一体感のあるダイナミックなダンスと歌でファンを魅了したU-KISS

一体感のあるダイナミックなダンスと歌でファンを魅了したU-KISS

 今年日本デビュー5周年を迎えたU-KISSが去る7月22日、東京・中野サンプラザで、ツアー『U-KISS JAPAN "One Shot" LIVE TOUR 2016』のファイナル公演をおこなった。この日も昼と夜の2部構成。アンコール含め全19曲を、ダイナミックなダンスと感情豊かな歌声でオーディエンスを魅了した。7月6日にソロデビューシングルをリリースしたKEVIN(ケビン)のソロ楽曲2曲も披露、このうち「Out of my life feat.K」ではフィーチャリング参加した歌手のKがゲスト出演し、華麗なピアノ伴奏をみせて、ケビンと共に美しく歌い上げた。また、アンコールでは11月23日の札幌・Zepp Sapporoを皮切りに全国8カ所20公演におよぶ初のベストツアー『U-KISS BEST TOUR 2016(仮)』をおこなうことも発表された。ツアー最終公演となった2部の模様をレポートする。

「One Shot One Kill」でライブはスタート

 開演時間が近づくにつれ、中野サンプラザの客席がみるみる埋まっていく。これから始まるショウへの期待感で会場は満ちていた。定刻を少々過ぎたところで暗転、オープニングSEが響き渡った。スクリーンカーテン越しにメンバーの姿が1人ずつ映し出され、パフォーマンス。“特効”の爆発音とともにスクリーンカーテンが落ち、U-KISSのメンバーが姿を現した。

ステッキを巧みに使い魅せていくU-KISS

ステッキを巧みに使い魅せていくU-KISS

 オープニングナンバーは「One Shot One Kill」。イエローとパープルを基調としたライティングの中、ステッキを使用し華麗なステップと力強い歌声で魅了していく。フロアにはピンクのペンライトがリズムに合わせ小気味よく揺れていた。続いて「CRY BABY」へ。場面ごとにメリハリのあるシンクロ率の高いダンスで魅せていく。3曲目の「Inside of Me」でダンサブルでメロウな楽曲を伸びやかに歌い上げていった。

 MCではスヒョンが「3曲でヘアメイクが崩れる」と語り、その言葉から激しいステージが垣間見えた。メンバー紹介でオーディエンスを楽しませ、次曲に移ろうとした時にキソプが目に何か入ったと申告。そのハプニングに「え〜!」と心配する声がフロアから上がった。目に入った異物をケビンに取ってもらうと、友情を確認したかのように抱き合う2人。その微笑ましい姿に会場から歓声が上がった。

 「Super Special Lady」、「Kissing to feel」と立て続けに披露、ダイナミックなダンスと歌で会場を盛り上げていく。特に、「Kissing to feel」ではスモークもステージ前方から噴出し、演出も手伝って加速度的にオーディエンスのテンションを上げていった。

Kとケビンで「Out of my life feat.K」を披露

 ここでケビンのソロプロジェクト楽曲「Out of my life feat.K」のMVメイキング映像が流れた。フィーチャリングとして参加した歌手のKと無邪気な笑顔で撮影に挑むケビンの姿に会場の視線が集中する。そして、そのKがゲスト出演。ケビンは、Kによる華麗なピアノ演奏で「Out of my life feat.K」を熱唱。切ないバラードをケビンとKによる絶妙なハーモニーが中野サンプラザを包み込んだ。

 KとケビンによるMCでは、「Out of my life feat.K」の制作秘話やケビンが生ピアノでライブで歌うのは初めてという話、そして、1部ではこのMCの時間が長すぎてメンバーに怒られた話題に。Kの軽快なトークと、ケビンのマイペースな喋りが何とも言えない雰囲気を作り出した。Kも「またコラボ出来たら嬉しい」と今回のコラボに手応えを感じたことを話した。最後にケビンが「Kさんのダンスをみんなに見て欲しい」との旨を投げかけると、Kは「Stalker」の振り付けを照れながらも披露する場面も。覚えたての振り付けの初々しさに会場から歓声が上がった。

 その流れから、ケビンのソロ楽曲「Make me」を披露。レーザービームが縦横無尽に飛び交う中、4人のバックダンサーも加わり、力強くシルキーな歌声で、U-KISSとはまた違った世界にオーディエンスを誘っていった。以前の記者会見でU-KISSと違う自分を見せたいと述べたケビンが、それを体現して見せた2曲であった。

ダイナミックなダンスを披露するU-KISS

ダイナミックなダンスを披露するU-KISS

 続いて、スヒョン、キソプ、フンの3人による「君だけを+HEART STRINGS remix+Crazy 4 U +Illusion remix」のバラードメドレー。3人の歌声によって楽曲の趣を変えながら、曲の持つ情景を際立たせていった。スヒョンのソロ楽曲である「君だけを」ではスヒョンのエモーショナルな歌に加えキソプ、フンの歌声に会場も酔いしれる。

 ジュンとイライによる“一緒に遊ぼう”という意味を持つヒップホップナンバー「テンテンテン」へ。2人のストロングでアグレッシブな歌で会場を盛り上げていく。レインボーカラーのレーザーが会場を彩っていった。オーディエンスも「テンテンテン」とシンガロングし、ステージとフロアの一体感が増していった。

 MCではスヒョンが「君だけを」を一緒に歌ってくれたキソプとフンに感謝。キソプも「感情入れるのは得意」と自信満々な笑みを浮かべた。スヒョンも「キソプの特徴を活かせて歌えていて良かった」とキソプを讃えた。そして、ケビンがメンバーにメッセージ入りのソロCDをプレゼントする場面も。メンバー各々にケビンからの異なるメッセージが入ったCDを片手にペアで記念撮影。会場もそのほのぼのとした雰囲気をフロアから温かく見守っていた。

100曲ぐらい歌いたい

 後方のスクリーンに星空が映し出されると、そのまま「Shining Stars」へと流れる。しっとりとしたミディアムバラードをメンバーひとり一人が想いを込めて、丁寧に届けていく。そして、「Dear My Friend」に突入する。打って変わってポップなナンバーでステージの世界観を大きく変える。流れるようなポップでキュートなダンスで会場を楽しませた。エンディングではオーディエンスも腕を上げ横に大きくリズミカルに振り楽曲を彩った。

 ここから後半戦へ。赤いメッシュの衣装に着替え「Stalker」を披露。腕を効果的に使用し、今までのダンスとはまた一味違った世界観で魅せていく。ギターのアルペジオが印象的な「When I close my eyes」。ハングル語でエモーショナルに歌い上げていった。続く「Take it slow」も言葉の壁を感じさせない歌とパフォーマンスで会場の視線を釘付けにしていった。

U-KISS

U-KISS


 オーディエンスからメンバーの名前を呼ぶ声が飛び交う中、ここでスヒョンが「あと2曲で終わります」と囁く。すると会場からは「ヤダー!!」とライブの終わりを惜しむ声が上がった。その声にフンが「100曲ぐらい歌いたい。けどそんなに歌ったら僕たち死ぬわ(笑)いつか100曲歌えるように体力をつけます!」。そんなフンの言葉にライブの終わりを惜しみながらも、ユーモアあふれるトークに会場からは笑いが起こった。

 そして、「盛り上がる準備は出来ていますか!?」と投げかけ、久しぶりの披露となった「Shut up!!」へ。重厚でメタリックな質感を持ったナンバーで、ステージもフロアもボルテージは最高潮に。そして、本編ラストは「Rock Me」。セクシーでパワフルなダンスと感情を叩きつけるような歌声でラストスパート。最後は銀テープもステージから客席に盛大に放たれ本編は終了した。

冬の初ベストツアーを発表

 
 メンバーがステージを去った後もU-KISSコールが鳴り響く。ここでスクリーンに映像が映し出され、冬の初ベストツアー『U-KISS BEST TOUR 2016(仮)』の開催を発表。そして、アンコールに応えTシャツに着替え再びステージに登場した6人。アンコール1曲目は「nightmare」。アッパーなビートに乗りながらステージを動き回りオーディエンスに笑顔で手を振るメンバー。オーディエンスとのコールアンドレスポンスも爽快に決まった。そして、MCでは冬のツアーについて語った。ケビンの誕生日である11月25日のオリンパスホール八王子は期待してほしいと宣言。スヒョンが「その日は僕たちがケビンを裸にします!」と話すと会場からは大歓声が上がった。

 2曲目はキソプの曲振りから「ぼくだけのヒーロー」。楽曲の持つ雰囲気によってオーディエンスも自然と笑顔がこぼれ、幸せな空間が広がった。楽曲終盤ソロパートを廻していくとフンの変わった歌い回しに爆笑するスヒョン。MCでそのことについて触れると、キソプに促されアドリブでおこなったことを告白。オーディエンスもその事実に笑いが起こった。そして、ここでこの日出演したKとダンサーをステージに呼び込み、メンバーから感謝を告げた。Kも「イケメンたちに囲まれて幸せ」とこのライブに参加できた喜びを述べた。

ライブ終了後、ファンに感謝を伝えるU-KISS

ライブ終了後、ファンに感謝を伝えるU-KISS

 最後にメンバー一人ずつこのツアーの感謝をファンに伝え、ラストは「Action+Stay Gold +Kiss Me Forever-一生 Japanese ver.-+Without You remix」のアンコールメドレーで『"One Shot" LIVE TOUR 2016』の幕を閉じた。

 最初から最後までメンバーひとり一人の個性が際立ったステージであった。アッパーチューンからバラードまでダンスの一体感、歌の説得力と高水準なレベルで魅せ、MCではユーモアあふれるトークでファンとの距離を縮めながらも、楽曲が始まればU-KISSの現実離れした世界観で楽しませた。否応なしに冬のツアーへの期待が高まるステージであった。(取材・村上順一)

■セットリスト

「U-KISS JAPAN "One Shot" LIVE TOUR 2016」
7月22日 中野サンプラザ

M01.One Shot One Kill
M02.CRY BABY
M03.Inside of Me
M04.Super Special Lady
M05.Kissing to feel
M06.Out of my life feat.K
M07.Make me
M08.君だけを+HEART STRINGS remix+Crazy 4 U +Illusion remix
M09.テンテンテン(Supreme Teamカバー)
M10.Shining Stars
M11.Dear My Friend?
M12.Stalker
M13.When I close my eyes
M14.Take it slow
M15.Shut up!!
M16.Rock Me

ENCORE

M17.nightmare
M18.ぼくだけのヒーロー
M19.Action+Stay Gold +Kiss Me Forever-一生 Japanese ver.-+Without You remix

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