杏里、北米ツアーに幕 ロス名門劇場に約1kmの長蛇の列「悲しみがとまらない」日本語の大合唱響く
杏里
杏里が、5月21日ロスアンゼルス・The Wilternで北米ツアー「ANRI LIVE 2026 U.S.A Timely!!」を締めくくった。今回のツアーはニューヨーク1day、ロスアンジェルス1dayプラス追加公演の3公演。世界的なムーブメントとなった“City Pop”をモニターの向こう側ではなく「現実の存在」として体験したいというファンによりチケットは早々と完売、北米を中心に世界的に拡がるシティポップを代表するアーティストの杏里の人気の高さを示すこととなった。
【写真】ロスアンゼルス・The Wilternで熱唱する杏里
今までも杏里はシティポップを代表する楽曲「悲しみがとまらない」や「Last Summer Whisper」、「Remember Summer Days」など音楽配信では10年間というもの再生数が数十万回を連日カウントし続け、また今までもデビューアルバムのレコーディングのロスアンジェルス、ハワイでのコンサートを10年間で7回の開催、またアメリカ各地でコンサート催し1998年の長野オリンピックでは大会公式イメージ・ソングを担当、閉会式での歌唱など、シティポップ以外にも世界的に評価が高まるJ-POPの海外進出の先駆者とも言える存在。
今回の行程はロスに入りリハーサル、そしてニューヨークへ6時間かけての移動、ライブ・パフォーマンス。また6時間かけてロスに戻り2日間のステージそして翌日には帰国とハードな行程だったが、雨が続いたロスが杏里到着と共に天候回復、そしてニューヨークはロスに比べ10度も気温が低いと聞いていたが移動と共に気温が上昇、“太陽を連れてきた”と喜ばれ「夏女」の本領発揮となった。
今回の会場はニューヨークはブルックリン・パラマウント、ロスはザ・ウィルターン。ウィルシャー・ストリートに面した、このウィルターンは、ザ・ローリング・ストーンズやマドンナもライブを行った名門劇場。1930年代のクラシカルな装飾が美しいザ・ウィルターンには、開場前から劇場のある1ブロックを1周、1kmに達するほどの長蛇の列。ロスの音楽ファンはもちろん、アメリカ各地、さらには海外から駆けつけたファンの姿も目立ち、日本人の姿はほぼ見えない。もちろんチケットは早々に2300名、完全ソールドアウトしロビーは開演前から熱気に包まれている。
ドア・オープンと共に始まった歓声は20時過ぎに場内暗転すると同時に大爆発、バンドのグルーヴに導かれるように杏里がステージへ姿を現した瞬間、会場のボルテージは一気に最高潮へ達した。オープニング・チューンは「BOOGIE WOOGIE MAINLAND」。1988年に発売された同名アルバムのタイトルチューンは憧れのアメリカでの新生活をスタート、これから始まる新生活に胸を膨らませるというコンサートのオープニングにピッタリなナンバーでショーは始まる。
今回のライブは、ツアータイトルにも冠された名盤『Timely!!』を軸に構成。80年代のきらめきを宿しながらも、今なお新鮮に響くサウンドは、ロスアンゼルスのオーディエンスを瞬く間に引き込んでいく。
「SUMMER CANDLES」、「オリビアを聴きながら」とJ-POPを代表するナンバーの後、アメリカでのシティポップ・ブームの火付け役ともなった曲たち、「Last Summer Whisper」、「Remember Summer Days」、「WINDY SUMMER」とステージは進み、「悲しみがとまらない」のイントロが鳴った瞬間、場内の熱狂演奏が聞こえなくなるほどの大歓声、続いて日本語での大合唱が自然発生し、世代も国境も言語も越えた感動が会場を埋め尽くした。それまでインターネットや配信で聞いたきた音楽が、目の前で“生きた音”として鳴り響く——素晴らしい瞬間がそこに存在した。
MCは全て英語、時折、日本語での声掛けに日本語で答え、「皆愛してる!また戻ってきます」と笑顔を見せる場面も。そして、その言葉に応えるように、客席からは大きな拍手と「ANRI!」コールがいつまでも響き渡っていた。
かつて日本で生まれたシティポップは、時代と海を越え、いま世界中のリスナーを魅了している。そしてこのツアーで杏里はそのムーブメントが一過性のブームではなく、“リアルなカルチャー”として根付いていることを証明してみせた。
ネット越しに広がった音楽が、本物の“Waves”となってアメリカの夜を揺らした歴史的公演。日本シティポップの象徴でありながら、今なお進化を続ける現役アーティスト——杏里の存在感を、アメリカの観客は確かに目撃した。
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