HaKUが見せた溢れる「衝動」、ライブから彼らの魅力に迫る
「冒険」というバンド活動
さらに間もなくやってくる活動9年目、10年目に向けた決意を表すべく、この日は新曲を披露。「ファンタスティックミラーボール」と名付けられたその曲で、観衆は飛び上がり、腕を振り上げ、彼らの音に酔いしれた。
「最高だ、東京!一緒に踊ろうぜ!」という辻村の言葉で、会場はクライマックスに向けて最終体制に入るべく、次の「Archaic smile」より続く疾走感抜群のキラーナンバーの応酬で、 大きな盛り上がりを見せはじめた。
いよいよ迎えた終焉。辻村は自分たちのバンドの活動を「冒険」と例え、「もっと歳を重ね、最後にこの冒険を語る時に『本当に幸せだった』と思えるようになりたい」と、今後の抱負を語りながら、さらにこう続けて、新たなステップに向けての決意を観衆に投げかけた。
「皆さんが同じように自身の人生を語る時、僕らが少しでもそこに出てくれれば、本当に幸せなこと。そうなるようにこれからも、たくさんの仕掛けを皆さんに見せていきたいと思いますので、まだまだ僕らの冒険についてきてくれますか?」
その言葉に大きな拍手で答えた観衆。そして、エンディング、ラストナンバーはニューシングルのカップリングナンバーである「泣くよ」。静かなコーラスから、高まる激情を表すような盛り上がりへと展開していく音。まさしくそれは、彼らのこれまでの歩み、そしてこれから彼らが目指していくステップを表しているようでもあった。
「どうもありがとうございました!」。最後に辻村がその言葉をし、彼らはステージを去った。
改めて未来への決意表明
彼らがステージを去った後、会場には彼らの再びの登場を願って、拍手が鳴り響き続けていた。どのくらいその音は続いただろうか? その拍手に答え、彼らはようやくステージに表れた。そして、辻村の「今日は本当に一言、『東京、本当に最高』です! 9年目に向けて、すごい活動をしていくので、楽しみにしていてください!」と、改めて未来への決意表明を述べ、アンコール曲「the day」へ。
そこにはまた「何かをしなければ」と、アクティブな気持ちを誘われるような、新たな「衝動」があふれていた。新たな一歩を踏み出したHaKU。彼らの言葉に、目に見えるような具体的なビジョンは描かれていなかったが、彼らの進む道に答えは表されており、彼らはその道を迷いなく進むだけ、そこにはそんな光景が見えた。