石垣島から音楽と笑顔を届ける、きいやま商店 サウンドのルーツ
INTERVIEW

石垣島から音楽と笑顔を届ける、きいやま商店 サウンドのルーツ


記者:村上順一

撮影:

掲載:16年04月23日

読了時間:約19分

憧れのBEGIN“にいにい”とのコラボ

リョーサ(Vo.三線)

リョーサ(Vo.三線)

――2013年リリースの4枚目のアルバム『ダックァーセ!』に収録されている「おかえり南ぬ島」では、同じ石垣島出身のBEGINさんともコラボしてますよね。このコラボの経緯は?

だいちゃん 新石垣空港が出来るということで、そのPRソングを作ろうと最初はBEGINさんに声が掛かったんです。

リョーサ 1枚目の『さよならの夏』の時からBEGINの“にいにい”達が僕らのことを応援してくれていて「お前らは面白い! 俺らを継ぐのはお前らだ」と言ってくれていたんです。最初はBEGINさんだけに声が掛かっていたんですけど「きいやま商店と一緒にやりたい」と言ってくださって。作曲はBEGINさん、作詞はきいやま商店という形になったんです。僕らはBEGINさんが歌うと思っていたんですよ。だけど「歌うのお前らだよ」と言ってくれて歌わせてもらいました。

――コラボされてみてどうでしたか。

リョーサ 僕たちの憧れの先輩ですからね。BEGINさんを観て育ったんでまさか一緒に出来るとは思いませんでしたよ。(比嘉)栄昇“にいにい”(編注=沖縄の方言。「お兄さん」という意味)がボーカルのレッスンもしてくれたんです。それもめちゃめちゃ嬉しかったですね。

実はメッセージ性が込められた「ハブとマングース」

だいちゃん(Vo.Gt)

だいちゃん(Vo.Gt)

――アルバムをコンスタントにリリースされていますが、作曲に煮詰まったりすることとかありますか。

リョーサ 曲は3人で集まって石垣島で作るんですけど…。それがないんですよ。

だいちゃん でもラブソングとか真面目な歌を作るときは煮詰まるよね。

マスト 僕らにもそういう曲が欲しいんです。でも真面目な曲を作る時はみんな黙るんですよ。無言になる(笑)。

リョーサ そういうのは1人で書いた方がいいかなと(笑)。

マスト 何曲かそういう曲もあるんですけど、確かに真面目な歌詞は家で一人で書いてきたなと(笑)。

リョーサ ワイワイした曲は3人で作ったらすぐ出来ますよ。

――ニューアルバム『ロックンロールびーちゃー』に収録されている「ハブとマングース」もすぐ出来た?

リョーサ 早かったね〜。サッと出来ましたよ。

だいちゃん この曲はリョーサがふとしてやったギャグから生まれたんですよ。

リョーサ 最初はイントロに入っている「ヤシガニ!」というフレーズしかなかったんですよ。そこからAメロに広がっていきました。

――「ハブとマングース」は歌詞の中にも「本当は俺たち仲良いぜ」とありますが、実際には仲良いんですか。

リョーサ 今は動物愛護法に引っ掛かるのでないんですけど、前はハブとマングースの戦いをみせるショウがあったんですね。今は泳いで競争してるんですけど(笑)。

だいちゃん 僕はまだ見たことないんですけどね。

マスト(Vo.Gt)

マスト(Vo.Gt)

リョーサ 面白いかなと思って、そのハブとマングースの戦いをテーマに作ったんです。ふざけているんですけど、実はメッセージがあって「誰かに戦わされているよ」というものなんですよ。

だいちゃん もともとマングースは、ハブを退治するという話を聞いてインドネシアから連れてきたみたいなんですけど、全然退治しなかったんですよ(笑)。

リョーサ これが全くのガセネタで(笑)。逆にヤンバルクイナを食べてしまって絶滅の危機ですよ。

マスト ハブを食べないで天然記念物を食べてしまうんです。マングースが繁殖しすぎて駆除もできないくらいになってしまって。

だいちゃん 畑も荒らすんで結果的にハブよりもマングースの方が被害がデカかった。

――「ハブとマングース」のテーマに関係なさそうですが「ヤシガニ!」のフレーズはなぜ残ったのですか?

リョーサ 初期衝動だけで全く意味はないですね(笑)。

マスト もう言いたかっただけですね。

だいちゃん でも戦って最強なのはヤシガニだと思います。挟まれたら指切られますよ。

――ヤシガニは石垣島に行けば見れるんですか。

マスト 最近は少なくなってきたね。

リョーサ 昔は良く獲って食べてましたよ。

だいちゃん 伊勢海老の100倍美味しいけど、2匹食べたら痛風になります(笑)。

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