SCANDALの変化、10周年を前に掴んだ確信とは
INTERVIEW

SCANDALの変化、10周年を前に掴んだ確信とは


記者:村上順一

撮影:[写真]SCANDAL10周年を前に掴んだ確信(1)

掲載:15年10月14日

読了時間:約22分

洋楽の要素を入れたいと思っていた

[写真]SCANDAL10周年を前に掴んだ確信(7)

「音楽は続けていって自分たちで作るその変化を楽しめたらいいな」と述べたTOMOMI(撮影=木村陽仁)

――9月9日リリースされた「Sisters」を作った時期は

MAMI これは「Stamp!」(今年7月22日発売)と同時期で、ツアーで日本を回っている時ですね。

――海外公演中ではないんですね

HARUNA 日本でのツアーはすごくリラックスして回れていたので「これから海外へ行くぞっ」という気持ちで作っていますね。

――音源を聴いた時はツアー後に作られた曲なのかなと思っていました

MAMI テイストとしては洋楽の要素を入れたいなと思っていたのと、ワールドツアー後にリリースする曲ということもあって、ツアーを回っている雰囲気を入れたいなと思って作った1曲なんです。

――「Sisters」の制作課程は音が先ですか

RINA 詞が先ですね。日本を回っている時に「これから海外へライブしに行くぞ」というマインドで書いたので、海外公演中やワールドツアー後の雰囲気が閉じこまっていると思うんです。私は映画を見るのが好きで、最近はヨーロッパの1960年代の映画を見るのがマイブームなんです。その中に「ひなぎく」(邦題)という作品があって、2人の姉妹が自由奔放にハチャメチャしながら生きるという様子が映されている作品で、1966年にチェコで公開されました。当時の世界情勢は冷戦真っ只中で。この作品はハチャメチャでハッピーな内容なんですけど、当時のチェコでは問題作として上映が打ち切りになったんです。でも、そんな時代にこのような映画を作って上映する、という強さやパワーに感銘を受けて。自由であるということは物凄くエネルギーを持っているんだなと改めて知って、自由に生きることはいろんなことへの反撃になるんだなと感じて。その当時に比べたら今は選択肢も広がっているし、女性の地位も変わってきているし、自分が選択して生きていける時代になったと思うんですけど、一方ではいろんなことを活用しきれずにいるとも思っていて。少しもったいないなと思ったんです。自由になれるような心を解放できるような歌詞を書きたいと思ったのがきっかけで、割とスムーズに書けたんです。

――MAMIさんに詞を渡す時はその背景も説明していますか

RINA 説明しましたね。「冷戦中にこのメッセージが入ってる映画ってすごくない!」という話から、「こういう曲を次は自分たちは歌うべきだと思うんだよね」ということをMAMIにメールで伝えて。「メロディは自由に任せるね」と詞を渡しました。そのあとは確認しながら調整していくという感じですね。

――2曲目に収録されている「LIFE IS A JOURNEY」はTOMOMIさん作詞作曲ですが、これもツアー中に作られた曲ですか

TOMOMI 完成したのはツアー後ですね。デモとしては結構前からありました。Bメロぐらいまであって、私は今のBメロがサビだと思って皆んなに提出したんですけど、「サビがないね」ってメンバーから言われてそのまんまほったらかしにしていた曲なんです。ワールドツアーを回っている時になんとなく「LIFE IS A JOURNEY」という言葉が浮かんできて、くっつけたら1曲できるかも知れないなと思って帰ってきてから完成させました。

――この曲は構成が面白いですよね。デモの段階からこのようなアレンジだったのでしょうか

TOMOMI デモの段階ではずっと同じテンポでした。「なんか仕掛けが欲しいね」という話になり、みんなでスタジオに入って音を鳴らしながら、冗談で「ちょっとパンクっぽくしてみたらどうかな」と話してみたりして遊びながら録っていきましたね。

――テンポが速いサビが一回しか出てこないというのも良い意味で裏切られました。この構成に深い意図はありますか

TOMOMI 全然ないです。ただの遊びで冗談なんですけど「LIFE IS A JOURNEY」という曲だし。旅感というか山あり谷ありの部分を音で表現出来たという後付けはあります(笑)。

――「Sisters」のジャケットはファッション雑誌「NYLON JAPAN」とコラボされてますが、コラボされた経緯は

HARUNA 「NYLON JAPAN」は4人ともすごく好きで毎月チェックしてる雑誌なんですけど、今回「Sisters」ということで、ファッションが好きな女の子たちにもこの曲がたくさん届けば良いなと思って、「アートワークを雑誌と一緒にやったらどうなるかな」という興味でお願いしてみました。実際にアーティスト写真で来ている服とかも私服に近いものを選んだりして、よりナチュラルな自分たちを魅せれるアートワークになってます。

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