つばきファクトリーが11月6日に、東京・日本武道館で単独公演『つばきファクトリー コンサートツアー 2023秋 可惜夜(※あたらよ)〜山岸理子・岸本ゆめの 卒業スッぺシャル〜暁』を開催した。約8000人のファンが見守る会場では、メドレー曲含む全30曲を披露。ハロプロ研修生を経て、2015年4月のグループ結成メンバーとなったリーダーの山岸、岸本は歴史を感じさせるパフォーマンスを見せ、卒業に伴う感謝を伝えた。

11人のパフォーマンスは「妄想だけならフリーダム」でスタート。「最上級Story」「三回目のデート神話」で、序盤から表情豊かなパフォーマンスを展開した。

MCでは全員が元気よく挨拶し、続くメドレーコーナーでは、山岸、岸本がそれぞれの“思い出深い曲”を選曲。ステージ背後のスクリーンでは曲中、ハロプロ研修生時代やグループの過去をたどる映像が投影された。

メドレー前半は山岸が選曲し、全員で披露したハロプロ研修生の「おへその国からこんにちは」からスタート。加入前から山岸が憧れていた℃-uteの「Love take it all」「FOREVER LOVE」「桃色スパークリング」を各メンバーと披露し、結成初期のメンバー4人でグループの1stインディーズシングル曲「青春まんまんなか!」を歌い上げた。

メドレー後半は岸本の選曲で、ハロプロ研修生の「彼女になりたいっ!!!」からスタート。加入前からの岸本の憧れで、グループ名「ファクトリー」に意思を継ぐBerryz工房の「アジアン セレブレイション」「サヨナラ 激しき恋」「行け 行け モンキーダンス」を各メンバーと歌い上げ、最後は、山岸と岸本の2人によるBerryz工房×℃-uteの「超HAPPY SONG」でメドレーを締めくくった。

メジャーデビューシングルより、2017年2月のリリース当時を知る現役メンバー7人で「Just Try!」をパフォーマンス。

つばきファクトリー

「低温火傷」などに続く「足りないもの埋めてゆく旅」のイントロでは、メンバーが1人ずつ、卒業する山岸と岸本へのメッセージを送り、新沼希空の「理子、ゆめ…」の掛け声に続いて2人以外のメンバーが揃って「大好きー!」と叫ぶと、会場が歓声に包まれた。

本編終盤、9月の最新シングルリリース当時に活動休止中であった岸本のために制作された初披露の新曲「アタシリズム」では、現11人体制としては“最初で最後”となる同曲のパフォーマンスを展開。「マサユメ」「今夜だけ浮かれたかった」で観客を魅了し、メジャーデビューシングル曲「初恋サンライズ」は会場全体の一体感を高め、本編を締めくくった。

客席で繰り返される「理子ちゃん!」「ゆめの!」の声援を受けて、アンコールへ。スパンコールがきらめく黒が基調のセットアップで1人登場した岸本が、センターステージで卒業への思いを語りはじめた。

岸本ゆめの

ハロプロ研修生からの11年間で「たくさんの人に支えられて、たくさんの人の愛をいただいて、ここまで来ることができました」と感謝した岸本は、「つばきファクトリーと、理子ちゃんと、私、岸本ゆめのの物語はこれからも続いていくので、私はこの先も、たくさん歌を歌って生きていきたいです」と宣言。

「出会ってくれたすべての人への愛と感謝の気持ちは、私らしく歌に乗せて伝えるので、受け取ってください…。貴方へ、歌います」と語りかけ、Berryz工房の「BE」をソロで歌い上げた。

岸本と入れ替わりで登場した山岸は、白とパステルカラーのドレス姿でハロー!プロジェクト モベキマスの「かっちょ良い歌」をソロで披露。センターステージへと進み、スタンドマイクの前で卒業への気持ちを込めた手紙を読み上げた。

山岸理子

幼少期からダンスは好きだったが、「発表会やイベントでは一番目立ちたいと思っていたのに、それ以外ではなるべく人の後ろに隠れて目立たないように生活していた」と回想。「ハロー!プロジェクトのコンサートでバックダンサーをやりたい」という動機でのハロプロ研修生への応募を経て、グループの活動が「アイドルってこんなにかっこよくてキラキラ輝いてるんだなって、ハロー!プロジェクトの素晴らしさを気づかせてくれました」と振り返った。

グループ内では「一番リーダーに向いてない」と感じ、リーダー就任当初は「毎日プレッシャーに押しつぶされそうになりながら活動していた」と吐露。過去の映像を見ると「精一杯やっているつもりだったのですが、どこかおどおどしていて自信がなさそうな顔をしていたなぁ、なんて思います」としながらも、活動を支えてくれたメンバー、ファンには「ありがとうの気持ちでいっぱい」と伝えた。

「大好き」と伝えたメンバーと「一緒にいられないのは、ちょっとだけ寂しい」と吐露。卒業後も「みんなのことを見守ってます」と語り、メンバー1人ずつに言及した。

翌7日から新リーダーに就任する新沼には「きそらしさを忘れずにね! 器用なきそなら大丈夫!」とエールを送り、谷本安美には「笑い声と大きなくしゃみが聞けなくなるの、寂しいな」と冗談交じりに思いを吐露。岸本には同じく卒業する立場として「隣にいてくれてほんとに心強かった」と伝え、小野瑞歩は「人懐っこくて、甘え上手な所もあるけどしっかりしている部分もあって、そんなところに助けられた」と振り返った。

小野田紗栞は「見た目は可愛いのに、ちょっと男前な姿が大好きでした」と明かし、秋山眞緒には「ポジティブな明るさにいつも救われた」と感謝。河西結心は「元気さにいつも笑わせてもらった」と振り返り、料理好きな八木栞には「また今度、“八木メシ”食べさせてね」と願った。

福田真琳は「グループ名の由来(端正で凛とした美しさ、瑞々しさと強さを備えた日本原産の花『ツバキ』)にピッタリな子」と称し、最年少メンバーの豫風瑠乃には「みんなが思ってるよりも大人なんだよね。これからも素直なところ、大事にしてね」と期待を込めた。

スピーチの終盤、これまでの活動は「一生の宝物」とした山岸は、合流したメンバーと共に、11人全員で「愛は今、愛を求めてる」を歌い上げた。

最後のMCではメンバーが1人ずつ、公演の感想や卒業する山岸と岸本への思いを吐露。2人に感謝を伝えた豫風や秋山、小野は涙を浮かべ、新沼は「研修生時代を入れて10年ぐらい一緒にいるわけですけど、毎日、ほぼ毎日家族よりもたくさんの時間を一緒に共有してきたから、やっぱり寂しいなっていう気持ちはあるんですけど…」と声を詰まらせつつ、「これからもずっと私たちのことを一番そばで見守っていてほしい」と伝えた。

山岸が「最後は、11人のつばきファクトリーでこちらの楽曲をお届けします。明日も素敵な日になりますように!」と語り、アンコールの最後は「勇気 It's my Life!」を熱唱。ステージは大団円を迎えた。

つばきファクトリー

公演終了後、観客が「理子ちゃん!」「ゆめの!」と再び繰り返すと、山岸と岸本がステージに。2人で「ありがとう!」と元気よく叫び、メンバーとして最後の感謝を伝えた。

セットリスト

つばきファクトリー コンサートツアー 2023秋 可惜夜〜山岸理子・岸本ゆめの 卒業スッぺシャル〜暁
2023年11月6日(月)日本武道館(東京)

M1 妄想だけならフリーダム
M2 最上級Story
M3 三回目のデート神話
M4 メドレー
おへその国からこんにちは(ハロプロ研修生)
Love take it all(℃-ute)
FOREVER LOVE(℃-ute)
桃色スパークリング(℃-ute)
M5 青春まんまんなか!
M6 メドレー
彼女になりたいっ!!!(ハロプロ研修生)
アジアン セレブレイション(Berryz工房)
サヨナラ 激しき恋(Berryz工房)
行け 行け モンキーダンス(Berryz工房)
超HAPPY SONG(Berryz工房×℃-ute)
M7 Just Try!
M8 間違いじゃない 泣いたりしない
M9 弱さじゃないよ、恋は
M10 低温火傷
M11 抱きしめられてみたい
M12 可能性のコンチェルト
M13 足りないもの埋めてゆく旅
M14 アドレナリン・ダメ
M15 断捨ISM
M16 アタシリズム
M17 マサユメ
M18 今夜だけ浮かれたかった
M19 初恋サンライズ
EN20 BE(Berryz工房)/岸本ソロ
EN21 かっちょ良い歌(ハロー!プロジェクト モベキマス)/ 山岸ソロ
EN22 愛は今、愛を求めてる
EN23 勇気 It's my Life!

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