映画『アントマン&ワスプ:クアントマニア』が17日に全国公開される。『アベンジャーズ/エンドゲーム』(19)など破格のメガヒット超大作を送り出してきたマーベル・スタジオ。そのケヴィン・ファイギ社長が「今までの映画と違い、新たな“アベンジャーズ”に直接繋がる作品」と明言する注目作品だ。

 本作は、最小で最強のアベンジャーズ・アントマンが、アベンジャーズを殺した過去も持つマーベル史上最凶の敵・カーンに立ち向かうことで、過去作以上に壮大かつシリアスな物語が描かれる。

 監督を務めるペイトン・リードは「アントマンの映画は常にコメディの要素が強く、本作でもそれは変わりません」と、シリアスなだけでなく、ファンからも親しまれているアントマン特有のユニークさも健在であることを明かした。

 「コメディとしての面白さも生かさないといけないという責任を感じましたね」と、本作を描くにあたってシリアスな部分とユニークな部分のバランスにこだわったという。

(C)Marvel Studios 2023

 愛娘のキャシーが作った装置のトラブルにより、ミクロよりも小さな<量子世界>へと引きずりこまれてしまうアントマン一家。量子世界に待ち受けていたのは、過去・現在・未来すべての時を支配し、その存在ごと消し去ることのできるマーベル史上最凶の敵・カーンで、過去には別の時間軸でアベンジャーズを殺したこともある、アベンジャーズの新たな最大の脅威だ。

 そんなカーンにキャシーを人質に取られてしまい、アントマンは“娘を救うには世界を犠牲にせざるを得ない”という、人類の運命を左右する究極の選択を迫られることに。

 本作はそんな<アントマンが迎える最後の戦い!?>が描かれた、シリーズ史上最も壮大な物語となっている。

 しかし、ペイトン・リード監督が「これまでの『アントマン』シリーズ同様、本作にも充分にたくさんの笑いがあります」と語るように、ファンから愛されてきたアントマンのユニークな一面も存分に描かれている。

 監督は「最初はアベンジャーズの一員でさえもなかったアントマン。彼の能力は他のヒーローたちからそれほど感心されていなくて、パーティにも招待されないんだ。そういったところは、僕たちにとって笑いの要素として扱っていて楽しかった。そんなアントマンが本作では征服者・カーンと対峙する。そのドラマ性と、コメディとしての面白さを両方生かさないといけない、という責任を感じましたね。新たなアベンジャーズのスタートにあたり、アントマンが突如としてMCUに必要不可欠な存在になっているという、この事態に対する責任をね」と、アントマンが持つユニークさと、シリアスな物語のバランスにこだわりを持って手掛けたことを明かした。

(C)Marvel Studios 2023

 2015年に『アントマン』で初登場して以降、ヒーローとして様々な活躍を魅せてきたアントマン。「エンドゲーム」では量子世界を使ったタイムトリップの可能性に気付き、人類を救うサノスとの最終決戦へとその希望を繋げたアベンジャーズのキーマンでもある。

 ファンからはそんなヒーローとしての活躍はもちろん、アントマンの“ユニークな人間性”が愛されており、監督が断言する通り本作の予告編でも、アントマンのファンである男の子とハイタッチするも気付いてもらえず、コーヒーショップの店員からは「ありがとうスパイダーマン!」と間違われるなど、ユニークな一面も描かれている。

 ファンから愛される“ユニークな一面”もありつつ、そんなアントマンがマーベル史上最凶の敵・カーンに挑むこれまで以上に“壮大な物語”を、ファンなら絶対に見逃せない。

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