3年振りのシングル「コトノハ」MVを公開した絢香

 シンガーソングライターの絢香が25日に、約3年振りとなるシングル「コトノハ」(5月10日発売)のミュージックビデオを公開した。映像では、絢香自らが100点以上に及ぶイラストを手掛けており、人形や背景が取り入れられたストーリー仕立てのものになっている。そして、手紙をコンセプトに“紙”の性質を生かした手作業による手法を用いている。MVに対し絢香は「今までの私のMVにはない、新しい世界観です」とその新しさをアピールした。

 今作のMVを手掛けたのは、過去にMr.ChildrenやYUKI等のMVを担当した牧野惇監督。作品のストーリーは「鳥の親子のはなし」となっており、牧野氏は楽曲の詞の世界観と曲の伝えたい内容は変えずに、別のシチュエーションに置き換えたという。

 「鳥の親子のはなし」は、翼の生えた少年と母親が一緒に暮らしており、ある時少年が空から落ちてしまい、片方の羽を失ってしまう。そんな少年に寄り添い治療した優しい母親だったが、少年が青年に成長したある日、病によって帰らぬ人となってしまう。そして、一人になった青年は旅に出かけ困難の果てに、かつて母が少年を治療した薬草を見つける。少年はその薬草を羽にし、再び空へ飛ぶことができるようになるという物語。

 離れていたり、もう会うことのできない人でも、時を越えてそこに宿した想いを伝えてくれる。そんな“手紙”の意味を表したストーリーになっている。さらに、物語が進んでいく技法には手紙をコンセプトに、“紙”の性質を生かしたり、風で揺らしたり、靡かせたりと、このデジタルの時代にあえて手作業による手法を用いている。

 加えて絢香自らが、MVに登場する100点以上に及ぶイラストを手掛けており、人形や背景が取り入れられたストーリー仕立ての映像になっている。

 MVに対し絢香は「今までの私のMVにはない、新しい世界観です。“手紙”というテーマに合わせ、デジタルではなくあえて手作業によって作られたこの物語は、とても温かいです」と出来上がった作品についてコメントしている。

 牧野氏は「歌詞には登場しない“手紙”が重要な鍵だと分かりました。いつも布やハンコなど、色々な素材に挑戦してきましたが、“手紙”はMVを制作する上で非常に雄弁な素材だと思いました」と実際に“紙”を使用し制作した意義を語った。

 なお、絢香は、9月3日千葉・千葉県文化会館大ホール公演を皮切りに全国ツアー『絢香 Acoustic Live Tour 2017-2018 ~3-STAR RAW~』をおこなう。

「コトノハ」/絢香

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