いろんな要素を散りばめて
――ドラマストアの楽曲は、どれも日常を切り取って、そのシチュエーションをドラマチックに描き出していくスタイルですよね。しかも、向けてる視線が一辺倒ではなく、一つの物事を多様な角度から捉え、いろんな想いを1曲の中へ凝縮していませんか?
長谷川 海 曲調も歌詞も一辺倒にならないようには、どの楽曲も心がけています。たとえ前を見据えた内容でも、ただ真っ直ぐに未来を見据えているわけではなく、そこにはネガティブさも含め、いろんな要素を散りばめています。いわゆる「幸せをつかむためには、その背景にある嫌なことも描かなきゃリアリティが出ない」ということですよ。
松本和也 ドラマストアと名乗っているにも関わらず、「ぜんぜんドラマがない!」とは言われたくないし、たとえドラマがあっても、第一話ばかりを繰り返すようなこともしたくない。どんな楽曲にも、つねにどんでん返しがあったり、新たな刺客が出てきたりというのはいつも考えてやっていることですね。
――それは1曲のみならず、『swallowtail』に収録された6曲全体のバランス感にも投影されていることですよね。
松本和也 そう。曲順を含めたアルバム全体のトータルバランスは、もちろん。ライブツアーでこの6曲を演奏するとしたら、どこにどういう表情を加えるか。または、ライブにおいてどんな表情が欲しいから、それを新曲として作るかなどもあらかじめ考えていること。だから「秘密」のような正統派なポップスもあれば、「三文芝居」のようなぶっ飛んだ楽曲まで出てくるわけなんですよ。
鳥山 昂 まさに、適材適所ですね。
――やはり、ライブを前提に楽曲を作る面もあるわけですよね。
松本和也 ドラマストアはポップスバンドと言っているのですが、今は、ライブハウスという熱量の高い場所で戦っているように、そこを踏まえて制作はしています。本当は「全部超ポップスナンバーでいいのですけどね」と思いつつ、「流星群」のようなギターロックしている楽曲もライブにおいては必要。でも、王道のポップスナンバーだって表現していく。要は、そこのバランスなんですよ。
――アレンジ面でも、音源として生えるアレンジ、ライブでこそ生えるアレンジがあるように、その辺も考えていることでしょうか?
松本和也 もちろん。楽曲にもよるけど、アレンジをし過ぎても駄目だし、やらな過ぎてもいけないように、そこは楽曲の特性に合わせ見極めながら臨んでいます。







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