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2022年11月に開催された第9回「東宝シンデレラ」オーディションのファイナリストの平野莉亜菜(12)が、『映画ドラえもん のび太の地球交響楽(ちきゅうシンフォニー)』 (3月1日公開)に出演。“ファーレ(音楽)”に満ちた美しい星「惑星ムシーカ」生まれの少女ミッカを演じる。本作は、藤子・F ・不二雄の生誕90周年となる記念すべき年に公開となるシリーズ第43作目の作品。「日常に当たり前のように存在する“音楽”が、もしも地球から消えてしまったら」をテーマに、地球の危機を救うべく、ドラえもんたちが壮大な物語を繰り広げる。インタビューでは、平野のデビュー作となる『映画ドラえもん のび太の地球交響楽』でアフレコを初体験して感じたこと、この世界を目指したきっかけ、歌が大好きな自身にとって音楽とはどのような存在なのか、話を聞いた。
弟が全然信じてくれなかった
――出演が決まったときはどのような心境でしたか。
『ドラえもん』に出られるなんて夢にも思っていなかったので、本当にびっくりしましたし、とても嬉しかったです。
――この喜びを誰に伝えましたか。
お話をいただいたとき母も一緒にいたので、私と母が一番に聞きました。そのあと家族に伝えたのですが、15歳の姉はすぐに「すごいね」と信じてくれたのですが、9歳の弟が全然信じてくれませんでした(笑)。
――弟さんはどのタイミングで信じてくれたんですか?
「本当なの?」みたいな感じでずっと聞いてきて、私が「本当だよ」って3回ぐらい返した頃にやっと信じてくれました。そうしたら「今度は僕が(ドラえもんに)出るから」と言ってました。
――あはは(笑)。姉弟で共演できたらいいですね。さて、アフレコをやってみて難しかったですか?
アフレコをするのは初めてだったので、難しい部分もあったのですが、役作りはミッカとの共通点が多かったので演じやすかったです。
――ミッカとどんなところに共通点を感じていますか。
歌が大好きなところと絵本が大好きなところです。ミッカはカラフルで大きな絵本を持っているんですけど、私もカラフルで音が鳴る大きな絵本を持っているので、そこもミッカとの共通点だなと思いました。
――平野さんは歌がお好きとのことですが、どんな曲を普段歌っていますか。
上白石萌音さんの「なんでもないや」をよく歌っています。他にも洋楽の「ガール・オン・ファイア」という曲を歌ったりしています。
――英語の発音、すごくキレイですね!
ありがとうございます。父と母が英語を喋れるので、赤ちゃんの頃から英語を聞いて育ちました。また、学校で算数の授業なども英語で習っているので、英語が身近にあります。
――そうだったんですね。英検2級というのも納得しました。さて、ミッカが歌うシーンはいかがでした?
服部(隆之)【隆は旧漢字(生の上に横棒)】先生が作曲してくださった楽曲を歌わせていただき本当に嬉しかったです。先生はレコーディングをしている時も、休憩時間もすごく優しくて、楽しく歌うことができました。
舞台と映像どちらもできるような女優さんになりたい
――本作を観ていかがでしたか。
ミッカが歌うシーンからエンディングに向かうところが特に感動しました。また画面に映っているミッカの声が私の声というのがいまだに信じられなくて、スクリーンから自分の声を聞けたというのも嬉しかったです。
――どんなことを心がけてミッカを演じていましたか。
ミッカの気持ちを常に考えながらアフレコすることを心がけていました。ミッカは歌が大好きで、とても明るくて天真爛漫なのですが、ミッカにとって全てが楽しいわけではないんです。楽しい、嬉しいという気持ちだけではない、というのを考えながら演じました。
――アフレコするにあたり、お家ではどんな練習をしていましたか。
家では歌をたくさん練習しました。事務所で歌の先生にレッスンをしていただいたりしました。
――将来、歌手活動も考えていますか。
いまは歌手活動というのは考えてはいなくて、舞台や映画で歌ったりするのをやってみたいです。
――ミッカは好奇心旺盛でワクワクしている一面もありますが、いま平野さんがワクワクしてることはありますか。
これからの自分の活動にとてもワクワクしています。
――どんな女優さんになれたらと思っていますか。
上白石萌音さんやハリウッドで活躍されているアン・ハサウェイさんのような、舞台と映像どちらもできるような女優さんになりたいです。
――これからどんな役をやってみたいですか。
ドラマ『花より男子』を観たのがきっかけなのですが、学園ものの役をやってみたいです。また、憧れの上白石萌音さんが出演されていた映画『舞妓はレディ』を観て、すごく魅力的だなと思ったので、舞妓さんもやってみたいです。
音楽は生きていく中で欠かせないものの一つ
――ドラえもんのどんなところが魅力ですか。
ドラえもんは夢を与えてくれるところがすごく魅力的だと思います。また、ドラえもんとのび太くんの仲がいいところがとても素敵で、『地球交響楽』からもそれがすごく伝わってきました。映画だとアニメ以上に感動するシーンがいっぱいあるので、ドラえもんとのび太くんの絆がより深く伝わってきて嬉しかったです。
――ドラえもんのひみつ道具がもし使えるとしたら何がほしいですか。
「アンキパン」と「スモールライト」です。「アンキパン」は台本を覚えるときにすごく便利そうだなと思いました。
――「スモールライト」は?
私はお人形遊びが好きなので、「スモールライト」で小さくなって自分がドールハウスに入ってみたいです。
――お人形遊びはお芝居にも役に立ちそうですね。
はい。私は『アナと雪の女王』のアナのお人形を持っていて、遊びながらアナになりきるということをやっていました。それが演技の練習にもなるかもと楽しみながらやっていました。
――ところで、芸能の世界に興味持ったのはどんなきっかけがあったのでしょうか。
もともと歌が大好きで、芸能界にチャレンジしてみたいとずっと思っていました。母にそのことを話したら、一緒に手伝ってくれたんです。そこから挑戦したいという気持ちがより強くなりました。
――オーディションは自分から参加されたんですか。
「東宝シンデレラ」オーディションは母が見つけてくれたのですが、自分も挑戦したいという気持ちがあったので、参加することに決めました。
――平野さんのように、夢や目標を見つける秘訣はありますか。
秘訣になるかはわからないのですが、小学4年生の時に先生が、「自分を信じる」ことについてお話してくださったのが印象に残っていて、自分を信じてやっていけば、やりたいことも自然と見つかるんじゃないかなと思います。
――『映画ドラえもん のび太の地球交響楽』は、“もしも地球から音楽が消えてしまったら”がテーマとなっていますが、平野さんにとって音楽はどういう存在ですか。
悲しい気持ちやつらい気持ちになったときに音楽を聴くと悲しい気持ちが和らぎます。音楽がなくなってしまったら、きっと世の中がつまらなくなってしまうと思います。音楽は自分の身体に染みついていて、私が生きていく中で欠かせないものの一つです。
(おわり)
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