豪華ラインアップで盛大に行われた『リスアニ!LIVE 2016』SATURDAY STAGE

豪華ラインアップで盛大に行われた『リスアニ!LIVE 2016』SATURDAY STAGE

 音楽メディア「リスアニ!」主催によるライブイベント『リスアニ!LIVE 2016』が23日・24日、東京・日本武道館で開催。茅原実里、分島花音、早見沙織、スフィア、fhana、藍井エイル、THE IDOLM@STER THREE STARS!!!、fripSide、TrySail、内田真礼、綾野ましろ、Aimer、LiSA、川田まみが出演した。

 「リスアニ!」は、2010年の雑誌創刊より現在に至るまで「アニメと音楽」を軸にテレビ番組やウェブサイト、イベントなどさまざまなコンテンツを展開している、総合アニメ音楽メディア。その「リスアニ!」により行われるイベント『リスアニ!LIVE』は、ライブならではの臨場感、そしてサウンドを大切にした音楽フェスとして、2010年に行われた第1回より今回行われた第6回まで、大好評のうちに開催を続けている。

 あくまで生演奏にこだわり、シンガーには全てバックバンドが用意されステージが行われるなどのこだわりを見せながら、2011年に行われた第2回には場所を日本武道館に移し、2013年の第3回には2days開催と、目まぐるしく規模を拡大して実施。今回のイベントは、前売りチケットはソールドアウトと、アニソンファンにとってはたまらないプレミアムなイベントとなっていることを物語っている。

 前回第5回からは、披露できる曲数は限られているものの「十分な実力を持ったアーティストが日本武道館の大舞台で輝いてもらえるように」という思いを込め、Extra Artist枠を設置、さらに良質なステージを提供する意向を強く示しているこのイベント。その評判に違わない出演者の豪華ラインアップによって、今年も開催されたこの2日間の模様を、今回はレポートする。

SATURDAY STAGE(1日目:2016年1月23日)

茅原実里/SATURDAY STAGE

茅原実里/SATURDAY STAGE

 強烈な寒波が押し寄せ、肌寒い気候となったこの日だったが、会場の中では今か今かとイベント開始を待ち受ける観客の熱気が、その寒さを吹きとばす勢いで充満していった。そして定刻。司会であり、「リスアニ!」を始めとして音楽ライター、プロデューサーなど幅広い活躍を展開しているアニソン評論の第一人者、冨田明宏が登場。「最高のライブを作り上げましょう!武道館!いけますか!」その呼びかけに大きく反応し、割れんばかりの歓声を上げた観衆。そしてステージに映し出されたカウントダウンにあわせて、いよいよイベントはスタートした。

 イベントのトップを飾ったのは、茅原実里。2004年に声優デビュー、同年にはアルバム『HEROINE』で歌手デビューを果たし、声優としてもシンガーとしても絶大な人気を得ている茅原。「リスアニLIVE、いくよ!」真っ暗なステージの上、突然ピンスポットを当てられた彼女が叫ぶと、観客席から押し寄せるような歓声が上がり、無数のサイリウムが会場を赤く染める。張りのある真っ直ぐなその声は、美しくもあり、反面ハードなロックサウンドに負けることのない力強さをもって、登場からラストナンバーまで一気に駆け抜け、会場を文字通り「熱く」した。

分島花音/SATURDAY STAGE

分島花音/SATURDAY STAGE

 続いて登場したのは歌手であるとともに、チェリストというユニークな肩書きを持つ分島花音。茅原のステージから一転、マーチのリズムによる「RIGHT LIGHT RISE」によりスタートした彼女のステージ。頭につけた二つの赤い角飾り、赤と黒のキュートながら、ちょっぴりいたずらっぽさを感じさせる雰囲気はまさに「小悪魔」といったいでたちでの登場だった。「リスアニ!LIVE」は初登場ながら、全く負い目も感じさせず堂々と歌、パフォーマンス、そしてトレードマークともいえるチェロの伸びやかな「歌声」で、観衆を魅了していた。

早見沙織/SATURDAY STAGE

早見沙織/SATURDAY STAGE

 息つく間もなく続いて登場したのは、昨年アーティストデビューを果たしたばかりの早見沙織。キャリアはまだこれからというところながら、今年は5月にアルバムリリース、そして10月より初のワンマンライブツアーが決定しているなど、目まぐるしい躍進を続けている注目のアーティストだ。MCでは初の武道館ステージということで緊張していた様子を語っていた早見。今回はExtra Artistとして登場、たった3曲のプレーでありながら、決して無理を感じない、澄んだ声で綴るメロディラインは魅力いっぱい。アピール性抜群のそのステージからは、今後のさらなる躍進を観衆に印象付けた。

 1日目中盤に登場したのは、声優の寿美菜子、高垣彩陽、戸松遥、豊崎愛生の4人からなるガールズユニット、スフィア。『リスアニ!LIVE』には2011年に行われた第2回より出演を続けている、いわば常連。それだけに観衆からの大きな期待を裏切らない、熱気満載のステージを行った。「申(さる)年だけに」と、アニマル感を前面に出したモンキーイメージのファッションと観衆を巻き込むようなパフォーマンスで、まさにウキウキしてくるようなひと時を演出。本年3月に国立代々木競技場第一体育館にて、2日に渡り行われる『Sphere Fes. 2016』の開催を前に、そのイベントを大きく期待させるステージを展開した。

fhana/SATURDAY STAGE

fhana/SATURDAY STAGE

 そしてさらなる興奮を呼び起こすべく登場したのは、この日唯一バンド形態で登場したfhana(編注=正式綴りは、一つ目のaにフランス語記号のアクサンテギュを付与)。彼らは佐藤純一、yuxuki waga、kevin mitsunagaという3名のサウンド・プロデューサー、女性ボーカリストのtowanaによるユニット。爽やかさを感じさせるハーモニーの上に、清々しさを感じさせるtowanaのボーカル。その声に佐藤らのコーラスがときに絡み、彼らならではの世界観を紡ぎだす。音楽を作るプロフェッショナルな集団だけに、曲に設けられたフックや、サビに近づくにつれ高揚してくる構成など、聴くものは彼らのプレーに、ただ魅了されるだけだった。

藍井エイル/SATURDAY STAGE

藍井エイル/SATURDAY STAGE

 いよいよ1日目のステージも大詰めに近づいた時点で登場したのは、藍井エイル。『リスアニ!LIVE』には2013年に行われた第3回のステージより連続して登場、昨年は初の日本武道館単独公演を成功させ大きな躍進を遂げた。この日のステージでは、その軌跡の中で磨かれたエキサイティングなステージを展開するとともに、MCでは初めて『リスアニ!LIVE』に登場したときのハプニングを振り返るなど、和やかな雰囲気も見せて、イベントの濃密な空気をかもし出していた。さらにこの日は3月にリリースされるニューシングルニュー・シングル「アクセンティア」を初披露、改めてその存在感を観衆にアピールしていた。

 そして、1日目のステージのトリを勤めたのは、THE IDOLM@STER THREE STARS!!!。誕生から10周年を迎え、社会現象にまで発展した『アイドルマスター』も、もはや『リスアニ!LIVE』には欠かせないメンツとなった現在。今回はこのシリーズより派生した765PRO ALLSTARS、シンデレラガールズ、ミリオンスターズという三つのグループの合同チームとして登場、1日目のステージラストを華々しく飾った。まるでアニメからそのまま飛び出してきたような可憐さ、瑞々しさがあふれて止まらないステージ。

SATURDAY STAGE

SATURDAY STAGE

途中、それぞれのグループ単独のステージを行いながら、最後は9人が一つとなり、まさにこの日を迎えた礼を告げるようなラストナンバー「Thank You!」へ。そしてエンディング。765PRO ALLSTARSの中村繪里子が叫んだ。「みんな、飛ぶよ!」その声にあわせ、フロアの観衆もジャンプ、文字通りステージとフロア、そして会場が一体となって、1日目のステージは大盛況のうちに幕を閉じた。

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