『男と女』について語り合った、野宮真貴と夏木マリ

『男と女』について語り合った、野宮真貴と夏木マリ(撮影・小池直也)

 歌手で元ピチカート・ファイブの野宮真貴が6日、フランス大使公邸でおこなわれた映画『男と女』制作50周年を記念した記者会見に出席。同作品のオフィシャル・サポーター・ソングである「男と女」の日本語カバーを披露した。この映画のファンであるという野宮は「この作品は若い時に観ても素敵ですが、年を重ねてから観るとその切なさが痛いほどわかる」と作品の深みを語った。また、会見には女優の夏木マリも登場し、映画について語り合った。

 この映画はクロード・ルルーシュが監督、作曲家フランシス・レイが音楽を務めたフランス映画。1966年にカンヌ映画祭でグランプリ、1967年にアカデミー賞とゴールデングローブ賞で外国語賞を受賞。時が立った現在に至るまでマスターピースとして輝き続ける金字塔である。今年はこの映画の公開50年ということで、日本初公開の10月15日にデジタルリマスター版が公開されるなど様々な催しが企画されている。

 会見ではまず、フランス駐日大使が「この映画はただの恋愛映画ではなく、愛の持つ力を描いた物語である」とコメントをしてから、野宮が会場に登場。大きな拍手が起こった。

 野宮はこの作品について「本当に美しい大人のラブロマンス。恋のときめきと心の葛藤を見事に描いた作品だと思います。この作品は若い時に観ても素敵なんですけれども、年を重ねてからもう一度観ると、その切なさが痛いほどわかる映画です」と自身の感想を語った。

 さらに「アヌーク・エーメ(映画のヒロイン)は『男と女』で初めて見た時に、何て美しい女優さんなんだろう、と思いました。それ以来、私にとっての格好いい大人の女性と言えば彼女。今日はアヌーク・エーメを意識したヘアスタイルです」とはにかみながらコメント。この日の衣装は映画に合わせて全てフランスのブランドで統一したのだという。

 それから野宮は「ダバダバダ」というスキャットで有名な『男と女』の主題歌を日本語訳で披露。オルガンが効いた、フランス風ジャズの伴奏で気だるい歌唱で会場を魅了した。

 今回、日本語訳を担当したのは同じ元ピチカート・ファイヴでもある音楽家・小西康陽。作曲者であるピエール・バルーは、歌詞を変えることをなかなか許諾しないそうだが、今回は快諾を得られたとのこと。

 野宮は「ダバダバを一度も使わずに、でも囁くような美しい日本語で素敵な歌詞を書いていただきました。ピエール・バルーさんに『良いレコーディングを』とメッセージを戴いたこともとても光栄な事です」とピエール本人からメッセージをもらったことを明かした。

 歌い終わると、もう一人のゲストである女優、夏木マリが登場。「『男と女』は私が女として目覚めた映画です」と作品についてしみじみとコメント。プライベートでも交流があるという夏木と野宮は仲睦まじい様子でこの映画について語り合った。(取材・小池直也)

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