ワンマンツアー『LIVE TOUR 2017-Fated Crown-』のファイナル公演をおこなった佐咲紗花

 アニソンシンガーの佐咲紗花が6月24日に、神奈川・新横浜NEW SIDE BEACH!!でワンマンツアー『LIVE TOUR 2017-Fated Crown-』のファイナル公演をおこなった。3月にリリースされた通算4枚目となるアルバム『Fated Crown』を引っさげて、6月17日の大阪を皮切りに、秋田、神奈川の3カ所でおこなった。佐咲は「みんながこうやって笑顔を見せに来てくれて、私は本当に、毎日幸せをみんなからもらっています。ありがとう」と感謝を告げ、ニューアルバムの楽曲を中心に最新曲「ID-0」や「Super Shiny Sensation!!!」などアンコール含め全23曲を持ち前のエネルギッシュな歌声で熱演し、ツアーの幕を閉じた。

酸素が薄い!

ライブのもよう

 開演定刻になると会場は暗転。大歓声に包まれた。SEが流れると、その楽曲に合わせ掛け声などでテンションを上げていくオーディエンス。まずはEDMナンバー、アルバムのOvertureでもある「Oval Circus」で会場の高揚感を煽っていく。メンバーが次々とステージに登場し、そのシーケンスに生楽器のエッセンスを加え、ダイナミックに展開。佐咲紗花がステージに登場すると、さらに大きな歓声が巻き起こった。佐咲はクラップを煽り、序盤から一体感を高めていく。続けて、真っ赤な照明が闘争心を掻き立てる「Break your world」、ニューアルバムから「Lyla」と疾走感あふれるナンバーで盛り上げる。

 佐咲は「すごいね、いつも以上に酸素が薄い! どんどん突っ走っていくよ!!」と本日の盛り上がりに驚く言葉から「Duality」を披露。続けて、イントロが奏でられるとともに大歓声が起こった「ワールドエンド」とノンストップで6曲連続披露。アグレッシブな曲の連鎖は、考える暇を与えずに、直接脳を刺激するかのように畳み掛けていく。その中でも佐咲は、会場のエネルギーを取り込みながら、どんどん加速度を上げパフォーマンス。オーディエンスとの相乗効果でライブならではの興奮にのまれていく。「WASTELANDERS」ではオーディエンスの熱い掛け声を聴いて、満足そうな笑みを浮かべる佐咲の表情が印象的だった。

 「この曲をスペシャルバージョンで聞いてください」と高まった興奮を一旦クールダウンさせるかのように、佐咲自身が初めて単独名義で作詞・作曲を手がけた「Linaria」を届けた。前半はピアノと歌だけというシンプルな編成で、歌のメッセージ性を強く打ち出し、後半はバンドサウンドで広がりを与え、ドラマチックな展開でオーディエンスの心を惹きつける。「Reworld」、「HOWLITE」とミディアムパワーバラードといった激情的なナンバーでオーディエンスの感情を揺さぶりかける。場面は一転し「CHIASTOLITE」では会場全体でGAROコールと共に大きな掛け声が響き渡った。

 「そろそろ浮かれたやつ行こうかな」と告げ、おもむろにサングラスを着用する佐咲。始まったのはニューアルバム収録曲の中でも異彩を放つアゲアゲな「PARADICE BABY KISS」。会場はお祭り騒ぎのような盛り上がりを見せ、その盛り上がりをさらにブーストさせるかのごとく「FEEL✕ALIVE」へと流れ込んだ。そして、人気曲「キスのひとつで」と、激しいナンバーから一転、キュートさや遊び心溢れるセクションで扇情させた。

毎日幸せをみんなからもらっています

ライブのもよう

 後半戦、TVアニメ『ID-0』の主題歌である最新シングル「ID-0」を届けた。作品と同じタイトルの楽曲を作ることが一つの夢だったと語る佐咲。ブラスサウンドがゴージャス感を煽り、ファンキーなグルーヴで新たな熱量をぶつける。音源よりもロック色が増し、3連のビートのアクセントとユニゾンした佐咲の強烈な歌声にオーディエンスもヒートアップ。

 この勢いは止まらずさらに「Reason why XXX」、「DREAMLESS DIVER」とアッパーチューンで熱気をかき回していく。そして、張り裂けそうなテンションの中、アルバムタイトル曲である「Fated Crown」を披露。アグレッシブなシーケンスフレーズが飛び交う中、しなやかながらもエッジの効いた歌声が、凄まじいエネルギーを生み出しながら本編は終了。

 盛大な“佐咲!”“紗花!”コールが鳴り響く。その声に応え、バンドメンバーと佐咲が再びステージに登場。届けられたのはこの日、初のフルサイズ披露となった、佐咲が作詞提供した「ID-0」のキャラクターソングのカバー、「We are EXCAVATORS!!」。歌い方もキュートに、キラキラとしたポップロックチューンでアンコールはスタート。

 ここでバンドメンバー紹介。メンバーそれぞれ個性あふれるスピーチで楽しませ、佐咲は「新しい曲を歌わせて頂けているのも、私を望んでくれている声があるからで、そのおかげでライブができたり、CDをリリースすることが出来たりしています。みんながこうやって笑顔を見せに来てくれて、私は本当に、毎日幸せをみんなからもらっています」と感謝を述べた。

 さらに続けて、「いつか長いスパンのツアーもやれるように、ちっちゃい“ハコ”でも、大きな会場でもたくさん歌を届けられるように、これからも頑張って行きます」と決意を語り、みんなのことを想って書いたという楽曲「EMERALD」を披露しラストは、「Super Shiny Sensation!!!」へ。

 楽曲に突入する前に曲のフレーズを使ったおなじみのコール&レスポンスを重ねて大いに一体感が高まったところで、「今日の体力全部置いていってくれますか!?」と佐咲が投げかけ、楽曲に突入。勢いよく回転したタオルがフロアを埋め尽くし、ステージもオーディエンスもボルテージは最高潮のまま、まさにセンセーショナルなステージでツアーの幕は閉じた。

(取材=村上順一)

セットリスト

『LIVE TOUR 2017「Fated Crown」』

6月24日 神奈川・新横浜NEW SIDE BEACH!!

01.Oval Circus
02.Break your world
03.Lyla
04.Duality
05.ワールドエンド
06.星彩のRipieno
07.High-Flying Future!!
08.BLAZE MOMENT〜紅蓮浄歌〜
09.WASTELANDERS
10.Linaria
11.Reworld
12.HOWLITE
13.CHIASTOLITE
14.PARADICE BABY KISS
15.FEEL✕ALIVE
16.キスのひとつで
17.ID-0
18.Reason why XXX
19.DREAMLESS DIVER
20.Fated Crown

ENCORE

EN1.We are EXCAVATORS!!
EN2.EMERALD
EN3.Super Shiny Sensation!!!

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