俳優のリリー・フランキー(54)が22日、女優の倉科カナ(30)とともに、東京・渋谷のMAGNET by SHIBUYA109屋上でおこなわれた、ボンベイ・サファイア「PRIME MOMENT Bar」オープン記念発表会に登場、自身が主演を務めた映画『万引き家族』(6月8日公開)が先日20日に閉幕したカンヌ映画祭で、最高賞パルムドールを受賞したことに対する、自身の思いを語った。

リリー・フランキーと倉科カナ(撮影=桂 伸也)

 「撮っているときももちろん、すごい映画ができたと思いました」と、撮影を回想するリリー。映画祭ではレッドカーペットにも参加、作品が上映された後に観衆からスタンディング・オベーションを受けた際に「これはほんとにこの映画がすごく愛されているというのを肌で感じました。(だから賞を)いただけるのではないのか、と」と受賞を予感していたと明かす一方で「そういうことはなかなか現実にならないです。でもそういう映画ができたということで、生まれて初めて“思い通りになることがあるんですね”って」と受賞を感慨深く感じている様子。

 また、受賞による世の反応に関しても「本当に素晴らしいですよね、あんなちっちゃな規模で始まった映画だったのに、帰ってきたら号外が出たり。新聞の一面に出ることって、なかなかないじゃないですか? 俺らが思っているよりスゴイことになっている」と嬉しい驚きを振り返る。

 作品でメガホンをとった是枝監督とは受賞後はLINEでしか連絡が取れておらず、昨日NHKの番組でようやく生中継でつながり語ったといい「やっとおめでとうございますが言えたんですけど、監督も相当疲れてていたみたい。タイムラグなのか、監督の喋り出しが遅いのか分からないくらいでした」と大忙しの是枝監督をねぎらった。

リリー・フランキーと倉科カナ(撮影=桂 伸也)

 他方、自身の主演に関しては「やっぱり是枝さんは、いつパルムドールを取られてもおかしくない人でしたし、(賞は)監督と作品がもらったもの。俺はたまたま居合わせただけだから。でも素晴らしい、感動しましたね」と謙遜しながらも、心から是枝監督へのお祝いの思いを語る。また男優賞は? との問いには「見事に取りこぼしていますね。まあ取れるとしたら、みうらじゅん賞くらいですか」などとコメントし、笑いを誘っていた。

 一方、カンヌへ向かう飛行機の中で、祖母役を演じた女優の樹木希林の頭上付近に落雷があったというエピソードも振り返り「希林さんの真上に落ちたらしく、頭の真上の荷物とか、救命装置とか落ちてきて。それを希林さんが蓄電して、行くところ行くところで雷が落ちるんですよ。ヤバいババアでしょ? そんなエネルギーを含めての作品でした」などと語り、取材陣を沸かせていた。【取材・撮影=桂 伸也】

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