20歳ながら圧倒的なピアノの旋律、反田恭平がデビュー
デビューしたピアニスト・反田恭平
弱冠20歳ながら圧倒的な魅力を放すピアニスト、反田恭平によるデビューアルバム『リスト』が7月22日に発売された。
2012年高校在学中に、第81回日本音楽コンクールで第1位(高校生での優勝は11年ぶり)を獲得した反田恭平。
恐れを知らない大胆さと自在さで、意のままに時間を操る柔軟な歌の表現し、鮮やかで雄弁なピアニズムは、聴くものを瞬く間に虜にする。
そして、今回の録音にも使用したヴィンテージ・ニューヨーク・スタインウェイ(CD75)は、20世紀最大のピアニスト「ホロヴィッツが恋したピアノ」として知られた銘器。
千変万化の音色を表現できる一方、ピアニストに極限まで精巧なタッチ・コントロールを要求するこの難しい楽器を、反田は嬉々として弾きこなし、テクニックを超えた圧巻の領域の演奏へと達している
。
反田が目前で演奏しているかのような錯覚を受ける今回の録音は、「ワンポイント・ステレオ方式」。ステレオ(2チャンネル)を2本のマイクのみで収録するこの方式は、途中に一切のミキシングがなく、澄み切った音色と臨場感溢れる空間性が特徴だ。
著述家でディレクターの湯山玲子さんは「反田恭平の恐るべき演奏は、抑制の効いたアルペジオが官能的に溶け崩れていく様、中盤のほとばしる情熱、ラストの諦観まで、多くの女性とのっぴきならぬ関係に陥ったリストの、ひとつの恋愛論とも言える曲をみごとに呼び活けている」と評している。
また、音楽ライターの小田島久恵さんは「愛、栄光、信仰、孤独…、作曲家のみたものを今この瞬間に蘇生させる、リストの魂の代弁者。大胆で勇敢、妖艶にして清楚。聴く者を虜にする天才ピアニスト。一度聴いたら逃れられない宿命のピアニズム」と述べている。
収録曲
1. ラ・カンパネラ ~パガニーニ大練習曲集 第3曲
2. 愛の夢
3. スペイン狂詩曲 (スペインのフォリアとホタ・アラゴネーサ)
4. コンソレーション(慰め)第3番
5. タランテラ ~巡礼の年第2年補遺 ヴェネツィアとナポリ から
6. 超絶技巧練習曲から 第10番 Allegro Agitato Molto
7. 超絶技巧練習曲から 第4番 マゼッパ
8. 水の上を歩くパオラの聖フランチェスコ
(ボーナス・トラック)
9. ビセー=ホロヴィッツ:カルメン幻想曲
反田恭平 (ピアノ、ニューヨーク・スタインウェイ CD75)
録音:2015年1月14 -16日、千葉県南総文化ホール(館山市)
![[写真]反田恭平がデビュー](http://www.musicvoice.jp/wp-content/uploads/2015/08/photonews-150723-27-360x240.jpg)
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