MACO、未来への希望歌い観客の背中押す 初ホールツアー最終公演

MACO
シンガーソングライターのMACOが8日、神奈川・パシフィコ横浜国立大ホールで初の全国ホールツアー『MACO 今日もあなたに恋してます TOUR 2017』の最終公演をおこなった。5月28日の福岡・サンパレス公演を皮切りに、全国5都市を回った。最終公演では全21曲を披露。夏らしいアレンジを加えた楽曲も歌い上げ、ライブならではの魅力で観客を魅了。最新配信シングル「恋の道」にこのツアーで言いたかったことを詰め込んだと話し、未来への希望を歌い上げた。観客の人生を応援するようなライブで、ツアーを締めくくった。
ホールツアーが実現して嬉しい
この日は、梅雨の晴れ間で真夏のような暑い一日となった。海に面した会場では海風が心地よく感じられ、穏やかな海を臨みながら、長蛇の列を成す観客は彼女の公演を心待ちにしている様子だった。
会場が暗転し、ギター、キーボード、ドラムス、ベースのバンドメンバーが登場。キーボードによる前奏の中、ステージ中央の奥から肩に切り口の入った、白いトップスとシースルーのロングスカートの衣装でゆっくりと歩きながら、ステージ中央のステップ上に現れたMACO。歓声が上がり、1階席の観客が総立ちの中「HERO」でこの日の公演をスタート。
照明がピンク色にステージを染める中、「夢のなか」を披露。アコースティックギターの柔和な響きの中、MACOはファルセットを使いながら切ない恋心を歌い上げる。ステージ中央から前方へ移動し、「今日は来てくれてありがとうございます」と挨拶。続く「Love Lie」ではポップなメロディーに合わせ、会場に手拍子が響き渡った。ファンキーなベースラインと、アーバンな雰囲気が印象的な「Missing You」ではMACOが大人びたクールな歌声を聴かせる。
MCでは、観客からの「かわいいよ!」という声援に「もっと言って(笑)」と返す場面も。MACOは「ホールツアーは初めてで、それが実現して嬉しく思っています」と喜びを述べ、「今日はMTVさんの生中継が入っていて、緊張していますが、盛り上げていきたいと思います」と意気込んだ。
「横浜! みなとみらい、行くぜ!!」と煽り、「恋人同士」を歌唱。ステージバックには「MACO」の文字が電球できらめき、アメリカンポップな曲の雰囲気を彩る。観客の振るピンクのペンライトの輝きも相まって、会場のボルテージも一気に上がっていた。
言いたかったことが、この曲に詰まっている「恋の道」
MACOが衣装チェンジのため、一旦ステージを後にすると、バンドメンバーが洗練されたインスト曲でその場を繋ぐ。テンポの良い楽曲に、観客が体を揺らしている姿も見られた。カリブ海を連想させるようなレゲエ調の「二人は夢みるマーメイド」の前奏が始まる中、MACOがオレンジのトップスと白いロングスカートに着替え、「夏を先取りして行きましょー」と再び登場。透明感あふれる歌声を響かせた。
バンドメンバーを紹介し、「うれし涙」「恋心」を夏らしいトロピカルなアレンジで披露した。ここまで総立ちだった観客を座らせ、「色々悩むこともあるけど、自分の明るい未来を思い浮かべながら、みんなでじっくりと聴いて欲しい」と彼女が22歳の時に作曲したという「ふたり」からバラードセクションへ。「この世界中で」では、電子ピアノのみの演奏で切ないメロディーを引き立てる。
MACOは「ツアーファイナル、あっという間でした」と振り返り、「みんなで一緒に歌いましょう」と呼びかけ「family」を届けた。ラウドなサウンドと、コーラスワークが印象的なアッパーチューンで本編を終えた。
MACOの公演では定番となっているという、観客によるアンコールを求める合唱。「LOVE」のサビを合唱しながら観客は彼女を再びステージに呼び戻す。スカート地に水色と赤のラインの入った白いドレス姿でMACOは再びステージに。
彼女が歌うキッカケとなったというAIの「Story」をカバー。続けて「ふたりずっと」を披露。最後は「このツアーで言いたかったことが、この曲に詰まっています」と言い、最新曲「恋の道」で〈夢見た未来 身を任せ旅に出よう〉と、未来への希望を歌い上げた。そして、バンドメンバーと手を繋ぎ、全員でお辞儀をして観客に感謝し、この日のステージを終えた。
(取材=松尾模糊)
セットリスト
01.HERO
02.夢のなか
03.Love Lie
04.Missing You
05.恋人同士
06.love letter
07.LOVE
08.ONE DAY
09.Your Love
10.手紙
11.二人は夢みるマーメイド
12.うれし涙
13.恋心
14.ふたり
15.この世界中で
16.Kiss
17.恋するヒトミ
18.family
Encore
19.Story
20.ふたりずっと
21.恋の道