デフォルメされた世界観、夜の本気ダンス 踊れるロックへの真意
INTERVIEW

デフォルメされた世界観、夜の本気ダンス 踊れるロックへの真意


記者:榑林史章

撮影:

掲載:17年04月26日

読了時間:約11分

リード曲の「SHINY」は、これまでと少し違ったポップな一面を覗かせた作品となった

 4人組ロックバンドの夜の本気ダンスが26日に、メジャー2ndシングル「SHINY E.P.」をリリース。リード曲の「SHINY」は、NHK Eテレ テレビアニメ『境界のRINNE』第3シリーズオープニングテーマで、これまでと少し違ったポップな一面を覗かせて好評を得ている。メンバーは米田貴紀(Vo、Gt)、西田一紀(Gt)、マイケル(Ba)、鈴鹿秋斗(Dr)の4人。2008年に京都で結成された。銀杏BOYZやASIAN KUNG-FU GENERATIONをルーツに持ちながら、洋楽にインスパイアされた“踊れるロック”を標榜する彼ら。バンド名にある「ダンス」については、「プレスリーの時代から、ロックが元来持っている機能」だと、全詞曲を担当する米田は話す。彼らが目指すダンスロックとは? 本作に込めた想いとともに、ロックに対する考えなど4人に話を聞いた。

ロックはかっこよさをデフォルメしたもの

米田貴紀(Vo./Gt.)(撮影=浜野カズシ)

――今回は「SHINY E.P.」ということで。表題曲とも呼べる「SHINY」は、アニメ『境界のRINNE』のオープニングテーマですね。

米田貴紀 アニメ『境界のRINNE』は、今の時代にはない独特の空気感があって、全年齢の方が楽しめる普遍性を持っているのが、すごく良いなと思いました。「SHINY」は、そのイメージと合ったものということで、作っていきました。

マイケル アニメのタイアップは初めてでしたけど、アニメのテーマソングにはその世界のルールみたいなものがあって、その中でいつも以上にポップで明るい方向に振り切れたと思います。今までとは違った角度で自分たちを見ることが出来たので、すごく良い経験になりました。

 個人的には、一時期アニソンにハマっていたことがあって。そのときに聴いたものと、子どもの頃に見たアニメの記憶を掘り起こしました。アニソンに出てくるようなベースラインを意識して弾いて、いつもとは違うアプローチが出来ました。

西田一紀 夜の本気ダンスと聞くと、ダンスビートの曲をイメージする人が多いと思いますが、アルバムには普通にポップな曲もたくさんあるんです。いつものダンスビートとは少し違った、こういうタイプの曲をリード曲としてフォーカスしてもらえるのは、また違った一面を見てもらえるので、すごく良いことだなと思いました。

鈴鹿秋斗 今までなら、ポップ過ぎるということで、アレンジをもっと変えていたと思います。でも今回は、アニメソングという枠があったからこそ、思い切ってポップにやり通せたと思いますね。今度また違うテイストのアニメのタイアップが来ても、振り切ってやれる自信がつきました。

――「SHINY」というタイトルは、どこから?

米田貴紀 『境界のRINNE』という作品自体、輝いていると思ったので。今のマンガはリアルを追求したものが多い中で、『境界のRINNE』は、ピュアでキラキラとした世界観が、魅力的だなと思いました。

――アニメというものは、デフォルメされた世界観ですよね。ロックの踊れる部分や楽しさをフォーカスした「夜の本気ダンス」の世界観も、ある意味でデフォルメされた世界観と言ってもいいかもしれないですね。

米田貴紀 そうですね。僕らが聴いてきたロックは、ハッタリのカッコ良さも含めて、そもそもロックが持っている“かっこよさ”をデフォルメしたものだと思っています。そういう部分では、『境界のRINNE』というアニメと僕らの音楽には、共通したものがあると思います。アニメの世界観と合わせて、僕らの音楽の世界も楽しんでもらえたら嬉しいです。

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