原桂之介監督、知英、稲葉友

 歌手で女優の知英と俳優の稲葉友が18日、都内でおこなわれた映画『私の人生なのに』(7月14日公開)の完成披露上映会に、映画でメガホンをとった原桂之介監督とともに登壇。映画の主題歌や、劇中での演奏シーンへの取り組みなどを振り返った。

知英

 本作は東きゆう著、清智英原案の人気小説を原作としたストーリー。突然の病で新体操の選手生命を絶たれた一人の女性が、幼馴染みとの音楽での交流を通し、自身の生きる意味を取り戻していく姿を描く。主人公・金城瑞穂役を知英、その瑞穂の前に再び現れ、音楽を勧める幼馴染み・柏原淳之介役を稲葉が演じる。

 今作で知英は新体操、車椅子生活、ギターの弾き語りなどさまざまなチャレンジをしており、当初は不安やプレッシャーを感じていたことを明かし「でもまた改めて感じたのは“やっぱり歌って素晴らしいな”って」と作品完成を喜びつつ「家族や友達とか、周りの人の愛をまた感じました」と振り返った。

 一方、同じくギターの弾き語りに挑戦した稲葉は「最初に“ギターを弾く”というお話を聞いて、これは練習しないとやばいなと思い…」と当初は不安を感じつつ、音楽制作を担当した山本加津彦と、作詞を担当した原監督より演奏の相談をした中で、メロディ作りにも参加していたことを明かす。映画のエンドロールでは劇中歌「ある人へ」「涙」の2曲の作曲者として、山本と連名で名前がクレジットされている。

稲葉友

 「作った! という感じではなく(渡された曲に)次はこれを練習してきてといわれ…という感じで、ワタワタと練習していた」と、もともと作曲をした認識はなかったと明かす稲葉だが、映画のエンドロールのクレジットを見た時のことを回想し「“そういえば確かにやった! 俺もやったということでいいんだ!”となりまして。ありがとうございますという感じでしたね、そこに関しては」と思ってもないサプライズを喜んだひと時を振り返っていた。

 さらに「作曲として嬉しかったのは稲葉として。でも淳之助らしい曲になっている。すごく自然に世界に溶け込んでいるというか、そこにしっかり立ち上がっているので、いい曲が書けたと思います」と続けると、その3人のやり取りを端で見ていた知英は「仲良しでしたね。寂しかった」と少し取り残されたような気分を嘆き、会場を沸かせていた。

 また今作品では、知英がJY名義による主題歌「涙の理由」を歌う。映画に寄せたテーマが描かれているこの曲に対し、知英は「映画の主題歌は初めてで、自分が演じて、しかも歌うということは、今までとは違う感じ。(瑞穂という)役になって歌えたと思います」と回想。またこの曲は、JYのデビューの頃より曲作りを担当している山本とのタッグを今回も実現していることを明かしながら「また瑞穂だけでなく、自分の中でも勇気をもらえたというか、すごく今回の曲もまた新たな感じがありました」と曲から受けた印象を明かしていた。【取材・撮影=桂 伸也】

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