アニソン専門定額サービス「ANiUTa(アニュータ)」が主催するイベントライブの第2回目となる『アニュータライブ2018「あにゅパ!!」』が5月13日、千葉・幕張メッセイベントホールで開催。fhana、i☆Ris、大原ゆい子、オーイシマサヨシ、内田真礼、ワルキューレといった、アニメ/アニソンの世界で人気の6組が出演。それぞれの楽曲だけでなく、人気アニソンのカバーやコラボといった「あにゅパ!!」だけの特別な趣向もあり、それぞれのライブでは見ることのできない表情も見せて、集まったファンを楽しませた。【取材=榑林史章】※なお、fhanaの正式スペルは「a」にアキュート・アクセント符号が付く。

fhana、i☆Risらがアニソンをカバー

fhana

トップバッターとして登場した4人組バンドのfhanaは、TVアニメ『有頂天家族2』ED主題歌「ムーンリバー」など5曲を披露した。真っ赤なドレスで登場したtowana(Vo)は「アニュータライブには初出演なので、楽しみにしていました」とコメントし、アグレッシブに体を揺らしながら、ハイトーンのパワフルな歌声を聴かせる。ステージの最後にはTVアニメ『小林さんちのメイドラゴン』OP主題歌「青空のラプソディ」を歌い、ここではメンバーのkevin mitsunaga(PC,Sampler)も前に出て、キュートなダンスと共に披露。観客も一緒に振付を踊って楽しんだ。また、中盤のアニソンカバー・コーナーでは、TVアニメ『マクロスF』のヒット曲でランカ・リー=中島愛の「星間飛行」をカバー。towanaのピュアさのある声や雰囲気に合った選曲で、キメの<キラッ>というポーズは、「みんなで!」の声で一緒に<キラッ>とやって、会場に集まったアニソンファンを楽しませた。

i☆Ris

続いて6人組アニソンボーカルユニットのi☆Risが登場すると、会場には大歓声が溢れる。この日は、「ドリームパレード」など、メンバー自身が声優としても出演するTVアニメ『プリパラ』シリーズのテーマソングや、放送中のTVアニメ『魔法少女サイト』OPテーマ「Changing point」など5曲を披露した。「ドリームパレード」ではポップなサウンドに合わせてラインダンスのような振付も見せ、軽快にダンスを繰り広げながら歌った6人。「Shining Star」では、メンバーの「声出していくぞ〜!」という声にファンが一斉に<ハイ!ハイ!>と声をあげて一体になった。「次の曲はがらりと変わって、格好いい曲です」と紹介して、最新シングル表題曲の「Changing point」を披露。アップテンポのサウンドに乗せて、アツく激しい歌声を聴かせたメンバー。今までのi☆Risのイメージとは違った、どこかダークな世界観と激しさにファンもいっそうアツい声援を送っていた。アニソンカバーのコーナーでは、TVアニメ『這いよれ!ニャル子さん』の「太陽曰く燃えよカオス」をカバー。ステージところ狭しと動き周りながら、<うー!にゃー!>と、ユーモアたっぷりのかけ声を会場に響かせた。

大原ゆい子

アコースティックギターを弾きながら、透明感溢れる歌声を聴かせた大原ゆい子は、「可愛い!」と客席から声がかかると、照れくさそうにはにかんだ。大原は、TVアニメ『からかい上手の高木さん』OPテーマ「言わないけどね。」と、TVアニメ『リトルウィッチアカデミア』EDテーマ「星を辿れば」の2曲を披露。アツいステージを繰り広げたi☆Risから一転、爽やかな風が吹き抜けるような歌声で、会場は一気にチルアウトしたムードになった。MCでは「今日は、私の地元である千葉の幕張メッセで歌えてうれしいです。昨年の代々木(第一回目の「あにゅパ!!」は昨年、国立代々木競技場 第一体育館で開催)で客席から見ていたので、今年はステージに立つ側で参戦できて本当にうれしいです」と、よろこびをにじませていた。

オーイシマサヨシ

唯一の男性ボーカルとして出演したオーイシマサヨシは、自ら“おしゃべりクソメガネ”と名乗り、「エゴサしたら、これだけ観客がいるのに「オーイシが楽しみ」と書き込んでいたのは、たったの3件だった」など、自虐トークで会場を爆笑の渦に。そんなオーイシは、どうぶつビスケッツ×PPPの「ようこそジャパリパークへ」のセルフカバーや、現在放送中のTVアニメ『多田くんは恋をしない』OPテーマ「オトモダチフィルム」などを披露。「ようこそジャパリパークへ」では、「みなさんは騒ぐのが好きなフレンズなんですよね?」と声をかけ、<ワンツースリー>を一緒に叫んだり、<ラララ〜>と一緒に歌ったり、会場のフレンズが一つになって盛り上がった。「オトモダチフィルム」ではダンサーを引き連れて、ダンスと共に聴かせる。いつもはアコギをかき鳴らしながら歌うオーイシの、キレのあるダンスに会場からは拍手と歓声が沸き起こった。そして最後には「たまたまですけど、僕が楽曲提供をしたアーティストさんが今日ここに出ていまして…」と、オーイシが内田真礼に楽曲提供した「モラトリアムダンスフロア」を、本人と一緒にコラボで披露。「あにゅパ!!」ならではのスペシャルなコラボには、会場にいた誰もが大興奮した様子。

内田真礼、ワルキューレが圧倒的なステージ

内田真礼

続いて内田真礼は、デビュー曲「創傷イノセンス」をはじめ、4月にリリースしたばかりの2ndアルバムの楽曲など6曲を披露。ソリッドなロックチューンの「創傷イノセンス」では、叫ぶようにしてパワフルに歌った内田。観客もこぶしを振り上げながら、ビートに乗せて身体を揺らした。「今日は初披露する曲があります」と、リリースしたばかりのアルバム『Magic Hour』から「take you take me BANDWAGON」も歌った。「みんなと盛り上がりたくて、この曲を選びました。速い曲ですけど、みなさんしっかりついてきてください」と内田。UNISON SQUARE GARDENの田淵智也が作詞作曲した楽曲で、キュートさと元気さ、乙女っぽさなど内田の魅力が、1曲に詰まったハイテンションナンバー。一気にまくしたてるように歌い、最後は「せーの」のかけ声でジャンプした。そして「もっとみんなを高まらせたい」と、ゲーム『アイドルマスター シンデレラガールズ』の神崎蘭子として歌った、キャラクターソング「華蕾夢ミル狂詩曲〜魂ノ導〜」も披露。「あにゅパ!!に集いしプロデューサーたちよ、我が狂詩曲を聴くがいい!」と、神崎蘭子のキャラになってセリフを決めると、会場には「ウォ〜!」と大歓声が沸き、アッパーのロックサウンドとゴシックな世界観が会場に広がった。

ワルキューレ

トリを務めたのは、2月に横浜アリーナ公演を成功させたばかりのワルキューレ。行進しながら登場して、敬礼に続いて美しいハーモニーを響かせると、一気に会場が沸き立った。まずは、ラップ調のパートもある、キュートさが弾けるナンバー「Dancing in the Moonlight」を披露。芝居っぽいお茶目な振付でも観客を魅了。『マクロスΔ』のフレイア役の声優も務めるフレイアΔ鈴木みのりは、「“ゴリゴリ”盛り上がっていきましょう!」と、ファンを盛り上げる。「いけないボーダーライン」では、現役女子高生の最年少メンバー=美雲ΔJUNNAが、眼光鋭く大人っぽくパワフルな歌声を響かせて観客を圧倒。「一度だけの恋なら」では、歌詞の<ギュンギュンギュン>などのキメを観客全員で大合唱した。また映画『劇場版マクロスΔ 激情のワルキューレ』の主題歌「ワルキューレは裏切らない」や、「ワルキューレがとまらない」も披露した。「ワルキューレは裏切らない」では、JUNNAがエモーショナルなソロで聴かせたほか、激しいダンスも披露して魅せる。最後にJUNNAが「これが最後の曲です。一緒に盛り上がりましょう」と、「ワルキューレがとまらない」を披露すると、客席にはウルトラオレンジのペンライトが点灯し、観客も一緒に歌ってジャンプして盛り上がった。歌、ダンス、パフォーマンスと、ますます進化を続ける、ワルキューレの魅力を見せつけるステージを展開した。

最後に全員が登場して、この日の感想などを述べる。「私もいい曲をたくさん書いて、また出させてもらえるように頑張ります」と、大原ゆい子。オーイシは、「空き缶が飛んでくるかと思っていたけど(笑)、民度と品位の高いみなさんで良かったです(笑)」と、最後まで笑いを欠かさない。fhanaのtowanaは、「こういうイベントでトップバッターを務めたのは初めてで、ドキドキしましたが、忘れられない日になりました」と、緊張から解かれてホッとした様子。i☆Risからは、芹澤優が「来年はコラボをやりたいです」と、来年への出演に向けて今から意欲を覗かせた。また、内田真礼は「幕張メッセは初めての会場で、まさかここでシンデレラガールズの蘭子の曲を歌えるとは思っていなかったです。うれしかったし楽しかったです」と、あにゅパ!!ならではのセトリに、いまだ興奮冷めやらぬといった様子だ。最後にワルキューレのリーダー=カナメΔ安野希世乃が「アニメフェスに参加したのはこれが初めてでした。たくさん声援をいただいて、ありがとうございました。またみんなで、ここに戻ってこられるように頑張ります!」と、締めくくった。

エンディング

またこの日、内田が歌った「華蕾夢ミル狂詩曲〜魂ノ導〜」を初めとした「アイドルマスター シンデレラガールズ」関連楽曲(game size /short size)計33曲の配信(5月14日から配信)と、6月11日より7月にスタートするアニメ『少女☆歌劇レヴュースタァライト』関連楽曲の独占先行配信開始を告知。世界的に広がるアニメ/アニソンシーンをリードする存在として、次にどんなイベントを開催するのか楽しみだ。

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