米バンドも「芸術」と評価

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 海外ファンのことを考え、妥協を一切しない綿密なリハーサル。多くのスタッフと共に最高のステージを作るべく、リハーサル後、Perfume恒例の「ダメ出し会」をおこなう3人の姿をカメラは印象的に捉えられていた。この「ダメ出し会」が、今の彼女たちを作っているファクターのひとつといえる。

 ライブコンサート前の気合入れのシーンも特長的だ。長い時間、手を重ねる彼女たち。ステージに懸ける並々ならぬ想いがそこから伝わってくる。そして、普段は見られない舞台裏。ライブが終了すれば、氷で首を冷やすメンバーから過酷なステージの状況が伝わってくる。

 苦悩と葛藤、3人がそれぞれメンバーの印象などを語るインタビューでは、3人の新たな一面を知ることができる。各国での移動シーンでは和気藹々とした、仲睦まじいシーンも彼女たちの絆が感じられた。ステージを降りた“素”の3人の姿も微笑ましい。オンとオフの切り替えも長く活動していくのには、欠かせない要素だと思わせる。

 そんな彼女たちのステージを、ロサンゼルスのライブハウス「Palladium」でのステージを観に来ていた、「OK Go×Perfume」名義で「I Don't Understand You」でPerfumeとコラボした米ロックバンドのOK Goのメンバーは「はじめは普通のポップスだと思っていても、途端に彼女たちの音楽はアートなんだってわかる。Perfumeは芸術なんだ」と称賛している。

全力で音楽を楽しむ3人の姿

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 このDVDとBlu-Rayには、プロとしての厳しい一面ももちろんだが、全力で音楽を楽しむ3人の姿が余すことなく詰め込まれている。夢を一つずつ実現していくためのサクセスの裏側。ファンはもちろんのこと、それ以外の人たちにも感銘を受けるシーンが多くあるだろう。

 あ~ちゃんの「Perfumeがなくなったら、自分で無くなるんじゃないかなというぐらい、(Perfumeは)本当にかけがえのないものです」という言葉からもわかるように、一つのことに費やした気持ちが、観る者の心を揺さぶり続けるのだろう。米国のファンがこうも言っていた。「偽物のアーティストはいっぱいいるけど、彼女たちは本物だ。だから心を揺れ動かされる」と。(文・村上順一)

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