中は絶対手放さないですし。

――どんなものを聴かれていますか?

 本当にオールジャンル。今時っぽいのもそうですけど、最近は結構昭和な歌謡曲が好きで、山口百恵さんとか、テレサ・テンさんとかよく聴いていますね。

――それはなかなか渋い趣向ですね。でも最近、若い方がリバイバルというか、そういった70~80年代の歌謡曲に興味をもたれる方も結構多いとお聞きしたことがあります。この映画も劇中にも出演されているCharice a.k.a Jake Zyrusさんの「OUT THE WINDOW」が主題歌として使用されていますね。曲調はすごくお洒落というか…。

 本当に美しい曲ですよね。作品自体が結構ダークな内容で、最後まで胸を突かれる作品ですけど、この主題歌は癒やされる感じで。素敵な曲だと思いました。

――では、そういう曲なんかも結構好きで、オールジャンルな感じですね。本当に音楽は手放せないものと?

 そうですね。洋楽なんかも。私は絶対に手放せないです。基本的には仕事で移動の際に、車に乗ってちょっと喋ったらすぐイヤホンつけちゃうし(笑)。気分、テンションを音楽によって左右されるタイプだと思います、結構単純な人間ですし(笑)。たとえばこの役の時は、こういうダークな曲を聴いてそういうテンションになろう、みたいな感じで聴いています。

――一つ難しい質問をさせていただければと思いますが、たとえば武田さんは音楽に対して、どのようなものを求められますでしょうか?

 自分の中では、今言ったようにその時のテンションに寄り添ってくれるもので、なにか自分をコントロールしてくれるものだと思っています。特に自分の日々の感情やモチベーションというものを支えてくれたり、あるいはすごくダークな気持ちになりたい時に、音楽がそういう気分にさせてくれたり。仕事をしている上でも、パートナーになってくれている気がします。

――なんとなく気持ちを引っ張ってくれるというか、メリハリをつけてくれるという感じですかね。無ければ無いで、自分がボヤっとした感じになるというか?

 だから、たとえば、私は仕事とは別に空手をやっているけど、試合の前とかは実はすごく緊張しやすくてビビリなんです。試合前には緊張でお腹が痛くなって、ずっとトイレに引きこもっちゃったりとか(笑)。いつもご飯はモリモリ食べるのに、試合の前にはご飯が食べられなくなったりするんですけど、そういう時は音楽を聴いて、テンションを上げて“おしっ!”ってなりますね(笑)

――参考におうかがいしたいのですが、試合の前にはどんな音楽を聴かれますか?

 すごく分かりやすいところでは、ジャッキー・チェンの曲とか…。

――ジャッキー・チェン!?…映画『プロジェクトA』の主題歌とかですか?

 まさしくそれです!(笑)。それとか映画『ポリス・ストーリー』の主題歌なんかも。結構ああいった映画なんかを見たり、主題歌を聴くと、自分も強くなった気持ちになったり、私は本当に単純なんです(笑)。あと映画のサントラはよく聴きますね。それこそ映画『ロッキー』のテーマソングを流したり。イヤホンで大音量でも。

――ジャッキー・チェンをピンポイントで聴かれるのは、なかなかマニアックな感じもしますが(笑)。でも確かに気持ちは分かりますね。映画のサントラはスケールが大きくて、リズムやサウンドが、気持ちを揺さぶってくる感じのものもたくさんありますし。

 たとえば今日は『殺る女』という映画の取材で“決めていこう”という気持ちもあったので、メイクをしている時に洋楽をずっと流して、自分をカッコよくなった気持ちにしたりとか(笑)。でも本当に気分によって音楽を聴き分けたりしています。

武田梨奈

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(おわり)

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