西島秀俊&市川染五郎『人間標本』で親子役、原作者・湊かなえ氏「本当の親子に見えた」
西島秀俊、市川染五郎、作家・湊かなえ氏、廣木隆一監督がこのほど、都内で行われた『人間標本』制作発表会見に登壇した。Prime Videoによる、Amazon MGM スタジオ制作の新ドラマシリーズで全5話。12月19日からプライム会員向けに世界配信される。
本作で初共演となり、撮影中はまるで本物の父と息子さながらのような関係性で向き合った西島と染五郎。撮影現場での西島の立ち振る舞いについて、「撮影現場でも本当の父親のように自然な距離感で接してくれました」とエピソードを交えて印象を明かした染五郎がリスペクトを込めると、西島も「彼にしかない一本の芯が通った美しい印象です。しっかりした大人な一面と、すごく純粋な一面を見せてくれた」と染五郎を絶賛。本作ならではの親子らしい信頼関係を覗かせる二人に、湊氏も「本当の親子に見えて胸に迫るものがあった」と称賛の言葉を贈った。
会見では報道陣からの質疑応答も実施。「本作で、演じていて特に難しかった点は?」と聞かれた西島は、「人として超えてはいけない一線を超える役柄に葛藤しました」と前置きしつつ、「一方で、本作がどこまでも深い愛の物語だからこそ、その葛藤にも向き合いました」と語り、当時を振り返った。
続いて、「現代ドラマ初出演が決まった際、父である歌舞伎俳優・松本幸四郎からアドバイスなどありましたか?」と質問が及ぶと、染五郎は少し悩みながらも「父からは、演じることにおいて、とにかく色んなパターンを試して、一瞬に全てを込めるように、と助言をもらった」と回答。
さらに、お互いを凄いと感じた際のエピソードを聞かれた西島は「他の現代俳優とも違う、背筋がスッと伸びるような美しさがあって、歌舞伎で培ったものなのか、彼だけが持つ特性なのか、とにかく素晴らしいなと思いながら演技を見ていました」と染五郎を絶賛。
染五郎も「初めてのことばかりの自分にも、様々なことが起こる撮影現場でも西島さんが、中心にドンといてくださった安心感があった」と当時の心境を口にした。全幅の信頼を寄せる染五郎の発言に、西島も思わず照れ笑いを浮かべるひと幕もあり、会場は温かい空気に包まれた。
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