NCT 127、初ガルアワで虜に　剛柔備えたダンスに歌唱力で魅せる

　９人組男性ダンス＆ボーカルグループのNCT 127が16日、千葉市美浜区の幕張メッセで開催された、ファッションと音楽の祭典『Rakuten GirlsAward 2018 AUTUMN／WINTER』に初登場。圧巻のパフォーマンスで魅了した。

　イベントも佳境を迎えた午後８時半過ぎ、彼らは登場した。場内が暗転し、ステージのスクリーンに彼らの名前が表示されると、悲鳴にも似た大歓声が響き渡った。それとともに、場内は緑色のペンライトに染まった。PVやメンバーそれぞれの名前と顔が順に映し出される。その度に歓声が沸く。

　内に込めた興奮が頂点に達しようとした時、ステージ中央に９人のシルエット。まばゆい光とともに歓声を浴びた９人はステージパフォーマンスを始める。最初に披露したのは「Limitless」。静かに進んでいく楽曲はサビ部で一気に華やかになる。歌声でサウンドが重なり厚みを増す。１曲目から火炎の火柱があがる。それに合わせるように、ステージにいくつも設置されたスクリーンにも炎を思わせる映像が流れ、会場全体が赤く染まる。単独公演のような豪華な演出に場内の興奮は上がるばかりだ。

　一方で、なめらかでいて切れのあるダンスでも魅了していく。彼らの動きに合わせて赤や白などのレーザーがあたりを照らす。そして再びいくものの火炎の火柱。もはや沸騰に達した場内。曲を終えても歓声はやまない。

　２曲目は「Cherry Bomb」。重厚なEDMが胸を打つ。ライティングとシンクロするダンス。先ほどと比べ音楽の物語はゆったりと進む。かと思えば均衡を破るように途中から一気に華やかになる。そして再びゆったり。それに合わせてスローリーにダンスしたり、スピード感のあるダンスを見せていく。９人による緩急をつけたダンスも一糸乱れず、圧巻のステージングだ。そうした華やかさを、ステージのスクリーンでも表現するようにカラフルな映像が流れる。

　一呼吸置くようにここでMC。「楽しんでますか！　いかがでしたか？」と問いかけると歓声をもって満足の心境を返すオーディエンス。メンバーそれぞれ自己紹介を兼ねながら思いを語っていく。「このステージに立つことができて光栄です。うれしい。忘れられない素敵な思い出になれば」と語り、そして「僕らのダンスパフォーマンスにも注目してほしい。来年２月にライブツアーも予定されているので、日本にファンの皆さんと会える機会を作っていきたい」と伝えた。

　そして、「違う魅力がお伝えできる曲だと思います。最後まで楽しんでください」と言って告げた次曲は「Touch」。曲名だけで大歓声が起こる。囁くように優しい歌声が響く。爽やかなサウンドに乗せてランウェイをスキップする。ダイナミックかつ繊細のダンスパフォーマンスも魅力的だが、伸びやかで迫力のある歌声も圧巻だ。

　彼らのステージのラストを飾るのは「Chain」。日本デビューミニアルバム『Chain』のリード曲。ステージバックから青緑のレーザーが照らす。再びEDMサウンドが鳴り響く。目まぐるしく変わるサウンド。それに合わせて青、赤、緑に染まる。猛スピードラップに合わせてダンスも早くなる。しかし９人のシンクロは乱れず。緩急を使い分けたダンスでオーディエンスの心を刺激する。そして最高潮に達したところでランウェイ中央の天井から爆破が起こる。それに合わせて高揚感も弾ける。圧巻のパフォーマンスと豪華演出で魅了した彼らは「皆さん、楽しんでください」と優しい言葉をかけてステージを後にした。

　CDデビュー前の今年４月から５月におこなった全国４都市９公演にもおよぶショウケースツアーは即ソールドアウト。そのデビューアルバム『Chain』の同名リード曲は日本をはじめ世界10カ国・地域で配信チャート１位になるなど、注目を集めている彼ら。この日はたった４曲だったが、彼らの魅力を凝縮したライブステージは多くの女子を魅了した。

　この日のMCでもあったように、来年２月からは日本CDデビュー後初の全国ホール＆アリーナツアーを開催する。その規模は全国７カ所13公演、ファイナルは３月30日・31日のさいたまスーパーアリーナ2daysとなる。【取材＝木村陽仁】