初ワンマン公演をおこなったLa PomPon

 六本木発6人組のダンス&ボーカルグループLa PomPonが2日に、東京・渋谷TSUTAYA O-WESTで自身初のワンマンステージ『La PomPon 1stワンマンライブ〜Power of LPP〜』をおこなった。8月30日にリリースされる6枚目となるニューシングル「Feel fine! / Mr.Lonely Boy」などアンコール含め全23曲を披露した。

 「Power Of Music、Pride Of New generation」=「音楽の力で、新しい時代の誇りとなる」というコンセプトでグループを結成した彼女らは2014年に活動を開始、高いパフォーマンス力を武器に、早々にアイドルイベント<TOKYO IDOL FESTIVAL>のステージに立ち、2015年にはシングル「BUMP!!」でメジャーデビュー。現在5枚目のシングルをリリースし着実にそのキャリアと人気を積み上げている彼女たち。

 アイドルグループ間の競争が激しい近年、デビュー1〜2年でワンマンライブをおこなう早熟さを見せるグループも少なくはない。それに比べると彼女らは、ここまでの道のりに長い時を費やしたようにも見えるが、逆に代謝の急激なこの時代にあって、その流れに合わせることなく着実に自身の道を築こうとする思いの表れであるようにも見える。その真価が発揮されたこの日のステージのもようをレポートする。

開演前から汗だくだく、熱気ムンムンの熱い会場

様々な演出で楽しませたLa PomPon

 開演直前、メンバーからの前説が場内に流れる。一生懸命に注意事項を語るその声に、まるで会話を楽しむかのような、観衆の返答があちこちから聞こえてくる。「ファーストワンマン」という気負った空気は、フロアにはなかった。ただ観衆の胸の内にあったのは、「ファーストワンマン」というLa PomPonのステージをこれまでで最高に楽しめるひと時が来る、その機会に向けた期待しかない、という感じだ。前説の最後に、気合いの入った声が観衆に投げかけられる。「間もなく開演いたします! みなさん! 盛り上がる準備はできていますか!?」その声に倍返しの怒濤の歓声がフロアからステージに戻される。そして程なく会場は暗転、いよいよステージのスタートの時は来た。

 SEに合わせてステージ背景に映像が流され、そこにアルファベット文字が映し出される。その一つ一つの文字を観衆が叫ぶ。「L!」「a!」「P!」「o!」「m!」「P!」「o!」「n!」続いてメンバーひとり一人の名と顔が映し出されると、タイミングを合わせて観衆がその名を叫ぶ。6人が終わっても、さらに叫びを止めない観衆。すでに汗だくの熱気が会場には充満していた。

喜びを体いっぱいで表現するパフォーマンスに、気持ちが昂る

La PomPon

 いよいよステージに現れた6人。「せーの!」という掛け声とともに、「BUMP!!」でステージはスタートした。明日が来るのが楽しみでしょうがない、まるでそんなワクワクするような気持ちが芽生えてくるようなアクティブなサウンド。そのサウンドに合わせて踊り、歌う6人の姿は、その曲の雰囲気をさらに鮮明に映し出してくる。喜びを体いっぱいで表現するダイナミックなダンス、そしてその感情がそのまま表れたような表情。彼女らの笑顔が見えるたびに、気持ちが昂ってくる。

 さらに楽しいリズムを提供する「ロッポンギ音頭」、冒頭にそれぞれのメンバーのソロダンスで猛烈なアピールを見せた「恋はずーく☆ダンス」と、とにかく押しまくるようなステージを展開。「みんなの声、もっと聞かせて!」「みんなで飛ぶよ!」「一緒に手を振って!」要所で観衆を煽るその声が、さらに会場の熱を上昇させていく。「ついに始まりました! ワンマンライブ! みなさん楽しんでいますか!?」KARENの声に、観衆はまた大きな声で答えた。

 8月には6枚目ニューシングル「Feel fine! / Mr.Lonely Boy」をリリース、さらに士気が上がる彼女らだが、この日はその2曲を披露。さらにYUKINOの単独ボーカルとMISAKIのピアノによる「sunshine love」、RIMA、HINA、KARENの3人が動物の着ぐるみ姿で登場、楽しいメロディを聴かせる「超ヤダ!! Remix」、KIRIがソロでドラマチックに聴かせる「夢見るランデヴー」とそれぞれのメンバーの個性を生かした機会も設けられ、さらにZARDのナンバーのカバーである「運命のルーレット廻して」、昭和歌謡のスタンダード「想い出の九十九里浜」など、バラエティに富んだ演出を披露していく。

様々な感情を見せる表情、そしてこれまでへの感謝と未来への誓い

会場の様子

 そして迎えた後半。「みなさん! これからクラップしてください!」RIMAの声から「恋のABC」での手拍子を契機に、いよいよステージはクライマックスへ向けてスパートが掛けられた。ストレートに、かつアクティブに聴かせる歌、キレッキレでシャープなダンス。ここで彼女らは、とにかくそのパフォーマンスに集中していた。ダンサブルな4つ打ちのリズム、ミディアムなテンポの16ビート、疾走する8ビートと様々に変化するリズムにもテンポを落とすことなく、しっかりと自分たちのダンスを見せる彼女ら。その表情の基本は笑顔だが、一つ一つの表情それぞれにいろんな感情、表現の違いがはっきり見える。

 全力で駆け抜けてきた彼女らのステージは「謎」でフィナーレを迎えた。さらに怒濤のように鳴り響くアンコール。フロアはオレンジのサイリウムで彩られ、観衆は彼女らが再びステージに戻ることをせがむ。やがてステージのバックに一つの映像が映し出される。そこにはこの日を迎えるまで悩みつづけながら、ここまでたどり着いた彼女らの軌跡と思いが綴られる。

 やがてステージに登場した彼女らは、その思いとともにステージを盛り上げてくれた観衆への感謝から、みな目を赤くしていた。そしてこれまでの感謝とともに、今後への躍進を誓うようにアンコールへ。「サヨナラは始まりの言葉」から「Step by Step ~ろっぽんぎで頑張るワタシタチ~」、そしてラストナンバーの「ふれんず」へと続いたその流れは、彼女らがこの時感じた思い、観衆への感謝、そして未来への決意をそのまま表したものでもある。その思いや夢が、是非実現してほしい。彼女らがこの日ステージで見せた様々な表情は、そう思わせる魅力を持ったものだった。

(取材=桂 伸也)

セットリスト

『La PomPon 1stワンマンライブ〜Power of LPP〜』

2017/07/02 @東京・渋谷TSUTAYA O-WEST

  1. BUMP!!
  2. ロッポンギ音頭
  3. 恋はずーく☆ダンス
  4. La PomPon Music ~ロッポンギマーチ~
  5. Feel fine!
  6. sunshine love
  7. 超ヤダ!!Remix
  8. 夢見るランデヴー
  9. Mr.Lonely Boy
  10. 運命のルーレット廻して
  11. Sunset Dream
  12. 想い出の九十九里浜
  13. 恋のABC
  14. HOT GIRLS
  15. come on NOW
  16. 恋のB・G・M ~イマハ、カタオモイ~
  17. ヤダ!嫌だ!ヤダ!~Sweet Teens ver.~
  18. ろっぽんぎ体操 ~愛コトバはジャンパラポン!~
  19. ろっぽんぎのうた♪

encore

E01. サヨナラは始まりの言葉
E02. Step by Step 〜ろっぽんぎで頑張るワタシタチ〜
E03. ふれんず

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