今後の糧になる作品、ドラマストア 最高のBGMとなる六篇の物語
INTERVIEW

今後の糧になる作品、ドラマストア 最高のBGMとなる六篇の物語


記者:長澤智典

撮影:

掲載:17年05月14日

読了時間:約12分

「白紙台本」はドラマストアの未来をつかさどる作品に

 関西発正統派ポップバンドのドラマストアが4月19日に、通算3枚目となるミニアルバム『白紙台本』をリリース。5月14日には、同アルバムを引っ提げての全国ツアーが始まる。2014年に結成され、“君を主人公にする音楽”、“あなたの日々に転がる沢山のドラマに最高のBGMを”をテーマに活動。昨年、ギタリストが脱退し、メンバーは長谷川海(Vo.Gt)、松岡大暉(Ba)、松本和也(Dr)の3人となった。今作は「僕」と「君」を軸に描かれた6篇の物語で構成。メインコンポーザーの長谷川は「このアルバムに触れた人たちが、どんな風に自分の心に人物をキャスティングし、物語を描いてゆくのか」と話す。楽曲の制作背景や、今後のドラマストアの糧になる作品になったという今作。そのねらいとは。

不安を覚える小心者な面はあります

『白紙台本』ジャケ写

——ドラマストアの楽曲を担っているのが、ボーカル&ギターの長谷川海さんになります。海さんの綴る歌詞を読んでて感じたのが、妄想癖が強い人なのかなということでした。

長谷川海 めっちゃしています。幼い頃から妄想するのが大好きなんですよ。

——どんな妄想をよくしていました?

長谷川海 「好きな漫画に自分が出るとなったら、どんな役でどんなことをしたいか」「バラエティ番組に出たとき、どういう話題を振られ、どう答えるのか」など、そういうことを妄想していくのがめっちゃ好きなんです。

——海さんの歌詞を読んでいてもう一つ感じたのが、とても自信家なんだけど小心者な面も持ち合わせてるなということでした。

松本和也 その通りです。それが海くんらしい歌詞が生まれる要素だからこそ、僕らも毎回曲が上がるのを楽しみに待っています。

長谷川海  その性格は、ミニアルバム『白紙台本』の1曲目を飾った「至上の空論」を作ってたときにも出てましたから。 こう見えて、普段はドンと構えてるタイプなんですよ。「俺が出来んかっ
たら、誰が出来んねん」と思ってしまう性格。「至上の空論」を作っていた頃も、最初こそ自分の中で「これはイケてる」と自信を持っていたはずなのに、だんだん「これホンマにいけてる!?」と不安になってきた。

 そういうときほどメンバーに「これ大丈夫?」と聞き、メンバーから「めっちゃいいで」と言ってもらえると安心できてた面も結構あったんです。それくらい自信家のくせに、どこかでめっちゃ不安を覚える小心者な面はあります。

——メンバーの存在が、自分の不安さえ自信に変えていけるわけですね。

長谷川海 そうですね。今のバンドを組む前もバンドをやっていたんですけど。そのバンドが解散しソロの道へ踏み出さなかったのも、一人だと寂しいという理由と、自分に自信をくれる人たちとやりたい気持ちが強かった。その理由から、バンドにこだわっている面はありますね。

松本和也 今のメンバーとの付き合いも3年くらいですけど、お互いの良い面も悪いところも知っている関係だからね。

長谷川海 今でこそ和也くんとは強い信頼関係を持っていますけど、結成当初は全然そんなこともなかったもんな(笑)。

松本和也 いつ、バンドから首を切られるのかビクビクしてた(笑)。

長谷川海 メンバー同士が求めあっている、その信頼関係があるからこそバンドが続いていれば、その関係性を好きでいてくれるファンたちも多いように、そこは大事にしていきたいですからね。

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