WORLD HAPPINESS 2016

WORLD HAPPINESS 2016

 今年8月28日に東京・夢の島公園陸上競技場で開催された、高橋幸宏がキュレーターを務めた音楽フェス『WORLD HAPPINESS 2016』の模様が11月13日(午後4時~同7時)に、CSテレ朝チャンネル1でテレビ初放送される。

 9回目の開催となった『WORLD HAPPINESS 2016』は今年、初回からファンに親しまれてきた会場・夢の島公園陸上競技場での最後の開催となった。以下は、ライブの模様をしたためたレポート。なお、放送日時は変更になる場合がある。また、放送内容は当日のセットリスト通りではない。

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 オープニングアクトの柴田聡子がレフトステージにて弾き語りで「カープファンの子」などを歌ったのち、センターステージに現れたのは林立夫、沼澤尚(シアターブルック)という2人のドラマーを中心にした AFTER SCHOOL HANGOUT。そこに鈴木茂(G)、森俊之(Key)、沖山優司(B)、Leyona(Vo)、という豪華な顔ぶれも集結し「学生時代、放課後によく聴いた洋楽曲をカバーする」をコンセプトに、『WORLD HAPPINESS=ワーハピ』らしいリラックスしたムードを作り出す。

 さらにThe Beatlesの『Lady Madonna』ではLEO今井、 Crosby, Stills, Nash & Youngの『Helpless』では矢野顕子がゲストボーカルとして登場。トッド・ラングレン『I Saw The Light』では矢野、LEO、Leyona、幸宏、レジェントな4人の歌声のハーモニーを響かせ、観客を魅了する。

 矢野顕子はピアノの弾き語りから始めると、『CHILDREN IN THE SUMMER』や、はっぴいえんどのカバー『夏なんです』等、夏の終わりにふさわしいナンバーを披露。「(幸宏と)一緒の舞台で歌うのはYMO以来だと思います。」と語ると観客からどよめきが起きた。

 グループとしてはYMOを抜いてワーハピ最多出場となったスチャダラパー。「俺たちも3人組なので後を継ごうかなと思ってます!」とYMOの後継を高らかに宣言すると、『サマージャム(ワーハピVer.)』と題して坂本龍一『戦場のメリークリスマス』の上でコール&レスポンスで観客をあげていく。

 そして2011年に無期限活動休止を宣言したムーンライダーズの復活。『Who’s Gonna Die First?』『Don‘t Trust Anyone Over 30』、さらに鈴木慶一が「活動休止の休止スタート!」と宣言すると『ヴィデオ・ボーイ』、『スカーレットの誓い』など、次々と懐かしい楽曲を披露し、観客からは大合唱が起こった。

 リオデジャネイロ公演から帰国したばかりの東京スカパラダイスオーケストラは、演奏前「ワールドハピネスですけれどボク的には東京ハピネス的な感じですね。でもある意味身内の直属の上司がたくさんいる感じで緊張するけどね。(笑)」(谷中敦)、「音楽に国境はないという3/4テーマで世界中に僕らの音楽を広める活動をしています。まさにワールドハピネスというテーマにぴったりな僕らを今後も呼んでください」(川上つよし)と語る。LIVEがスタートすると「リオの次は東京オリンピックだもんね! 東京、気合入れていこうぜ!」と呼びかけ、『Paradise Has No Border』『DOWN BEAT STOMP』等を披露。現地の熱い熱気を運ぶかのように、会場の熱気をさらに上げていく。

 水曜日のカンパネラのコムアイは大きな白馬の御輿に乗って客席から登場する派手な入場で会場を沸かせると、「カモン!埋立地!」と煽る。『ラー』『シャクシャイン』『ウランちゃん』とアルバム『ジパング』からの楽曲を中心に披露し、ラストは代表曲『桃太郎』、キュートな魅力で観客を魅了する。

 2年ぶり2回目の参加となる電気グルーヴは、「僕なんかはYMOで音楽というものを意識したので、もし幸弘さんと出会っていなかったら僕らもここにいなかったと思うんです。でもそれだけのキャリアを積まれたうえで、若い人たちにもこうして歌う機会をつかってくれるのは素晴らしいと思います!これからもずっと生きている限りがんばってください!!」(石野卓球)とキュレーターである高橋へのリスペクトを語った。ステージ上では石野卓球とピエール瀧が相撲を取るパフォーマンスを繰り広げ笑いをとったと思えば、『Fallin’ Down』『Missing Beatz』『N.O.』『富士山』『虹』等、ヒットチューンを連発し観客の体を大いに揺らし沸かせた。

 そして3年連続でトリを務めることになったのは、高橋幸宏や小山田圭(Cornelius)らからなるMETAFIVE。高橋が「ちょっと雨きちゃったよね」と呼びかけるも、観客からはそんなことお構いなしの歓声があがる。『Maisie‘s Avenue』『Luv U Tokio』など1月に発売されたアルバム『META』の収録曲を中心に披露し会場がひとつになり、フィーナーレの頃にはすっかり雨が止み、夢の島公園でのワーハピの最後を飾るにふさわしい1日となった。

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