平井堅、「Ken's Bar 2016」 織姫と彦星に大人の夜を演出
そして、5月に発売されたシングル「Plus One」をウッドベースとともに披露。野太く会場に響き渡るベースラインに平井の透き通る歌声が乗り、極上のダンスミュージックに昇華する。続けて6日にリリースされたばかりの9thアルバム『THE STILL LIFE』に収録されている「かわいいの妖怪」をエレキベースとカホンによる演奏で歌唱。小気味の良いリズムとメロディに観客からも手拍子が起きた。
平井は『THE STILL LIFE』と「かわいいの妖怪」について「今回のアルバムは、柔らかいものは、より柔らかく、鋭利なものはより鋭くというような物事の持つ二面性を、より色濃く表したものだと自分では思っています。その毒っ気のある、鋭利な面を担った曲」と語った。
1st STAGEの最後の曲は同アルバムに収録されている「魔法って言っていいかな?」をギターの弾き語りで披露。『THE STILL LIFE』の柔らかな面を担う曲であろう、想い人との思い出と純粋な気持ちの歌詞を、優しいメロディに乗せて平井のハイトーンボイスで歌い上げた。
観客とともに演出する大人の夜
2nd STAGEでは平井が演奏陣とお揃いの真っ白な衣装で登場。少し斜めに被った白いパナマ帽が、平井の大人の魅力を引き立てていた。観客からの拍手が静まると、2000年のシングル「even if」を演奏。切ない片思いをバーという舞台で綴る歌詞と、切ないメロディラインが観客の涙腺を刺激した。続いて、米歌手ジャネット・ジャクソンの「Doesn't Really Matter」を英語でカバー。ギターのカッテングが心地よく響き、本家とはまた違った趣の歌声に観客も酔いしれた。
そして、今回はリハーサル前日に急遽やることを決めたという、リクエストコーナー。観客席に向かって、平井がバズーカに込められたゴムボールを打ち込みそれをキャッチした観客が、平井のオリジナル曲のリクエストし、それを平井が歌うというもの。ボールは観客席中央あたりまで飛び、ゴムボールをキャッチした観客は、2011年の8thアルバム『JAPANESE SINGER』収録の「お願いジュリー☆」をリクエスト。アッパーチューンをギター演奏に乗せて披露し、観客からも自然と手拍子が起こった。
続いて左手2階席後列までボールを飛ばし、観客からのリクエスト2004年の6thアルバム『SENTIMENTALovers』収録の「センチメンタル」を演奏。壮大なサビと平井の歌唱力に観客は圧倒された。