12月31日をもって解散することを発表したSMAPが9月9日、デビュー25周年を迎えた。解散前の最後となるデビュー記念日を迎えたわけだが、それを祝うイベントなどの開催は予定されておらず、SMAPの有終の美を飾る舞台の用意も停滞したままだ。ただ、この記念日は、ファンにとっても大切な一日のようで、ネット上には「幸せを与えてくれた!」「これからも格好いい憧れのお兄ちゃんでいてください」などと祝福の声が次々と寄せられた。さらに、地方紙の一部でコメント欄がSMAPを祝福する言葉で埋まるなど、SMAPへの慕情をこの日にこめるファンの姿が多く見られている。

 8月14日、所属するジャニーズ事務所から解散することが発表されたSMAP。メンバー同士の確執など様々な背景が報道される中で、メンバー5人はそれぞれ、自らがパーソナリティを務めるラジオ番組で肉声として報告。メンバー5人が一堂に会する唯一のテレビレギュラー番組であるフジテレビ系『SMAP×SMAP』も今年限りでの放送終了を決定している。

 さらに、いまのところSMAPとしてのラストステージをどこでどのようにおこなうのか、その話は進んでいないという。8日に都内で開かれたNHKの定例会では、籾井勝人会長が12月31日に放送される紅白歌合戦にSMAPの出場を願った。自らジャニーズ事務所の社長、ジャニー喜多川社長に出演要請をおこなう意思があることなどを伝えている。

 そうした中で迎えた9月9日のSMAPデビュー25周年。日付が変わると、ツイッターなどSNS上には「#SMAPデビュー祝25周年」「#世界に一つだけの花」など様々なハッシュタグが付けられ、ファンから続々と祝福の声が挙がった。

 メッセージには「たくさんの人を幸せにし、たくさんの人を救った5人を尊敬しています」「今までどれだけSMAPの存在に我が家は助けられてきただろう。私と子どもたちを繋いでくれ、幸せを与えてくれた!」などと“幸せ”を運んでくれたことへの感謝の言葉が届けられた。

 更に、「また5人で旅してください。また笑わせてください。泣かせてください。グループっていいなって気持ちあったかくさせてください。願ってます」「今日は皆んなが書いたハガキが一斉に届くだろうな。願いが届くと信じ、華麗なる逆襲を期待してます。私達は諦めません」などと、SMAP解散がなくなることを願うコメントも多い。

 また、「SMAP兄さん」との愛称もツイッター上を賑わせている。KinKi Kidsの堂本光一と堂本剛の2人がSMAPへの親しみをこめて呼ぶ愛称として広く知られているが、ファンからも「SMAP兄さん達が居たからキスマイも舞祭組も大きくなれた」「これからもKinKi Kidsの良きお兄さんでいて下さいね」「その大きな背中を沢山の後輩が見てきたと思います。これからも格好いい憧れのお兄ちゃんでいてください」などと、ジャニーズ事務所の後輩グループを応援するファンからも続々と感謝のメッセージが届いた。

 SMAPへの祝福はネットだけに留まらない。東京新聞、北國新聞、上毛新聞、静岡新聞などの地方紙の朝刊コメント欄がSMAP関連のメッセージで埋まった。その新聞を受け取った人からは「今朝の新聞すごい! 愛が溢れてる」「何気に目にした私達をも優しさを感じれ幸せになれる」「小さなちいさな元気玉がたくさん集まって大きな元気玉になった」「素敵だねぇSMAPファンって」などと、SMAPの直接のファンではない人にも大きな印象を与えているようだ。

 25年もの長きにわたり、アイドル界の先頭を走り続けてきたSMAPのデビュー記念日。解散の報に打ちひしがれたファンを含めて、多くの人がSMAPというグループの存在の大きさを改めて感じる一日になっている。(文・小野眞三)

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