表彰式に出席した桐谷健太(撮影・小池直也)

 歌手で俳優の桐谷健太(36)が歌う「海の声」が、JOYSOUNDのカラオケ年間総合ランキング1位に輝いた。22日には都内で、『JOYSOUND BEST KARAOKE OF THE YEAR 2016』と題した表彰式がおこなわれ、受賞した桐谷は、喜びを述べるとともに「この歌を通して沢山の出会いがありました。感謝の1年。自分の心から何か出るものがあれば歌っていきたい」と音楽活動を引き続きおこなっていく意思を表した。

 業務用カラオケ「JOYSOUND」シリーズおよび「UGA」シリーズで歌唱された楽曲の回数に基づいて集計された、年間ランキング1位のアーティストを表彰するもの。桐谷は自身の歌う「海の声」は、「2016年JOYSOUNDカラオケ年間ランキング」で1位を獲得し、表彰を受けた。「海の声」は10代から50代まで幅広い層で、トップ10入り。30代では1位だった。

 多数の応募から選ばれたファンも観覧するなか、桐谷が拍手と共にステージに登場。トロフィーと表彰状を受けとると「本当にこういう場にいてるというのも、自分でも想像してなかった。沢山の方が色んな想いがあって歌ってくれているんだなと思うと本当に嬉しいです」と感想を語った。

 授賞式の後は、桐谷によるトークコーナー。「この歌は色々な奇跡が重なって、生まれたと思ってます。CMプランナーの篠原誠さんが『是非三線を弾きながら歌ってほしい』と。彼に作詞もして頂いて、作曲は大好きなBEGINさんにお願いして、出来た楽曲を歌わせて頂いています。色々な人の想いが詰まった曲なので、それが沢山の人の心の中に響いて、入り込んで、包み込んでくれる。本当にこれ以上嬉しい事は無いと思っています」と改めて曲についての想いを語った。

 さらにイベントの趣旨に合わせて、カラオケの話題に話が及ぶと「ドラマの打ち上げの二次会にいきますが、そこで(「海の声」を)歌ってくれると本当に嬉しいですし、僕も本気で歌います。遠慮なんか絶対しないです。前の人に先に歌われたら、それを乗り超える気持ちで唄います」とユーモア交じりに回答。

 カラオケで歌う曲については「その時々によって、歌う曲は違うんですけど。ブルーハーツさんとか、くるり、ハナレグミも好きです。たまにウケ狙いでアニソンを歌いますよ。僕が小学生の時のアニソンを全力で踊りながら歌いますね」と明かした。

 また「こないだ、あるロケで幼稚園児22人が公演で大熱唱してくれて『なんか、つながってる』という感じがして。音楽の偉大さに改めて気づきます。道を歩いていても、おじいちゃん、おばあちゃんに『歌ってる子やろ?』と声をかけてもらえる。色んな繋がりが広がって『海の声』には本当に感謝してます」と感慨深げな場面も。

 気になる桐谷のクリスマスの過ごし方については、「いいですよね。クリスマスってキラキラしていて、子供心を思い出せる凄い好きな日です。でもロケです(笑)。ロケを楽しみます」とした。

 桐谷の歌唱力についても、ファンから質問が。これに対して、桐谷は「自分が上手いと思っている訳じゃないですけど。小さい時から、おとんも、おかんも、兄貴も凄い歌が好きだった。家族が音楽好きだったということが大きいと思います。僕だって声が枯れて、本番で声が出なかった時とかもあります。上手く歌えなくて、悔しい想いをする時もあるけど『気持ちを込めて歌う』という事は忘れずやっています」とコメント。

 来年の抱負については「今回の歌の事も、自分で狙ってできた事じゃなくて、遊び心を持ちながら全力でやって巡り合った縁。2017年も『これをやりたいんだ』という事よりも、目の前の事を楽しみながら、全力でやっていけば、自分の想像を超える良い未来が待っているんじゃないかなと。今を大切に生きていきたいと思います」と述べた。

 トークショーが終わると、多数の募集から選ばれた、桐谷本人の前で「海の声」を歌いたいファンが登場し、歌唱を披露した。歌唱したのは女性ファン。その歌声を聴いた桐谷は「女性の歌う『海の声』がまた新しい感覚を貰えました。声も震えず、凄いよ。ありがとう」と評価した。

 さらに「今年の一字を」と求められた桐谷は、達筆に『化』と色紙に記した。理由を「役者として、芝居をするという意味の『化ける』でもあるし、歌の『か』とも掛けられる。今年はやっている事は前とそんなに変わらないけど、色々な人に気づいて貰えた年になりました。そういう意味で化けられた年になったから」と説明した。

 イベントの最後は「最初はCMで流れて、皆に聞いてもらえて嬉しいな、と思っていた位なんですけど。でも、歌番組にも出させて頂いて、色々なメッセージを貰いました。それを代表で、こうして歌えることが心からありがたいと思います。この歌に出会えたという事で皆さんとも出会えた。沢山の出会いがありました。感謝感謝の1年です。これからも、本業の役者もそうですが、音楽の方も自分の心から何か出るものがあれば、歌っていきたいなと思います。暖かく見守って頂けたら嬉しいと思います」と力強くメッセージを贈った。(取材・小池直也)

この記事の写真

記事タグ 


コメントを書く(ユーザー登録不要)