沖縄・伊江島生まれのシンガーソングライター・Anlyが2月28日に、通算8枚目となるニューシングル「Beautiful」をリリース。2015年にドラマ『サイレーン 刑事×彼女×完全彼女』主題歌「太陽に笑え」でデビュー以降、数多くのタイアップ楽曲を手がけてきた彼女。今作「Beautiful」はMBS/TBS系全国ネットアニメ『七つの大罪 戒めの復活』のEDテーマで、アニメのタイアップは、昨年テレビ東京系アニメ『NARUTO -ナルト- 疾風伝』OPテーマとして話題を集めた「カラノココロ」以来。もともと漫画『七つの大罪』の大ファンだった彼女は、「ヒロインであるエリザベスの視点で、愛する人や守るべき人に向けた温かい気持ちが伝わる曲にしたかった」と話す。またカップリングには16歳の時に作った楽曲とエド・シーランのカバーを収録。Anlyが楽曲に込めた音楽の遊び心とは。 【取材・撮影=榑林史章】
アイリッシュの要素をポップに取り込んだ
――新曲「Beautiful」はアニメ『七つの大罪 戒めの復活』のEDテーマですでに好評ですね。
実は、高校生の時から漫画『七つの大罪』のファンで、アニメが始まる前から原作コミックを読んでいて。もちろんアニメも観ていたので、今回EDテーマに決まった時はとても嬉しかったです。今回のタイミングで改めて1巻から最新の30巻まで全部読み直したり、ちょうど池袋で原画展もやっていたのでそれも観に行ったりしました。
――大好きな作品で内容もばっちり把握していただけに、楽曲のイメージは浮かびやすかったでしょうね。
そうですね。今回は『七つの大罪』のメインヒロインであるエリザベスの視点で作詞をして、春らしい曲にしたいなと思いました。「愛する人や守るべき人に向けた温かい気持ちが伝わる曲」というのがテーマです。みんなありのままの姿で美しいし、愛する人や守るべき人と一緒にいるだけで観ている光景も美しく輝く。そんな世界で、一緒にいたいねという気持ちで、タイトルを「Beautiful」と付けました。
――ミディアムバラードだけど、やさしくて温かい気持ちが広がる楽曲で、アニメで流れる映像とも合っていますね。
アニメのEDで映像と曲が合わさったものを初めて観た時は、曲の世界観とお花がいっぱいの映像がマッチしていて。エリザベスとホークちゃんがいて、そこにあえてメリオダスが出てこないところが、私的にはすごくいいなと思って感動しました。
私はエリザベスの視点で、メリオダスを守ってあげたい気持ちや愛している気持ちを書きましたけど、聴く人それぞれで、ディアンヌやマーガレットなど他のキャラクターを想像してもらってもいいかなと思います。
――キャラクター以外でも、身の回りの大切な相手を思いながら聴いてもいいですよね。
そうですね。私個人のことで言うと、最近結婚して子どもができた友人がいて、笑顔で赤ちゃんを抱いている写真を送ってくれるんですね。私と同じくらいの年齢で、もう守るべきものができて、こんなに強く温かい眼差しになるんだなと思って。レコーディングの時は、そのことを思い出したりしましたね。それに、私を育ててくれた両親のことも思い出しました。そういう大切な人の顔を浮かべながら歌ったことで、いつもロックやポップを歌っている時よりも、自然と声が明るくなりました。
――女性の視点で守りたいと思っているところが、健気さとか母性みたいなものを感じさせて、温かい気持ちになるんでしょうね。
曲を聴いた後に、自分の大切な相手を思い出して抱きしめたくなるような歌になったらいいなと思います。冒頭の歌詞に<春夏秋冬>と出てきますが、1年を通じて何年先でも同じ気持ちでいるからねと歌っています。だから私としては、男女のことに限らない、大きな意味でのラブソングだと思っています。
――メロディも歌詞と一緒に生まれたのですか?
いえ、メロディは2枚目のシングル「笑顔」を作っている時に、ふと「こういうメロディもいいな」と浮かんで、ずっと温めていたものです。私のなかでテーマとかがバチッと決まったら、改めて1曲に仕上げようと思っていて、今回そのタイミングだったという感じです。
――そのメロディもサウンドも、「Beautiful」というタイトルの通りすごく美しいですね。
サウンド面では「Venus」も手がけてくださったJeff Miyaharaさんと一緒に制作しました。私のこだわりポイントとしては、アイリッシュっぽさをポップに取り込んだところです。
アニメ『七つの大罪』のサウンドトラックには、ケルト音楽やアイリッシュ音楽のような音がよく出てきます。物語の中にもイングランドのエールビールが出てきたり、アーサー王の神話をほうふつとさせる部分がります。この楽曲でも、アニメの世界観に通じる音を入れたくて。特徴的なのはフィドルの音です。
――ちなみにフィドルは、バイオリンとどう違うのですか?
どちらも楽器自体はバイオリンですが、クラシックを弾けばバイオリン、アイリッシュのフレーズや音階を弾くとフィドルと呼び方が変わります。私もあまりよくわかっていなかったのですが、たまたまテレビ番組『題名のない音楽会』でアイリッシュ音楽を特集した回を観て、今話したみたいな解説をしていて「なるほど!」と(笑)。それにちょうどこの制作の時期に、チーフタンズというケルト音楽の最高峰と呼ばれるバンドのライブを観させていただく機会もありました。その経験も、この曲を作るにあたってとても大きな影響を与えていますね。
――こういう音はお好きそうですけど、今まではやってなかったんですね。
作りたいとは思っていたけど、普通にやろうとすると、どうしても酒場でダンスしているようなイメージになってしまうんですよね(笑)。それを今回はポップミュージックとして、フワッと風が流れるような、耳を澄ませば聴こえてくるようなニュアンスで表現できたことが、自分では大きな収穫でした。
――アコギは、今回もご自身でも弾いて?
はい。特にイントロのギターがお気に入りです。イントロで使っているコードは、コード名は分からないんですけど、たまたま見つけたコードです。偶然良い倍音が出たので使ってみました。ここも注目して聴いてほしいですね。











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