TOKIOとは違う世界観で、城島茂 オリジナル曲で三味線デビュー
INTERVIEW

TOKIOとは違う世界観で、城島茂 オリジナル曲で三味線デビュー


記者:松尾模糊

撮影:

掲載:18年04月25日

読了時間:約7分

 TOKIOの城島茂(46)が4月30日に放送される、NHK総合の『民謡魂 ふるさとの唄』で三味線プレイヤーとしてデビューする。城島は同番組で5年間MCを務めている。この4月からは“応援団長”の肩書きを冠し、番組をさらに盛り上げていく。新年度初回の放送では、民謡細竿三味線の第一人者である本篠秀太郎の指導のもとで学んできた城島が、音楽家・大友良英と即興演奏家で作曲家のSachiko Mによる作詞・作曲の番組テーマソング「ゆめがきこえる」で三味線を初披露する。TOKIOのメンバーも知らない中、約1年に及ぶ稽古を重ねてきた成果はいかに。城島は埼玉・草加文化会館で収録を終えて報道陣による合同インタビューに応じた。5年の間、民謡と深く関わってきた彼がその魅力と、三味線デビューについて語った。【取材=松尾模糊】

点数は自分ではつけられない

――収録を終えていかがですか。

 ずっと全国様々な場所を巡って来ましたが、この4月から新しく“応援団長”という肩書きを頂きまして。これから、もっと民謡、『民謡魂』を盛り上げていけたらと思っております。新年度1回目の収録を終えて、ホッとしたような気持ちと、もうちょっとやりたかったなという物足りなさの相反する気持ちがあります。

――三味線を1年間ほど練習されたとのことですが、苦労したところは?

 弦楽器はTOKIOとして10代からやっていて、共通する部分もあるかなと思っていました。その中で西洋のものとルーツも違うので、違いもあるとは認識していたつもりでした。でも、ここまで違うかと思うくらい全く違いました。

 初めて練習した時に、「はい。やります!」と簡単に返事しなければ良かったなと後悔しました(笑)。全然、似て非なるものでしたね。

 ギターは右手で持つピックの動きが大事だったりするのですが、三味線の撥(ばち)は「しゃもじよりデカイんちゃうか?」と思うくらい大きく感じて。右手の角度が深すぎて、手首が折れそうで…。いつもは腰に湿布を貼るのですが、手首に必要だと思うくらい未だに苦労していますね。

 指導して頂いている、本條先生の手首は異常なくらい折れ曲がっているんですよ。そんなに曲がったら折れますよね、というくらい(笑)。フォーム的には一生懸命近づけようとしているのですが、なかなか一朝一夕にはできるものではないですね。

――この収録で三味線演奏を初披露されましたが、自身で点数を付けるなら?

 番組としてやっている分には100点と言わなければいけないのですが、僕の満足度としてはまだまだです。技術的な部分においても先生方からしたら、まだまだでしょうし、自分から点数はつけられないですね。より一層精進して、応援団長として頑張らないといけないなと。

――幕が上がった時の緊張感はいつもと違いましたか?

 いつもだと、幕が上がって曲が終わって僕らが出て行くのですが、幕が上がるということは紅白か、この民謡魂くらいTOKIOでもなかなかないので不思議な緊張感がありました。

――演奏を終えて、拍手をもらった時はどの様に感じましたか。

 あ、気づいてもらえたと(笑)。最初、演奏する時は衣装をみんなと合わせて羽織袴にすると言っていたのですが、「リーダーはスーツで」ということで良かったなと。色んな意味で幕が上がると楽しいですね。TOKIOのステージとはまた違った感じで。

――ギターであれば、Fコードを抑えるところが1つのターニングポイントだったりすると思うのですが、三味線をやっていて手ごたえを感じたところなどありましたか?

 本條先生は優しい方で分かりやすく、歴史などの解説も挟みながら教えてくれるのですが、普通に収録しても番組になるのではないかと思うほど濃密な時間を過ごさせて頂いていて、ちょくちょく褒めてくれるんですね。本番前に会場に入って、チェックしようかというときに「右手、いいよ」と言ってくれて。その時に「イケる!」と思いましたね。だから、指導者としても上手いなと。

 やっぱり、右手はひとつのネックになっていたので。本番前で少し昂って緊張している時にその一言が上手く背中を押してくれたので、今日はいい一言を頂きましたね。家で練習している時は自分なりに手応えも感じるのですが、ギターの癖がついていて。稽古つけてもらう時に「ギターの弾き方になっている」と言われて、矯正されて、またヘコんで…ということをずっと繰り返していました。

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