恋文か短歌か、コアラモード.歌詞に色濃く出た男女の解釈
INTERVIEW

恋文か短歌か、コアラモード.歌詞に色濃く出た男女の解釈


記者:木村武雄

撮影:

掲載:16年03月04日

読了時間:約23分

最新シングル「さくらぼっち」はコアラモード.の特性が色濃く出た作品だ

最新シングル「さくらぼっち」はコアラモード.の特性が色濃く出た作品だ

 あんにゅ(23)と小幡康裕(25)によるコアラモード.が3月9日にシングル「さくらぼっち」をリリースする。ピュアボイスのあんにゅと、サウンドクリエイターの小幡が作り出す楽曲の多くは初々しさが残る女子や男子の心を投影しているかのよう。それは純粋で瑞々しく、まさに桜色が似合う。そして、それが色濃く出たのが今作だ。スキマスイッチ常田真太郎をクリエイティブ・ナビゲーターに迎えた前作「Dan Dan Dan」。それを経て発表される今作は初めてそれぞれが作詞作曲。「さくらぼっち」「幸せの証」はあんにゅ、「ありがとう、そしてさよなら」「拝啓、5年後の私」は小幡が手掛けた。これにより際立ったのがそれぞれの個性だ。面白いのは、歌詞やメロディに2人の性格、男女の特性が出ていること。恋文のように語り掛けるあんにゅ、対して短歌のように定型のなかに思いをはめ込む小幡。作品そのものに二面性が表れている。洋菓子のように甘く深みがある“サウンド・ア・ラ・モード”。今回は2人に、歌詞やメロディに寄せる想いなどを聞いた。

コアラモード.結成に至るまで

あんにゅ

あんにゅ

――まずはこれまでの歩みを教えてください。

小幡康裕 そもそも僕ら2人は小学校が一緒なんです。世代は3つ違っていて、当時はお互いに面識はなかったんですが、それぞれ10代の頃から音楽活動は続けていたんです。

あんにゅ 私は高校でバンドをやっていて、その後1人でギターを持って弾き語りをやっていました。

小幡康裕 僕は中学、高校とロックバンドでドラムを叩いていたんです。まず、当時のバンドのボーカルとあんにゅが知り合いになったんです。

あんにゅ バイト先が一緒だったんです。それで知り合って「一緒にバンドを組まないか」と言われて、そうしたらそのバンドに小幡さんが入ってきて、その3人でバンドを組む事になったんです。

――あんにゅさんもボーカルで、その方もボーカルですよね。

小幡康裕 そうです。ツインボーカルという不思議な感じでやっていたんです。それであんにゅと初めて音楽をやる事に。一方的に何となく覚えてはいたんですけど、まともに話したりするのは初めてでして。僕が20歳くらい、あんにゅが17〜18歳くらい。その時に音楽的な繋がりを持ったんですけど、その3人組バンドは解散してしまって、それぞれ別々に音楽活動を続けてました。あんにゅはシンガーソングライターとして。18歳過ぎの頃からですかね。

あんにゅ それくらいの時期にまた一人で弾き語りをやり始めるんですけど、その時に「そろそろ自分の楽曲の音源が欲しいな」と思いまして。でも、スタジオもけっこうお金がかかるし、アレンジする人もいないし、どうしようと思っていたら、「そういえば小幡さんはドラム、ベース、ギター、アレンジ、何でも出来るし、せっかく家も近いしお願いしよう」と言う事でお願いしたのがきっかけで、だんだん“コアラモード.”になっていくんです。

――だんだんそういうモードになっていくんですね?

小幡康裕 そういうモードに(笑)

あんにゅ 最初は私「あんにゅ」という名前で活動していて、あんにゅのサポートして小幡さんがライブに出てくれていたんですけど、「あんにゅの小幡」と「あんにゅのあんにゅ」になっちゃったんですよ。

小幡康裕 「あんにゅ」というユニットという事ですね。

あんにゅ とてもややこしくなってしまったので、2013年に「コアラモード.」と名前付けよう!ということになって「コアラモード.」として新たに。曲も2人で作りながら活動をしています。

――「コアラモード.」の名前の由来は?

あんにゅ これは私が学生の時に“のんびり”というか“ぼんやり”というか、「ボーっとしている姿がコアラに似てるね」と言われていたのと、動物占いで「コアラ」だったりと、そういうのもありまして「動物を名前に付けたい」というのが最初にあったんですよね。

小幡康裕 そうです。

あんにゅ それで「コアラ」をもってきたんですけど、もう一つの由来がありまして、アラモード(仏語: a la mode)の「洗練されている」という意味と、「コアラ(koala)」の「コ(ko)」を、「co(company=会社)」にして、“洗練された音楽を作る会社”という意味で「コアラモード.」にしたんです。

小幡康裕 「コ・アラモード(co. - a la mode)」と。

――深いですね。

小幡康裕 色々と理由を(笑)。あと、僕らは横浜出身というところを凄く大事にしていて、「プリンアラモード」が横浜発祥の地というのだったり、色々詰め込んだのが「コアラモード.」です。

――色々な意味があるのですね。

小幡康裕 とにかく「アラモード」という事で、いろんな音楽を分け隔てなくやっていきたいなという気持ちもあって名前を付けましたね。本当に色んな想いを込めて「コアラモード.」という名前にしました。

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