INTERVIEW

森日菜美

弱くても勝てる!――『呼び出し先生タナカ』で念願アイドルデビュー


記者:村上順一

写真:村上順一

掲載:23年08月08日

読了時間:約7分

 女優の森日菜美が、フジテレビ系『呼び出し先生タナカ』よりアイドルユニットとしてデビュー。番組発のガールズユニットに抜てきされたのは、えなこ、森日菜美、なえなの、村重杏奈という、同番組で常連となっているメンバー。デビュー曲も完成し、タイトルは「はろー!NIPPON!!」。作詞は田中卓志、作曲はAKB48の『ヘビーローテーション』を手掛けた山崎燿が担当した。インタビューでは、自身初の試みとなるアイドルに挑戦する意気込みから、レッスンの舞台裏、個性豊かなメンバーの印象や、「弱くても勝てる」という森日菜美の考え方に迫った。

アイドルは自分を輝かせてくれる存在

――デビューが決まったときの心境は?

村上順一

森日菜美

 想像していなかったことでした。不安な部分もありますが、今は嬉しいという気持ちの方が強いです。私の中で男性ユニットができた時から、女性ユニットもあるんじゃないかと予想していました。女性ユニットができる時は、絶対に参加したいと心の底から思っていたので、今回、選ばれて本当に嬉しいです。

――番組の歌唱力テストはどのような気持ちで臨んでいたのでしょうか。

 番組のテストの時は、これがオーディションだということは一切聞いていなかったので、シンプルに楽しく歌っていました。ですので、デビューが決まった瞬間は、一体何が起こっているのかわからなくて。

――番組で選ばれたとき、「下位で良かった」という“迷言”も出ましたから。

 あはは(笑)。今回の出来事は大学に受かったとき、事務所が決まったとき、オーディションに受かったときと同じぐらい嬉しかったです。

――森さんにとってアイドルとはどんな存在なんですか?

 可愛いくて正義。みんなを可愛いさで虜にして、勇気をもらえる存在です。いま「推し」が流行ってるじゃないですか? 私も女性アイドルを推しているように、推しがいるから私も頑張ろう! となれるんです。アイドルは自分を輝かせてくれる、唯一無二の存在です。

――どんなグループにしたいと思っていますか。

村上順一

森日菜美

 今回のアイドルユニットは番組から生まれたので、番組のコンセプトと近いアイドルグループと言えばなんだろう? と考えました。初期のモー娘。さんやAKB48さんのような元気ではっちゃけてる感じ、あの時代の明るく元気で可愛いイメージ様が、今回のコンセプトにもあっているなと想像していました。

――デビューが決まってレッスンもされたり?

 レッスンは4 人で集まることがスケジュール的になかなか難しかったので、番組の収録終わりに集まってやってました。私は覚えるのが遅いので、みんなについていくのに必死でした。ですので、事務所の方にお願いして個人レッスンを受けさせてもらいました。

――本気ですね!

 はい! やるからにはちゃんといいものを作りたいという一心でした。アイドルはやったことがないジャンルなのですが、頑張って挑戦したいです。

――ちなみにどんなところで苦労されていますか。

 歌に関してはキーを合わせるところから大変でしたし、ダンスでは1人テンポが遅れてしまったり、リズムの乗り方がちょっと違ってしまい、初歩的なところから苦戦していました。でも、レッスンを何回か重ねていくうちに、自分の癖もだんだん分かってきました。先生のアドバイスを聞きながらやっているのですが、成長を自分でも感じられて楽しいです。

――楽曲「はろー!NIPPON!!」を初めて聴いたときの印象は?

 キャッチーで愉快な曲だなと思いました。田中先生が作詞されたので、みんなの良さを詰め込んだ曲になっていて本当に嬉しかったです。自分たちが題材になっている曲なんて滅多にないじゃないですか。4 人のいいところを集めた曲で、それぞれの個性も出ているので、聴いた瞬間に「これは売れるぞ」と思いました(笑)。

――振り付けも印象的でした。

 SEKAI NO OWARIさんの「Habit」や、あのちゃんの「ちゅ、多様性。」を振り付けしたパワーパフボーイズさんが考えてくださって、フジテレビさんの本気を感じました。私は芸能界に入って来年で10年になるのですが、自分のために動いてくれる方々がこんなにいることを改めて実感して、嬉しい気持ちでいっぱいです。

――これから苦楽を共にするメンバーはいかがですか?

 バラエティ番組の収録は 大体2 〜3 時間で終わってしまうので、カメラが回っていない時に話す機会は、実はあまりなかったんです。収録の休憩時間も5分くらいしかなくて、お菓子をつまみながら話すぐらいの感じだったので、正直コミュニケーションという部分では不安なところもありました。

――そうだったんですね。

 でも、4人で曲を聴いたり、ダンスのレッスンを重ねていくうちに学校の部活みたいな感覚になってきました。目標が一緒というのはすごくいいなと思いましたし、このユニットでみんなで這い上がろう、頑張ろうとすごくチームワークが高まっています。みんなで鏡を見ながらダンスレッスンをしていて思ったのですが、みんなでいいものを作り上げようという一心で、汗を流して頑張っている姿が、本当にキラキラしているなと思いました。みんなで汗をかきながら頑張るというのは、素敵だなと思いました。

人は泣くから強くなれる

村上順一

森日菜美

――青春を感じますね。さて、メンバーの村重さんはどんな存在ですか。

 村重ちゃんは振りを覚えるのが本当に早いです。魅せ方も上手ですし、みんなを引っ張っていくリーダー的存在です。休憩時間ではみんなを盛り上げてくれますし、村重ちゃんがいるから、このグループはより明るく活動できていると思います。

――ムードメーカーも担っていて。

 本当にそうです。グループだけではなく、番組『呼び出し先生タナカ』のムードメーカーにもなっています。

――村重さんにアイドルの心得みたいなものも聞かれたりしました?

 心得は聞けてないのですが、振りを覚えるコツとか聞いてみました。あとは、「楽しくやろうね」みたいな感じで話してくれます。そこで熱く語られるよりは、「楽しくみんなで頑張ろう!」と話してもらえて嬉しかったです。

――えなこさんはどういう印象なんですか?

 えなこちゃんはアニメの主題歌を担当したり、ミュージックビデオも撮られていたり、様々な活動をしています。私、えなこちゃんのミュージックビデオを観たときに可愛く踊って歌ってる姿がキラキラ輝いていて感動しました。とにかくえなこちゃんは自分の魅せ方がわかっているので、そういうところを私も吸収したいと思っています。

 まだ自分は魅せ方というのがあんまりわからなくて、踊ってる時もずっとニコニコしすぎちゃって目がなくなってしまいます(笑)。歌詞に応じた表情というのがまだちょっと難しくて。例えば寂しい表情する時も、笑顔になってしまったりするので、それはこれからの課題です。

――なえなのさんはいかがでした?

 なえちゃんは独自のキャラクターがあるなと思いました。ゆるくてふわふわしていて、なにかのキャラクターみたいに可愛いです。最初は大人しい子なのかな? と思っていたのですが、すごく人懐っこくて、私にとって妹みたいな感じもあります。なえちゃんを見ていると、見れば見るほど沼になるような存在です。あと、私はなえちゃんがこの前リリースした「うあのそら」を聴いて、その感想をなえちゃんに伝えたり、その曲を私が歌って聴いてもらったり、楽しいです。

――RADWIMPSの野田洋次郎さんがなえなのさんに作った「うあのそら」ですね。森さんはRADWIMPSのファンだと聞いているので、野田さんにプロデュースしてもらえたら嬉しいですね。

 野田さんが私に曲を作っていただけるような日が来たら、お尻の骨が折れちゃいます!

――それって、どんな表現ですか(笑)。

 それぐらい嬉しいということです(笑)。

――最後に、ここからの展望をお願いします。

 これからは女優もバラエティも頑張って、その二刀流で頑張っていきたいです。

――もう泣き虫は卒業しないとですね。

 課題の一つではあるのですが、人は泣くから強くなれると思います。弱いところがあるからこそ人は強くなれると思うので、自分にとって泣き虫というのは一つ大事なところでもあります。弱くても勝てるというところを見せていきたいので、皆さん応援よろしくお願いします!

(おわり)

村上順一

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