新しい一面も表現できた、大原櫻子 今の気持ち表した「Enjoy」
INTERVIEW

新しい一面も表現できた、大原櫻子 今の気持ち表した「Enjoy」


記者:榑林史章

撮影:

掲載:18年06月27日

読了時間:約11分

 女優としてシンガーとして活躍する大原櫻子が6月27日に、3rdアルバム『Enjoy』をリリース。2013年に映画『カノジョは嘘を愛しすぎてる』で女優&歌手デビュー。2015年にリリースした1stアルバム『HAPPY』がオリコンウィークリーチャート初登場2位を獲得、同年NHK『紅白歌合戦』に出場、2016年には日本武道館公演を成功させるなど、歌手としてめざましい活躍をする一方で、女優としてドラマ、CM、舞台などでも存在感を発揮している。9月に上演される「ONWARD presents 新感線☆RS『メタルマクベス』disc2 Produced by TBS」に出演、来春公開の映画『あの日のオルガン』ではW主演が決定している。約2年ぶりのリリースとなるアルバム『Enjoy』のタイトルは、「舞台での経験がインスピレーションになった」と話す。演技に歌に友情にと、人生を楽しむ彼女の姿勢が見えてくるアルバムになった。【取材=榑林史章】

『Enjoy』は、今の自分の気持ち

『Enjoy』通常盤

――アルバム『Enjoy』は、全体に夏の壮快さがありながら、ちょっとした切なさも感じさせるアルバムになりましたね。

 夏に発売するアルバムなので、ポップで、ライブで映える曲もたくさん詰め込むことができました。今までになかったダンスチューンも収録しているので、新しい一面も表現できたと思います。

――それは、1曲目の「one」とラストに収録の「Joy & Joy」ですね。これは、洋楽のEDMの雰囲気のダンスチューン。

 歌ってすごく新鮮でした。「one」は、作詞・作曲・編曲の小名川(高弘)さんが「洋楽を意識しました」とおっしゃっていたのですが、こんなにサビが短い曲を歌ったのは初めてです。「Joy & Joy」は、多保孝一さんとUTAさんの作曲・編曲で、リズムで楽しませるパーティー感のある楽曲です。こういう曲調も新鮮で、ライブですごく映えそうな曲なので、ライブで歌うのが今から楽しみです。この2曲があることによって、“エンジョイ感”が増したと思います。多保孝一さんも、「& Joy」が、「エンジョイ」と聞こえたら、タイトルにつながって面白いんじゃないかと、おっしゃっていました。

――タイトルの『Enjoy』は、どういうイメージで?

 今年に入って舞台をやらせていただいたのですが、本番前にキャストで円陣を組んで「今日もよろしくお願いします。エンジョイ!」と、毎回言っていて。公演が終わったあとも、その言葉が胸に残っていて、エンジョイという言葉をよく使うようになりました。それで、今の私の気持ちを表した言葉として、アルバムタイトルに付けさせていただきました。

――舞台でかけ声にしていたのは、緊張せずに楽しむ気持ちで取り組もうという気持ちだったんでしょうね。

 緊張感は必要ですけど、だからこそ楽しむ心を忘れないようにみたいな感覚だったと思います。聴いてくださる方にも、楽しんでもらえたらうれしいです。今作のタイトルは、ポジティブなワードを付けたいと思っていましたし、1stアルバムが『HAPPY』で、2ndアルバムが『V(ビバ)』ですから、3rdアルバムが『Enjoy』というのも並びがいいなと思います。

――例えば、1stアルバムがお弁当箱とか、2ndアルバムは宝石箱とか、何か箱に例えるとしたら、3rdアルバムは何箱だと思いますか?

 その質問は初めてです(笑)。でも、おもちゃ箱が近いかもしれないですね。ジャケット写真でも遊び心を持って撮影をさせていただいて、ものボケじゃないですけど、初回限定盤Bではライトの傘をかぶっていたりしますし。

――どうしてライトの傘をかぶることに?

 カメラマンさんとデザイナーさんと、「ものボケをして“エンジョイ”しているのがいいね」と話をして、「じゃあこれをかぶってみて」と言われて。他にもいろいろなことをやっていて、初回限定盤Bの特典のブックレットには、鹿の角を頭に付けている写真があったりとか、いろんな写真が載っているのでぜひ観てほしいです。それに今までのナチュラルメイクとは違って、目尻に色を入れて、メイクも遊び心のあるものになっています。

――そんなアルバムのリード曲である「ツキアカリ」は、おしゃれ感のあるポップなサウンドで、好きがゆえの切ない気持ちが表れた曲ですね。

 倦怠期じゃないけど、付き合ってしばらく経って、相手との距離感が掴めたような掴めなくなってきているような、不安な気持ちを持った女の子の歌です。でも好きだからそういう気持ちが生まれるし、私と同世代の女の子には共感していただける歌詞だと思います。

――作詞家や作曲家の方には、どんな要望を伝えていたんですか?

 「ツキアカリ」に関しては、単に“アイラブユー”を伝えるだけのラブソングにしたくはなくて、いろんな葛藤とか、その女の子のリアルな部分が見えるようなものにして欲しいとお伝えしました。アルバム全体だと、こういう曲という具体的なものよりは、ダンスが踊れそうな曲をお願いしますとか、たとえば「いとしのギーモ」は、タイトルが『Enjoy』と決まったからこそ、遊び心があって和やかなムードを持った曲を1つは入れたいからと、要望を言わせていただきました。

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