サンプラザ中野くんが23日、東京・Mt.RAINIER HALL SHIBUYA PLEASURE PLEASUREで東名阪ツアー『サンプラザ中野くん Style #3』東京公演を開催。ソロ名義初となる、彼にとって実に20年ぶりのワンマンツアー。16日の愛知・名古屋ELL fit's all公演、17日の大阪・梅田シャングリラ公演と回り、最終公演では爆風スランプの曲を中心に全16曲を披露し大団円の中ツアーを終えた。サンプラザ中野くんが「平成を駆け抜けた歌姫が安室奈美恵ちゃんなら、平成を駆け抜けたヒットソングは『Runner』です」と語りかけた様に全力のステージでツアーを完走した。【取材=松尾模糊】

東京をフューチャーしたステージ

 会場が暗転し、パッパラー河合(Gt)が客席通路を通って登場。歓声に迎えられ、望月大輔(Ba)、 ジミー岩崎(Key)、 肉野バンバンジー(Dr)の演奏も加わる中「えらいこっちゃ」でステージをスタート。サンプラザ中野くんが「Oh Yeah 渋谷!」と叫び、1曲目から会場のボルテージを上げる。

サンプラザ中野くんのステージ

 さらに、アッパーな「うわさになりたい」、肉野バンバンジーの曲紹介から「たいやきやいた」と立て続けに披露。曲の後半では観客もヘドバンをしながら盛り上がった。

 パッパラー河合が「渋谷では、20歳の頃からずっとやっています。よろしくお願いします!」と呼びかけ、「Hey!Hey!トーキョー」「東京ラテン系セニョリータ」「せたがやたがやせ」と東京の街をフューチャーした東京公演ならではのセトリでにくい演出も。

 そして「ワンマンでツアーするのは20年ぶりなんですよ。イチからやり直すって大変なんだなと。ゼロから頑張って参りますんで、よろしくお願いします」とこのツアーを経て気持ちを新たにした様子。

平成を駆け抜けたヒットソング

 ステージ中盤では1992年のフジテレビ系アニメ『ツヨシしっかりしなさい』の主題歌「さよなら文明(2018Ver.)」を披露。コミカルな歌詞とポップなサウンドで会場を盛り上げた。

パッパラー河合

 一転、「神話(2018Ver.)」「涙2」とスケール感のあるミディアムソングを聴かせることも忘れず、観客を飽きさせない。

 そして、「平成を駆け抜けた歌姫が安室奈美恵ちゃんなら、平成を駆け抜けたヒットソングは『Runner』です」と、今年4月にリリースした「Runner(平成30年Ver.)」を披露。パッパラー河合のお馴染みのギターフレーズから、疾走感溢れるサウンドにサンプラザ中野くんのハスキーな歌声が乗る。曲の最後には観客もシンガロングで一体となる盛り上がりを見せた。

 1996年のヒット曲「旅人よ」で本編を終了。会場に響くアンコールに応え、再びメンバーが登場。アンコールでは「THE BLUE BUS BLUES」「大きな玉ねぎの下で」とミディアムナンバーを届けた。

 最後は「Runner(平成30年Ver.)」に収録されている、ソロ曲「愛してるよ」を演奏。サンプラザ中野くんは「海外の人って良くハグとかほっぺにキスしたりするじゃないですか。でも、日本人とか東アジア人ってそういうことしないでしょ。儒教の影響もあると思うけどスキンシップが苦手じゃないですか。20年前に父親を亡くしまして。その時に冷たく硬くなった身体を抱きしめたんです。その時、死んでからこんなことやっても意味ないなと思いました。生きているうちにやらないと。そう思って、母親と10年かけて自然にハグするようになりました。母親って子どもを小さい時から抱いているんで、あんまり抵抗ないみたいです。だから、もっと愛し合っていこうと。ひらがなは“あい”から始まっているんだからという曲です」と楽曲に込めた想いを語り、愛溢れるステージでツアーを締めくくった。

この記事の写真

記事タグ 


コメントを書く(ユーザー登録不要)