多くのチャレンジがあった、SWAY 転機になった1stアルバム
INTERVIEW

多くのチャレンジがあった、SWAY 転機になった1stアルバム


記者:桂泉晴名

撮影:

掲載:18年08月28日

読了時間:約13分

完成の瞬間、今までにない感覚を体感した

――今回は1曲SWAYさん作詞の曲「Camouflage U」がありますが、これはなぜご自身で書きたいと思われたのですか?

 作曲をしてくれたSUNNY BOYと僕は遊び感覚で楽曲を作れるので、誰かにこの遊びに参加してもらうとなると、ちょっとややこしかな、というのもあったんです。この曲が生まれたのも、「Camouflage U」というタイトルだけ自分の中でアイデアとして持っていて、SUNNYに「曲を作りたい」とお願いしていたんです。ただ久々に二人でセッションしたんですけれど、なかなかうまくいかず……。いざできたら「ちょっと微妙だなあ」といった感じになって、一回ゼロにして組み立て直したんです。そうしたら、30分ぐらいでできて。すごくバチっとハマったんですよ。だからこそ、これは逆に書きたいな、というのもあったんですね。家に持って帰って、とりあえず早起きして、この曲をずっと聴いて歌詞を書く、というのが何日間か朝の日課になっていました。ずっと思ってたことを言葉にできたな、と。

――“もう消えてしまいたい”とか、意外なワードが入っていますよね。

 僕の世界観の中では、失楽園をイメージしたんですけれど。

――具体的にどんなイメージでしょうか?

 僕の中でたてた主人公は、普段営業か何かで、汗水たらして上司に怒られながら、仕事を頑張るサラリーマンの男性をイメージして。その中で自分のストレスとかを全部発散できるのが彼女だったという。でもそういう彼女はとても大切なので、その存在を誰にも言いたくもない。なので、彼女を隠すという意味で「Camouflage U」なんですよね。自分だけのものにしたいということで、東京がコンクリートジャングルと言われている中で、そのジャングルの中に二人だけで身を隠すという、ちょっと大人の世界です。

SWAY(撮影=冨田味我)

――ここまでお話を伺って、SWAYさんはこのアルバムで本当にいろいろなキャラクターになられましたね。この一枚が完成したときはどんな心境でしたか?

 アルバム作業終了の瞬間を迎えたとき、達成感とかではなくて、なにかジワッときましたね。本当に涙が出そうなくらい、うれしさなのか、今まで感じたことのない感覚でした。グループでは成功も失敗も5人で分かち合えるので一人で背負うことが少ないんですけど、このアルバムに関しては「本当に皆さんありがとうございました」と思いました。

――アルバムが完成したことによって、どんな新しい自分になれましたか。

 やはり今回は一人じゃ絶対完成できなかったので。古くからつながってたSHOKICHI始め、本当にいろいろな人と作り上げられたアルバムでもありますし。スタッフさんとの絆の強さというか、すごくバックアップしてくださったので。自分たちの Def Jamチームがとても強くなった感じがしました。すごく自分のこと、自分のやりたいことも理解してくれて、実現させてもらったのは大きいです。

 今回は12曲入りで「MANZANA」のシングルから2曲引っ張って来る予定だったんです。なのに僕がわがままを言ってしまい、シングルからは「MANZANA」だけで13曲という構成になりました。でも「SWAYがやりたいと言うなら、それでいきましょう」と言ってくれたのも、このチームの皆さんからの理解があってからこそだし。逆にそこまで信用してくれたというのは、自分とっても大きいし、本当に感謝ですよね。多分このアルバムは僕の人生の1つターニングポイントだと思います。あと、とくにライブを意識してこのアルバムを作ったので、絶対にいつかワンマンライブをやりたいですね。

(おわり)

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SWAY(撮影=冨田味我)

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