WHITE SCORPION、ファンや仲間の存在がやりがいに アイドル活動の原動力
INTERVIEW

WHITE SCORPION

ACE、AOI、COCO、NAVI「最高の1枚を共有したい」1stミニアルバム『Caution』に迫る


記者:村上順一

撮影:村上順一

掲載:24年09月14日

読了時間:約12分

 11人組アイドルグループのWHITE SCORPIONが9月11日、1stミニアルバム『Caution』をリリース。「IDOL3.0 PROJECT オーディション」で選ばれた、秋元康氏プロデュースのアイドルグループとして大きな注目を集めるWHITE SCORPION。「眼差しSniper」でデビュー以降、5カ月連続でデジタルシングルをリリース。1stミニアルバム『Caution』には、発表された5曲に加え、WHITE SCORPIONらしさを感じさせる「動く唇」、グループ初のミディアムバラードナンバー「心が目を閉じる」、オーディションの最終審査に残ったFINALISTの楽曲「命しか捧げるものがない」が新録されている。インタビューでは、『Caution』への思いから、アイドルとしてやりがいを感じる瞬間について、ACE、AOI、COCO、NAVIの4人に話を聞いた。【取材・撮影=村上順一】

4人が初めて購入したCD

左からNAVI、AOI、ACE、 COCO

――CDがリリースされますが、フィジカルでのリリースでどんなことを感じていますか。

ACE 音源の制作過程は今までのデジタル配信と変わりはなかったのですが、発売日にCDが店頭に並んでいるところを見たり、自分がCDを手に取ったときに、すごく実感するのかなと想像して、ワクワクしています。

――COCOさんは?

COCO 私たちの曲が皆さんの手元に残るということがとても嬉しいです。私たちのCDの枚数が明確に世に出てしまうので、もっと成長して頑張っていかなければと思っています。

AOI ジャケット撮影をして、CDが完成していく過程で、もうすぐリリースされるんだなと日々ワクワクしています。実際に音源が手元に残るということが初めてなので、ファンの方々と一緒に最高の1枚を共有したいです。

NAVI 今回初のCDリリース、形として残るものなので、みんなと今まで以上に努力をして最高のCDを作り上げたいと思いながら、レコーディングなどしていました。SCOPIST(ファンの呼称)さんたちにいいものを届けたいです。発売日までにできる限りの準備をして、自信を持って皆さんにお届けしたいと思っています。

――皆さんの世代は、ダウンロード販売やサブスクが主流だと思うのですが、CDを買ったことはありますか。もしあれば初めて買ったCDは何でしたか。

ACE 初めて購入したCDは、AKB48さんの「上からマリコ」です。幼いときに初めて手にしたのが、そのCDだったのですが、その後、AKB48さんのアルバム『1830m』も手にしたのをすごく覚えています。

――AKB48さんが大好きなんですね。秋元先生が総合プロデュースするWHITE SCORPIONでの活動は、感慨深いものがありますよね。

ACE はい! WHITE SCORPIONで活動できることがすごく嬉しいです。

――COCOさんは?

COCO 私は自分で購入したことはまだないのですが、お家に両親が購入したSMAPさんの「世界に一つだけの花」のCDがあって、それをよく家族で聴いていた思い出があります。

――ご自身ではまだ買ったことはないんですね。

COCO そうなんです。なのでWHITE SCORPIONの『Caution』が初めて自分で購入するCDになると思います!

――AOIさんは?

AOI 私はアイドルにハマったきっかけとなった=LOVEさんのシングル「Want you!Want you!」です。初めて「欲しい!」と思ったCDだったので、とても思い出深い1枚です。

――NAVIさんはいかがですか。

NAVI 私はAKB48さんのシングル「フライングゲット」が初めてのCDでした。ジャケット写真が中国っぽくていいなと思って。

――“ジャケ買い”的なところもあったんですね。

NAVI はい。アナログレコードも好きで買ったりするのですが、ついついジャケ買いをしてしまいます。まず「このジャケいいなあ」と思ったら、ネットで曲を調べて気に入ったら購入するという流れなんです。最近はテイラー・スウィフトさんのアルバム『1989』を購入しました!

思いっきり感情を込めた歌い出し

――さて、アルバムのリード曲は「動く唇」です。皆さん最初に聴いたとき、どのような印象を持ちましたか。

ACE 最初デモを聴いたとき、歌い出しのアカペラ部分がすごく印象的だと思いました。これまで「雑踏の孤独」以外は恋愛をテーマにした楽曲が多かったですが、「動く唇」は、すごくもどかしい、じれったいといった強い感情を表す言葉が多かったので、そういう感情を込めて歌うのが楽しみでした。

――最初のアカペラはACEさん。雰囲気がすごく良かったです。どんなことをイメージして歌われました?

ACE 歌い出しの、一番印象的な部分で、聴いている人を曲に引き込んでいく重要なパートだと思っていたので、思いっきり感情を込めて歌いました。まさに歌詞にある<どうしてこっち見ないの?>といった気持ちをぶつけました。

――ちなみに歌割りはどのように決められていくのでしょうか。

ACE メンバー全員が1曲まるまる歌って、そこから歌割りを決めていただいています。このパートをいただけて本当に嬉しかったです。

――COCOさんはこの曲を最初に聴いたときの印象は?

COCO 早口で歌うパートが多いなと思いました(笑)。きっとみんなもレコーディングで一度は噛んだんじゃないかなと思います(笑)。また、子供と大人の狭間、葛藤しているような歌詞だったので、やりがいのある曲だなと思いながら歌っていました。

――COCOさんはどのパートを歌っていますか。

COCO <まだ決まっていない その答え>なのですが、初めてソロパートをいただきました。そこは曲調が静かになって歌が目立つので、どう表現するかを考えてレコーディングに臨みました。

AOI WHITE SCORPION特有の強気な歌詞、相手を煽っているような雰囲気があって、私たちらしさが全面に出ている曲だと感じました。その中でキャッチーなメロディも多くて、初めて聴いた人も、「もう一回聴きたい!」と思ってもらえる曲になっています。特に<Say that again !>と繰り返しているところは、とてもキャッチーで耳に残りました。

――<Say that again !>が、ライブでどう響くのかすごく楽しみです。お気に入りの歌詞は?

AOI 自分のパートなのですが、<伝わらなけりゃ 始めることもない>です。このフレーズはとても共感しました。

――深いですよね。想いが伝わったことで実現したこと、願いが叶った経験はありますか。

AOI 私の母から「言霊があるから、やりたいこと叶えたいことはちゃんと口に出しなさい」と幼い頃から言われていました。アイドルを目指していたとき、「私は絶対にアイドルになる」ということを口にしていたので、その想いが伝わって、いまWHITE SCORPIONとして活動できていると思います。

――NAVIさんはいかがですか。

NAVI メロディーがすごく印象的で、ここから何かが始まる、といった感覚がありました。炎が燃え上がるような、戦いに行くような印象を受けました。

――NAVIさんのパートは?

NAVI 私も初めてソロパートをいただきました。<どういう気持ちか伝えてよ>のパートを歌っているのですが、音程を正確にとる練習と抑揚を意識して練習していました。また、これも自分のパートなのですが、<このまま黙っているつもり?><それが愛のホントの意味>もすごく気持ちが上がります。

――気になっている歌詞はありますか。

NAVI <揺れる眼差し 蜃気楼みたいに>です。初めて歌詞を見たとき、「蜃気楼って何だろう?」と思いました。

――蜃気楼をこの曲で初めて知った?

NAVI はい。えっ、みんなは蜃気楼って知ってた?

一同 うん。

NAVI そうなんだ! 私は蜃気楼を知らなかったので、すごく気になりました(笑)。

WHITE SCORPION初のミディアムバラード

「Caution」通常盤ジャケ写

――新曲の「心が目を閉じる」は、これまでにはなかった曲調です。新鮮だったのでは?

ACE はい。「動く唇」はWHITE SCORPIONらしさがある楽曲だと思いましたが、「心が目を閉じる」はWHITE SCORPION初のミディアムバラードということで、歌い方など試行錯誤して挑みました。歌詞は子供ながらに葛藤している姿が描かれていて、私は共感できる内容だったこともあり、感情がすごく込めやすい曲でした。レコーディングはしっかり準備をして臨んだのでスムーズでした。

――ACEさんが「心が目を閉じる」で気になった歌詞は?

ACE <向かう苛立ちは この自分自身>と<しょうがないから もう起き上がろう 夜の街を歩けば 何かあるかなあ>です。すごく葛藤していて、自分自身に苛立っているけど、前向きな部分もあり、最後の方では成長したのかなと感じる部分もあって、とても印象に残っています。

――葛藤した経験はありますか。

ACE アイドルを目指すにあたって、自分に何ができるのかで葛藤したことがありました。また自分に苛立った経験もあります。でも、そういった気持ちもこの曲に活かせたのかなと思います。今はその葛藤も乗り越えてスッキリして前に進めています。

――COCOさんは「心が目を閉じる」は、どのように映りましたか。

COCO 初めて聴いたとき、WHITE SCORPIONっぽくない曲、ミディアムテンポの曲がいよいよ来たという印象でした。また、歌詞を読んだときに、今の私たちに当てはまる言葉がたくさん含まれていたので、それを感じながら歌いました。

――特にそれを強く感じたところは?

COCO <しょうがないから もう起き上がろう>と<新たな発見 未体験の世界の涯て>です。デビューさせていただいてから、初めてのことをたくさん経験させていただいていますし、刺激的な毎日を過ごしています。

――自問自答されるタイプですか?

COCO 私は自問自答をするようなタイプではないですが、考えていることといえば、ご飯やドラマ、映画のことが多いかもしれません。その時間がとても幸せなんです。

――今おすすめの映画、ドラマがあれば教えていただいてもいいですか?

COCO 月9ドラマ『海の始まり』(フジテレビ)です。一世を風靡したドラマ『silent』(フジテレビ)と同じ監督、 脚本家の作品なんです。ゆったりと物語は進んでいくのですが、ストーリーがとても複雑です。一言でいうと目黒蓮さん演じる月岡夏が、葛藤しながら生きていくとても良いドラマです。

――葛藤というところで「心が目を閉じる」に通じるところもありそうですね。AOIさんはいかがですか。

AOI 歌詞を読んで、自分と向き合うことができる曲だと思いました。多くの人に響く歌詞だと思いましたし、生活していく中で嫌なこともたくさんあると思うのですが、この曲を聴いて「もう少し頑張ってみるか」と思ってもらえると思います。

――嫌なことがあったときはどうされます?

AOI 私は頑張って乗り越えていくタイプです。悩んでもしょうがないので、「勢いで行っちゃえ!」みたいな感じで乗り切ります。その後は自分の好きなことをして発散して寝ます。

――チャンネルをうまく切り替えられるタイプなんですね。ちなみにレコーディングはいかがでした?

AOI ミディアムバラードということもあり、歌の実力がはっきりわかってしまうので、レコーディングは苦戦しました。抑揚をつけるのがとても難しくて、相談をしながらのレコーディングだったのですが、完成した音源を聴いたら、とても素敵に仕上がっていたので、皆さんにお届けできるのがとても楽しみです。

――NAVIさんはこの曲を聴いたときどんなことを思いましたか。

NAVI 私は踊るのが好きなので、ダンスで表現したくなる曲だと思いました。

――ちなみにこの曲はどんな振り付けがついていますか。

NAVI 振り付けはまだわからないのですが(取材時)、私は毎回デモをいただくと勝手に自分で振り付けを考えます。これまでいただいた曲の中でもすごく振り付けがイメージしやすい歌詞で、手を使った表現や白いカーテンも似合いそうな曲だなと思いました。

――過去に振り付け師の方が考えたものと、自分が想像したものが一致したこともありますか。

NAVI 「雑踏の孤独」のときにありました! 歌詞の<少し欠けたMy heart>のところがほぼ同じ感じで、すごく嬉しかったです! いま<息が詰まる>のところで、右手を胸のあたり持ってくる感じを予想しているのですが、どんな感じになっているのかワクワクしています。

――さて、新曲2曲はライブでどんな風になるか想像していたりしますか。

ACE 「動く唇」は、赤い照明とかすごく合いそうで、照明がポイントになりそうだなと予想しています。また、アカペラから入るのですが、すごくかっこいいなと想像しています。

――振り付けはどんな感じに仕上がっていますか。

COCO 振り付けは<Say that again !>のところで右手を上げてシンクロさせるダンスだったり、車を運転しているような振り付けがあるのですが、皆さんに真似してもらえたら嬉しいです。また、デビュー曲「眼差しSniper」のポーズが「動く唇」に入っているのもポイントです。きっとファンの方には気づいてもらえるんじゃないかなと思います。

アイドルのやりがいを感じる瞬間とは?

左からNAVI、AOI、ACE、 COCO

――最後に、いまアイドルとしてやりがいをどこに感じていますか。

ACE  アイドルになって本当に良かったなと思う瞬間は、ステージでパフォーマンスをしているときなんです。活動していく中でつらいこと、大変だなと感じるところもあるのですが、パフォーマンスしているときは大変だったことも吹き飛びます。また、観てくださった皆さんが私たちのパフォーマンスから何か感じていただけたら、さらにアイドルになって良かったなと思えるので、とてもやりがいを感じています。

COCO 仲間と活動ができていることにやりがいを感じています。11人が同じ夢に向かって活動していることが、私の人生の中ですごく重要な時間になっています。また、新衣装や新曲を初披露したとき、SCOPISTの皆さんがすごく喜んでくれるので、モチベーションに繋がっています。

AOI ファンの方の存在がやりがいに繋がっています。SCOPISTさんがいなければ私たちの活動は成立しないですし、私たちだけでは無理なんです。これからもWHITE SCORPIONを好きになってくださったSCOPISTの皆さんを大事にしていきたいと思っています。

NAVI 私は昔から踊ることと歌うことが大好きだったので、今こうしてお仕事として活動ができていることが楽しいですし、とてもやりがいを感じています。アイドルになって、「こんなに応援してくれる人っているんだ!」と毎回実感しています。SCOPISTさんの存在は、私たちにとってなくてはならない大切な存在なので、これからもお互いを大切にして活動していきたいです。応援よろしくお願いします!

(おわり)

作品情報

WHITE SCORPION 1stミニアルバム『Caution』
2024年9月11日(水)発売
buy:https://www.kingrecords.co.jp/cs/g/gKICS-4165/
listen:https://whitescorpion.lnk.to/Caution

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村上順一

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