役者として、M!LKとして
俳優としての活躍も目覚ましい佐野。演じることへのやり甲斐はなんだろうか。
「つっつんに限らずなんですけど、役者の仕事を初めてまだ長くないので、難しいなと思うことも多いんです。でも人生って一つしかなくて、そのなかで別の人の人生を真剣に考える事ってなかなか普通の仕事ではないと思う。そういう意味ではいくつもの人生を歩めているような気がして、役者の人生はお得だなと思います。今回の作品であれば、筒井光にとって人生の転機になった部分が映画化される。一つの作品で物語の人物が成長すると、プラス佐野勇斗も成長できたような気がして。そういう意味ではすごく楽しさを感じながらやっています」
――役者として強化したいところは?
「役によって毎回違うんですけど、本当に強化したいのはやっぱり、もっと役になりきることだと思っています。観ていてナチュラルに演じる。究極はその人物になりきっている、見ている人が、佐野勇斗が演じていることを忘れるぐらい、見入るようなものだと思うので、役について深く考えられるようになりたいです。この作品の一つ前が『ちはやふる』(『ちはやふる -結び-』)だったんですよ。有名な方がたくさん出ていらっしゃるし“ダメだこのままじゃ”と落ち込んだこともありました。それを乗り越え、学んでから臨んだのが今回の作品。今までは“こんなにやったらダメかな”と思ってセーブしていたところもあったんですけど、それを抜きにして思った通りにやったのがこの作品だったので、手応えや成長を感じられました」
「手応えや成長を感じられた」という本作。一方、歌手活動でも変化があった。自身が所属するボーカルダンスユニットのM!LKは、8月に山中柔太朗、曽野舜太、琉弥の新メンバーが加わり7人なった。
「やっぱり新メンバーが入るとなったらもちろんファンの皆さんも動揺すると思うし、今までの僕らが好きだと言ってくれる方もいるので、色々な意見があると思うんですけど、あの3人はそういうことを受け止めて“M!LKに入らせてください”と言ってきてくれたので、ありがたいなって思います。実際にこの2カ月間、一緒にレッスンをやってきて、僕らも相当大きな刺激をもらって一緒に成長できている。強気ですが、これからのM!LKを“見とけよ”という感じです」
11月には8thシングル「Over The Storm」の発売も控えている。
「新曲『Over The Storm』は、8月の『EBiDAN THE LIVE 2018 ~Summer Party~』でも披露したんですけど、まだ他にも何曲か新しい曲が制作段階で、今までのM!LK感もあるんですけど、大人になったM!LKと言うか、新たな次に向かっての“俺やるぜ”みたいな曲が多くて、すでにレコーディングもしています。リリースイベントも全国各地でやるので、成長した僕たちを楽しみにしていてほしいです」
ちなみに、普段からJ-POPを聴いているという佐野。曲に惹かれるときの大きな要素は「メロディ」だという。一方、『3D彼女 リアルガール』では、場面に応じて様々なジャンルの音楽が流れている。実に多種多様だ。そうした音楽のなかで色葉と筒井の間に流れる甘い恋のメロディは、観る者の心を、時にはキュンとさせ、時にはウルッとさせる。この映画から様々な感動を与えてくれるだろう。
(おわり)