みんなに会いに行けるグループ、風光ル梟 未来へ向かうビジョン
INTERVIEW

みんなに会いに行けるグループ、風光ル梟 未来へ向かうビジョン


記者:長澤智典

撮影:

掲載:18年08月05日

読了時間:約15分

「アイドル界の頂点に立つ!!」大きな意志

日浦菜緒(撮影=冨田味我)

――その表題曲の「ショートケーキイズム」ですが、かなり挑戦的かつ挑発していく歌詞をぶつけてきましたね。

Misaki そうですね。自分の気持ちもそうだし、メンバーたちも「ここから戦ってかなきゃいけない」という意識を強く持っているから、「それでも僕たちは戦っていく」というテーマを、「ショートケーキイズム」を筆頭に、今回のシングルには詰め込みました。結成時からのメンバーであるカノンや凜は、メンバーの卒業や新メンバーの加入という経験を踏まえながら、「それでも僕たちは戦っていかなきゃいけない」という気持ちを持っていて。新メンバーたちも、風光ル梟に入ったことで、理想と現実の差など、グループ内外での活動を通して自分自身と戦ってかなきゃいけない面もいろいろあると思います。アイドルとして活動をしていくことは、けっしてキラキラとしたことばかりじゃない。だからこそ、その光と影の部分をエグい言葉で歌おうと思い、この曲を生み出しました。

――メンバーそれぞれの「ショートケーキイズム」についての印象。加えて、イチゴは最初に食べるのか、最後まで取っておくのかも教えてください。

岩谷華奈 わたし、20歳なんですけど。この年齢でさえ共感する部分がけっこうあって、「Misakiさんは、こういう風に思ってるんだ」と共鳴する面もありましたし、レコーディングのときも感情がとても入りやすかったです。「ショートケーキイズム」はセリフも多いんですけど、語るときにも「もし、自分がこの言葉を使うんだったら、どういう心境のときかなぁ」というのを想像しながら一文字一文字を大切にしていきました。

 この曲の歌詞は、かなり攻めていますけど。その言葉をストレートに言うからこそ、余計に伝わるんだろうなと思いました。個人的に好きな歌詞が、<何をそんなにためらって そこで立ち止まっているのか 涙流すくらいならやってやれ>の部分。そこは、今のわたしの心境にも強く重なれば、みなさんにも伝えたい想いです。ちなみに、イチゴは最後に食べます。

栗栖瑠海 最初にタイトルを聞いた時は「可愛い歌なのかなぁ」と思いましたけど、すごく格好いい楽曲でした。ラップの部分は難しくてレコーディングでも大変でしたけど、メンバーみんなが支えてくれたので出来ました。歌詞には強い言葉がいっぱい入っています。きっと、何かに迷っている人にこの言葉たちを投げかけたら、その人の背中を押してあげられる。そういう内容だと思います。わたしも、<何をそんなにためらって そこで立ち止まってるのか 涙流すくらいならやってやれ>の歌詞が大好きです。イチゴは、最後に食べます。

山崎カノン 新体制になって初めてのシングル。「ここから頑張っていくぞ」という想いが、歌詞のあちこちに書かれていて、とても共感しながら歌えました。確かに強い言葉は多いんですけど、そこは、わたしも「アイドル界の頂点に立つ!!」という大きい意志を持ちながら歌いました。わたしもイチゴは最後まで取っておいて食べます。

日浦菜緒 このタイトルはわたしには絶対に思い浮かばない言葉で、Misakiさんのその発想がすごいなぁというのが一つ。歌詞に記された一つひとつの言葉が強ければ、普段口にする言葉ではなかったように、その言葉たちを自分のものにして歌うのにはけっこう苦戦しました。ちなみに、イチゴは最初に食べます。理由は、最初に幸せを味わいたいからです。

中西優香 最初に曲を聴いたとき、今までの風光ル梟とはまったく違う曲調やし、タイトルの「ショートケーキイズム」から想像していたのとはぜんぜん異なる曲調やったから、「どうやって表現しよう」と思ってたけど。歌詞の意味をMisakiさんから聴いたり、自分でも歌詞を何度も読み込んだことで、わたしも「風光ル梟でアイドル界の頂点に立ちたい」と思ったし、「たとえいろんな困難が立ちはだかったとしても、このメンバーで一緒に頑張りたい」気持ちになれたように、とても共感しながら歌えました。

 わたし、<キラキラしたこの世界 目立つって大変だなぁ、、、僕はいちごにはなりたくない>の歌詞が好きなんです。アイドル界には本当にたくさんの人たちがいるじゃないですか。その中で目立つのは大変やけど、やっぱショートケーキのイチゴのように、そのイチゴのような存在に風光ル梟でなれたらいいなぁと思いました。ショートケーキのイチゴは、最後に食べます。

栗栖瑠海(撮影=冨田味我)

――Misakiさんは、この曲にどんな想いを投影したのか、改めて聞かせてください。

Misaki 先に言っておくと、わたしもショートケーキのイチゴは最後に食べます(笑)。ショートケーキにとってイチゴはとても大事なもの。風光ル梟も同じよう、ショートケーキのイチゴのような存在になりたいんだけど。でも、目立つ存在だからこそ、いつ取って食べられてしまうのかがわからない。この世界って、目立てば目立つほど消えちゃう。でも、みんなその頂点を目指して頑張ってるという矛盾を抱えているんですよね。そういう世界の中、わたし達も頂点を目指して戦っているように、その事柄を比喩して書いたのが「ショートケーキイズム」なんです。

 メンバーも好きと言ってくれた「何をそんなにためらって そこで立ち止まってるのか 涙流すくらいならやってやれ」の歌詞は、自分自身への問いかけであるのと同時に、戦う人たちへの応援歌としても書いています。

――MVも、かなり刺激的なインパクトを与えてくれますよね。

Misaki そうなんです。余談ですが、中に瑠海がイチゴを食べすぎてお腹をさすってるシーンが出てくるんですけど。あこそは、最高のカットを撮るまで30テイクくらいやり直しました。最後に出てくる口の中からイチゴがドロッと流れ出るシーンも、瑠海が担当しています。

栗栖瑠海 あのシーン、自分で観てて「グロッ!!」と思いました(笑)。

Misaki あのシーンで使ってるのはベリーソースで、瑠海に、口にいっぱい含んでもらい、わざと口から垂らしてもらったんですけど。あのシーンには、自分たちがイチゴのような存在になるためにもイチゴをたくさん食べなきゃいけない。だけど、食べすぎて口からイチゴがあふれ出しちゃってるという想いや意味を持っています。そこまで意志が伝わったらいいなと思いながら、あのシーンを撮影していました。

――2曲目には、ひと夏の恋の想いを綴った「パパパ」を収録しました。

Misaki 夏にリリースする作品のように、夏を象徴する楽曲も収録したかったことから、「パパパ」と題したサマーチューンを作りました。歌詞には、夏休みに起きるひと夏の恋の出来事を書いてます。内容の面でも、瑠海や菜緒のような若い子たちにも共感してもらえるように書きました。

岩谷華奈 この曲は、ホント「若い子の気持ちだな」という歌だからね。でも、若い子たちも多い風光ル梟だからこそ歌える楽曲でもあるなとも受け止めています。この「パパパ」には、10代の子たちがドラマや映画で味わうような青春ストーリーが書かれています。それに夏は、何事も弾けたほうが楽しいからね。

山崎カノン わたしも「パパパ」を聴いたときは、「ザ・夏」という印象でした。しかも歌入れするときから、ライブでお客さんたちと一緒に盛り上がってく姿が想像出来たから、レコーディングのときもその姿を思い浮かべながら歌いました。個人的には、まだ恋愛をしたいことがないから、「こういう恋愛をしてみたいな」とも思いました。
Misaki この恋、ひと夏で終わっちゃうけど、いいの?

山崎カノン あっ、そうだ(笑)。

日浦菜緒 「パパパ」は、とても明るい曲。わたし自身は、とても共感しやすい歌です。

栗栖瑠海 夢見る少女のような女の子の物語を書いているのが、「パパパ」という印象でした。明るい楽曲だから、ライブでこの曲を歌うとき、お客さんたちも一緒に踊ってくれたらいいなぁと思います。

中西優香 収録した3曲ともまったく違う表情なんですけど。中でも「パパパ」は「めっちゃ可愛い曲やなぁ」という印象です。歌詞に出てくる「シャンプーは変えた」は、好きな人のために変えたということですよね。その子の気持ちが可愛くて、わたしも好きです。

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