読み聴かせライブをおこなった室井滋ら「しげちゃん一座」(撮影・長澤智典)

読み聴かせライブをおこなった室井滋ら「しげちゃん一座」(撮影・長澤智典)

 女優の室井滋が22日、都内で、自身が率いる「しげちゃん一座」のトーク・ライブイベントを開催した。23日に、しげちゃん一座初のCD『8つの宝箱~いとしの毛玉ちゃん~』と絵本『いとしの毛玉ちゃん』(金の星社)の発売を控える。この日は、自作の絵本を題材に来場者に読み、歌い聴かせた。

 女優、エッセイスト、作家など、マルチな才能を発揮している室井滋。7月に上映された映画『ファインディング・ドリー』では主役のドリーの声も担当。幅広い世代から支持を得ている。

 室井滋は、絵本作家としても活躍。自らが“しげちゃん一座”を率いて、月に何本も絵本の読み聴かせやライブショーをおこない続けている。そのステージで生み出された楽曲たちを収録したアルバムが今作の『8つの宝箱~いとしの毛玉ちゃん~』(23日発売)。

 同じく、新作絵本『いとしの毛玉ちゃん』(金の星社)の発売も同日に予定している。実はこの2作品は連動しており、CDには「いとしの毛玉ちゃん」の朗読も収録している。

撮影・長澤智典

撮影・長澤智典

 この日のイベントは同作品の発売を記念して、銀座山野楽器・成城コルティ店(成城コルティ2Fプラザ)でおこなわれたもの。

 イベントは、アゴの強さを題材にした現代風の童謡『アゴアゴワルツ』のMVの上映からスタート。映像が終わると同時に、しげちゃん一座=室井滋(文・イラスト・朗読・うた・ピアニカ)、長谷川義史(イラスト・朗読・うた・ウクレレ)、岡淳(サックス・フルート・篠笛)、大友剛(ピアノ・マジック・アコーディオン)=が登壇。

 まずは、しげちゃん一座の演奏を背景に、室井滋による絵本『じゃがいもポテトくん』の読み聴かせ。立派なじゃがいもに育ったじゃがいもの一家が、お店に並べられた途端に次々と別れ(売られ)てしまう。じゃがいも故の、家族の絆を引き裂かれる悲しい別れ。それぞれのじゃがいもは、コロッケやポテトサラダ、肉じゃがなどの姿に。その家族が、幼稚園のお弁当の時間に形を変えて再会するという、とてもほっこりとした内容。けっして悲しいだけではない、そこに温かな想いを感じさせる物語を描きあげるのが、しげちゃん一座の魅力。

 絵本の読み聴かせのあとには、その物語のベースとなった歌をライブ演奏。絵本と歌の両方を味わうことで、よりじゃがいもが好きになる…のはもちろん、物語へ深みを覚えられるのも嬉しいこと。

撮影・長澤智典

撮影・長澤智典

 室生犀星(むろう・さいせい)の書いた物語『うそつきおじさん』の朗読では、物語の展開にあわせ、メンバーの長谷川義史が、その場で筆と墨汁を用い、次々と絵を描いてゆく。朗読とライブペインティングを重ねあわせることで、目の前で次々と絵本が産まれ続けてゆく不思議な感覚を味わえていた。

 イラストには、なぜか物語と関係のないパンチパーマのおじさんの姿が。メンバーらはパンチパーマのカツラをかぶり出した。「えっ?!」と驚く来場者たちを前にしげちゃん一座が披露したのが、「これからパンチパーマの時代が来る」とユーモラスに歌った『パンチパーマちりちり』。

 最後は、室井滋がピアニカをおでこにくっつけながら演奏をする『おでこピアニカ』へ。その目を引くパフォーマンスと演奏に、来場者たちも満面の笑顔でしげちゃん一座のステージを楽しんでいた。

 ライブ後は、CD『8つの宝箱~いとしの毛玉ちゃん~』の購入者を対照に握手会を実施。短い時間とはいえ、濃密な内容を味わい、満足のお腹がいっぱいになれた気分だった。

 12月8日には、大阪八尾市の「アリオ八尾 レッドコート」(17時30分~)でも同イベントが開催になる。(取材・長澤智典)

撮影・長澤智典

撮影・長澤智典

撮影・長澤智典

撮影・長澤智典

撮影・長澤智典

撮影・長澤智典

撮影・長澤智典

撮影・長澤智典

この記事の写真

記事タグ 


コメントを書く(ユーザー登録不要)