池田家の家督は人を楽しませること
――「家督」ということで、池田家で受け継がれているものは何かありますか?
今回、きっとそういう質問されるだろうなと思っていました(笑)。あの、池田家は今でこそ、こぢんまりしていますけど…福井は機織りが有名で、祖父の代では機織りの工場を持っていたりして、地元の名士だったんです。当時は貴重でなかなか撮れなかった写真が、何枚も残っているし。今は、その面影がまったくないですけどね(笑)。もっとも受け継ぎたかったものが、受け継がれずにいて。人前で“ワチャワチャやりたい”という、親父の血筋だけを受け継ぎました(笑)。
――おじいさんもお父さんも、人前に出ることが好きだった?
父親は、今でもそういう感じです。人前と言っても、町内会とかですけど。地区のお祭りで太鼓を叩いたりとかしていて。そういう人を楽しませること好きな血を受け継ぎました。それを家督と呼んで良いのかは、分からないですけど。
――池田さんから、何かのちのち家族に引き継いで欲しいものはありますか?
自分の子どもとか孫とかでなくても良いんですけど、誰かがレキシを二代目、三代目としてやっていってもらうこともアリなんじゃないかと思っています。レキシを襲名してもらって、二代目はこういうカラーがあったとか、三代目は破天荒だったとか。
――歌舞伎とか落語みたいな。
そうそう。それでライブ会場として、芝居小屋みたいなものを作って、そこでやるのも良いなって。その方が、ステージセットも凝ったものがやれるし。そうなれば、いつもと違う感じのライブもたくさん出来ると思うし。アイデアとしては、そういうのも持っています。
――どうせ作るなら、日本的なところが良いですよね。
日本橋とか浅草とか。歌舞伎の人に怒られそうだけど。以前、松たか子さんとコラボさせていただいたので、受け入れてもらえたら良いなと。
――カップリングには、「眠れるレキシ〜オルゴールで聴くリレッキシミュージック〜(きらきら武士〜SHIKIBU〜最後の将軍〜年貢 for you〜狩りから稲作へ)」を収録していますね。曲がオルゴールになってるものは、よく駅で売ってたりしますよね。
そうそう。本当は自分で作るようなものじゃないんですけどね(笑)。でも、へたをするとランキングの上位に入っていたりするし、スーパーとか病院とかのBGMで流れていて、けっこうみんな耳馴染みがあると思って。たまに自分でも聴くと、すごくリラックス出来て、良かったりするんですよね。まあ、そういうネタです(笑)。
――あと、エレキコミックのやついいちろうさんに提供した「トロピカル源氏」のセルフカバー「トロピカル源氏〜レキシ変〜」も収録されています。
曲提供もいっぱいやって来て、この曲も評判が良かったし、タイトルがレキシ寄りだったので。こういうのも機会を見て、また出来たらと思います。
――ジャケットですが、前回は紫式部になっていました。今回は「若君」という感じですね。
家督を受け継ぐほうですね。それも、良い家の子。こういうのをね、思いついたときがすごく楽しいんです。