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早朝9時から奈落の世界へと引きずり込んだぞんび(VISUAL JAPAN SUMMIT 2016 Powerd by Rakuten)

<VISUAL JAPAN SUMMIT 2016 Powerd by Rakuten>最終日レポ◇ぞんび

 幕が開いたとたん、両手を前にゆらゆら突き出す“ぞんびポーズ”をしたメンバーたちが舞台に姿を現した。「今から君たちを墓場へ連れてってやるよ」、早朝9時から始まったライブの幕開けは、いきなり奈落の世界へ引きずり込む病みと刹那を重ね合わせた『墓場deラヴソング』からスタート。さすがヴィジュアル系、時間帯に関係なく何時だって闇を投影してくれる。

 「ぞんび、幕張メッセ感染作業を始めます」の言葉に続き、『腐り姫』を演奏。メンバーの振りに合わせ、観客たちが伸ばした両手を左右に揺らすぞんびダンスを始めてゆく。目の前の観客たちのみならず、他のステージ前にいた人たちも喧騒の中へ巻き込んでゆく手腕はさすがだ。

 激しくヒステリカルに観客たちを煽りながら、ぞんびは場内に墓場な祭り空間を描き出してゆく。高まる熱狂、「死んじゃうくらい暴れてくれますか!!」と煽った『アブノーマル・セラピー』。

 最後は、「死んじまえ!!」の声も飛び交った『死ねばいいのに』を演奏。途中ワルツに変貌したりと、激しさから穏やかな面まで、1曲の中へ豊かな表情を描いてゆく様に彼らの個性を実感。ぞんびは早朝から会場を、身体を激しく揺さぶりながら死霊どもが場内を彷徨うカーニバルの場に変えていった。(取材・長澤智典)

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写真・ぞんび「VISUAL JAPAN SUMMIT」(1)
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