開収録に臨んだ高畑充希と満島真之介ら(撮影・桂 伸也)

開収録に臨んだ高畑充希と満島真之介ら(撮影・桂 伸也)

 女優で歌手の高畑充希(25)が29日、映画『ひるね姫 ~知らないワタシの物語~』を記念し都内でおこなわれた、J-WAVE『AVALON』公開収録に臨んだ。この日、映画の主題歌である「デイ・ドリーム・ビリーバー」を披露するとともに、曲に対しての思いなどを語った。

 映画『ひるね姫 ~知らないワタシの物語~』は、家でも学校でもつい居眠りをしてしまう一人の少女が、今より少し先の未来を舞台に、夢とリアルをスリリングに行き来するなかで、とある家族の秘密にたどり着いていく様を描いたストーリー。主人公・森川ココネ役を高畑、主人公の幼馴染・モリオ役を、この番組のナビゲーターを務める俳優の満島真之介(27)が務める。

 この作品の主題歌は、1967年に発表されたバンド、モンキーズのオリジナルナンバーで、日本では故・忌野清志郎によく似る人物の“ZERRY”が率いるロックバンド、ザ・タイマーズがカバーしたことで有名になった曲。もともと制作指揮を担当している神山健司監督の思い入れが強かったことでこの楽曲が採用され、高畑が映画の役柄である森山ココネ名義で歌うこととなっている。

公開収録で歌声を披露した高畑充希(撮影・桂 伸也)

 もともと海外の映画『シンデレラ』で吹き替えを担当したこともあり、その中で主題歌「夢は密かに」を歌うなど、主題歌経験もあったという高畑だが、同時に主題歌には苦手意識を持っていたことを明かす。しかし、今回のオファーを受けた際に迷いながらも「役として歌ってほしい」というリクエストを受け、承諾に至ったといい「役の心情が(自分と)リンクしたんです。そうじゃなきゃ、怖すぎて…」と真剣な思いで決断に至った経緯を明かしす。

 またこの日は、制作指揮を担当している神山健司監督からのメッセージも到着。自作に命を吹き込んでくれた高畑、満島への感謝の言葉とともに「忌野清志郎さんによるこの曲の歌詞は、夢を題材としつつも去った人への思いを込めた、とても味わい深い名曲です。脚本を書いていた時に、この歌詞がまるで僕の紡いでいるストーリーのために書かれたのではないかと思ったくらいです。だから、『ひるね姫』と「デイ・ドリーム・ビリーバー」はとても共鳴するものがあります」とその主題歌に選んだ発端が明かされる。

 続けて「主題歌に決まった時も、単なる主題歌ではなく、この歌が流れることは、映画の演出の一部とも考えていたので、是非とも高畑さんに歌っていただきたいと思いオファーさせていただきました。高畑さん=森川ココネが歌うことで『デイ・ドリーム・ビリーバー』が映画の一部になるという仕掛けになっているんです」と映画作品に組み込んだ思いと経緯が明かされると、高畑は「監督の愛があふれていますね」と感慨深くその言葉を受けた感想を語る。

 一方で高畑は「収録の際に監督も来られていたけど、ニヤニヤして何も言われなかったから、私は本当にこれでいいのか? 大丈夫か自分って思いながら、ドキドキしてたんです」と不安な思いで収録に臨んだことを明かしながら「歌詞を読んでみると、母親に向けたラブレターのような感覚にも、恋人に向けたものともとれるし、でも、ココネという目線として、お母さん問う気持ちで今回は歌いました」と歌う際に込めた思いなどを明かした。

 そして、伸びやかな高畑の声で「デイ・ドリーム・ビリーバー」が披露されると、満島は「いや~本当にすごい! なんでこんな小さな体から、こんなパワーが出てくるのでしょう? 本当に素晴らしかった!」と絶賛しながら「監督の思いをうかがった上で、歌詞に改めてフィーチャーして聴くと、本当にすごい歌詞ですね」と曲に感動した様子を語っていた。(取材・桂 伸也)

Photos

記事タグ