イコラブ「皆さんと出会えたことが奇跡」5周年記念コンサートで見せたファンへの感謝と絆
=LOVE
指原莉乃がプロデュースするアイドルグループ=LOVE(以下、イコラブ)が、9月25日にイコラブ史上最大規模となる国立代々木競技場 第一体育館で5周年を記念した「=LOVE 5th ANNIVERSARY PREMIUM CONCERT」を開催した。2017年9月にシングル「=LOVE」でメジャーデビューし、2022年9月で5周年を迎えた。同公演は「昼の部」「夜の部」の2公演を行い合計2万人を動員した。ライブは、新曲「Be Selfish」や「好きって、言えなかった」、生バンドによる演奏をバックに「探せ ダイヤモンドリリー」などをパフォーマンスし、アンコール含め全25曲を披露した。「昼の部」の模様を以下にレポートする。
皆さんと出会えたことが奇跡です
5周年を迎えたイコラブ。青く染まるお城のようなセットが存在感を放つ。会場は多くのファンで埋め尽くされている。「Overture」が流れると、オーディエンスも気持ちが高揚していくのが感じ取れる。そして、ついに記念すべきステージに11人が登場。その凛とした佇まいは、5年という月日が生んだ自信の表れだと感じさせた。
オープニングを飾ったのは、「自分を大切にワガママに」をコンセプトとした、POPなサウンドがワクワク感を誘う新曲「Be Selfish」だ。野口衣織が「いくぞ! 代々木」と叫ぶと同時に、ステージから銀テープが盛大に放たれる演出に早くもクライマックスのような瞬間に。続いて、センターステージでパフォーマンスされた「CAMEO」では、キュートさとクールさが絶妙な融合をみせ、音嶋莉沙がセンターを務める「お姫様にしてよ!」では、メンバーの仲睦まじい姿が印象的。恋心を描いたキュートなナンバー「Want you!Want you!」では、メンバー4人がトロッコに乗ってアリーナを回り、ファンへ笑顔と愛を届け、あっというまに4曲を駆け抜けた。
「Be Selfish」のType Bに収録された大谷映美里と齊藤なぎさのユニット曲「わたし、魔法使い」を初披露し、ポップでファンタジックな世界観を見せ、諸橋沙夏ソロによる一途な想いを綴ったエモーショナルな楽曲「My Voice Is For You」を歌唱。会場は新緑を彷彿とさせるグリーンのペンライトで埋め尽くされた。続いて大場花菜、音嶋莉沙、齋藤樹愛羅、瀧脇笙古、山本杏奈による友情をテーマにした「ズッ友案件」から、齊藤なぎさソロ曲で、着ぐるみと一緒にメルヘンな世界観で展開した「現役アイドルちゅ~」をキュートに披露。そして、佐々木舞香、野口衣織、諸橋沙夏のユニット曲「知らんけど」は、ガラッと雰囲気が変わりクールな黒の衣装を身に纏いセンターステージでパフォーマンス。エキサイティングな空間を作り上げた。
そして、高松瞳ソロ曲の「僕のヒロイン」では、高松の思い出の写真がスクリーンに映し出される中、熱い歌声を会場に響かせた。続いて野口衣織ソロ曲「拝啓 貴方様」では、ダンサー4人とともに妖艶さを感じさせるパフォーマンスを見せると、「Be Selfish」Type Cに収録されている佐々木舞香ソロ曲「真夜中マーメイド」を初披露。トロッコに乗りアリーナを回りながらの歌唱で、オーディエンスを近くに感じながら、切々と歌い上げる佐々木の表情も印象的だった。
ソロ・ユニットセクションを終え、サビ前のハイトーンボイスが光る「ズルいよ ズルいね」や、イコラブ史上最もシリアスで儚い失恋ソングで、MVの再生回数も800万回に迫る勢いを見せる「あの子コンプレックス」を届け、前半戦が終了。
MCコーナーでは、メンバーそれぞれが今日という日を迎えての想いを語った。
齋藤樹愛羅「(皆さんから)ライブを楽しみにしていると言ってもらえるのが嬉しくて、それを聞くと私も楽しみにしていて、頑張ろうと思えるので、皆さんの存在は大きいなと思いました」。
大場花菜「5周年を迎えて、自分の素がわかったような気がしました。こんなに広いステージで妖精になって飛び回れて嬉しいです!」。
瀧脇笙古「会場がキレイで、広すぎて泣きそうになったんですけど、ちゃんと我慢できました。5歳の誕生日みんなでお祝いできて本当に嬉しいです。長い人生の1ページを一緒に作ってもらえたら嬉しいです」。
諸橋沙夏「この日のためにイコラブは沢山レッスンして、今日という日を待っていました。長い人生の中で、ちょっとでも今日という日を思い出してくれた嬉しいなと思います」。
音嶋莉沙「私たちをこんな大きなステージに連れてきてくださりありがとうございます。皆さんの生きるモチベーション、色んな場面で私たちのことを生き甲斐だと思ってもらえたら嬉しいです」。
高松瞳「昔から応援してくださる皆さんも、今こうして出会えた皆さんも改めて大切だなと思えた5年でした。皆さんと出会えたことが奇跡です。これからもずっと一緒にいてください」
大谷映美里「イコラブが青春で嬉しい。不器用なところばっかりだけど、その不器用なところも愛せるようになったのは、皆さんのおかげだなと思って、出会えてすごく嬉しいです」。
齊藤なぎさ「5年間アイドルを続けられているのは、みなさんのおかげですし、楽しいアイドル活動をさせていただき本当にありがとうございます。幸せだなという気持ちになれたので、今日も盛り上がってもらえたら嬉しいです」。
野口衣織「5周年というお誕生日会をみんなと過ごせて嬉しいです。どこにいても私たちの声が届くようにパフォーマンスするので一緒に最後まで楽しんでいきましょう!」。
佐々木舞香「拍手も聞こえましたし、ペンライトもすごくキレイでした。ステージに上がった瞬間から世界がすごくて、すごいところにいるんだなと思いました」。
山本杏奈「少し前まで、台風の予報だったのですが、お天気が味方してくれました。私はてるてる坊主を作ったのですが、天気にもファンにも恵まれ、私たちは幸せだと思います」と、それぞれが語った。
皆さんの居場所が、今もこれからも=LOVEでありますように
ライブは後半戦へ。バンドによる生演奏で1stアルバム『全部、内緒。』に収録されている「Oh!Darling」を披露。ファンもタオルを回す腕に力が入る。ピアノのアルペジオから「探せ ダイヤモンドリリー」へ。聴くものの背中を押してくれようなハツラツとしたパフォーマンスを魅せ、生バンドによる心地よい音圧の中で、これまでとは違った楽曲の表情を見せてくれた。
オーディエンスによるクラップが響き渡った「アイカツハッピーエンド」は、より会場とイコラブとの一体感が増していく。男性目線のラブソング「夏祭り恋慕う」、さわやかな青春ソング「青春”サブリミナル”」と畳み掛けると、ボルテージは最高潮まで高まっていった。ピアノの伴奏をバックに高松瞳が凛とした歌声を会場に響かせる。届けられたのはデビュー曲「=LOVE」だ。スクリーンにイコラブの思い出の写真が映し出され、ノスタルジックな気持ちにさせてくれた。
佐々木舞香が、「今日は皆さんと5周年をお祝いすることができて本当に嬉しかったです。いつもイコラブを愛してくださり本当にありがとうございます!」と投げかけ、本編ラストは、山本杏奈センターを務める、目標に向かって手を取り合う決意表明の曲「笑顔のレシピ」を披露。「みんなのことが大好き!!」と山本が叫ぶと、ステージから盛大に金色のテープが舞い上がり、未来への気概を感じさせるナンバーで本編を終了した。
アンコールは指原莉乃の描き下ろし歌詞をベースに制作された、オリジナルドラマ『もしも、この気持ちを恋と呼ぶなら…。』主題歌に起用された新曲「好きって、言えなかった」でスタート。心にグッとくるミディアムチューンを、丁寧に歌う11人によって会場の空気感も変わっていくようだった。
野口衣織は、「私たち11人が出会ってから、5年の月日が経ちました。そのほとんどの時間を一緒に過ごし、みんなでたくさんのことを乗り越えてきました。このメンバーでなければ乗り越えられなかった瞬間がたくさんあったと思います。今でも、笑いの耐えない毎日が送れていることが、このグループが最高のグループであることの宝物だと思っています。こんな最高のメンバーに出会えたこと、そしてそんな私たちをずっと支えてくださった皆さんに精一杯の感謝の気持ちをお送りします。皆さんの居場所が、今もこれからも=LOVEでありますように」と、感謝を伝え、ラストは配信限定でのみリリースされている「866」を届けた。メンバーからのメッセージが次々とスクリーンに映し出される中、メンバーは目を潤ませ情感を込めて歌い上げていく。
最後は山本杏奈が「=LOVEが好きだという気持ちが、皆さんにも伝わって、皆さんも=LOVEのことを大好きでいてほしい。私たちも皆さんが思ってくれている以上に大切に活動を続けていきたいです。これからももっと大きなステージで歌えるように頑張っていきたい」と、感極まりながらもファンに想いをしっかりと伝え、盛大な拍手が降り注ぐなか「昼の部」を締めくくった。
この後に行われた「夜の部」では、齋藤なぎさの卒業が発表され、この5年間の集大成とも言えるファンとの絆に満ちたステージだった。6年目に突入したイコラブはどんな姿、パフォーマンスを我々に届けてくれるのか、さらに大きなステージでパフォーマンスする彼女たちを見てみたい。【村上順一】
セットリスト
「=LOVE 5th ANNIVERSARY PREMIUM CONCERT」
9月25日@国立代々木競技場 第一体育館
セットリスト
<昼の部><夜の部>共通
M1.Be Selfish
M2.CAMEO
M3.お姫様にしてよ!
M4.Want you!Want you!
M5.わたし、魔法使い
M6.My Voice Is For You
M7.ズッ友案件
M8.現役アイドルちゅ~
M9.知らんけど
M10.僕のヒロイン
M11.拝啓 貴方様
M12.真夜中マーメイド
M13.ズルいよ ズルいね
M14.あの子コンプレックス
M15.Oh!Darling
M16.探せ ダイヤモンドリリー
M17.アイカツハッピーエンド
M18.夏祭り恋慕う
M19.青春”サブリミナル”
M20.=LOVE
M21.笑顔のレシピ
[ENCORE]
EN1.好きって、言えなかった
EN2.ウィークエンドシトロン
EN3.「君と私の歌」
EN4.866
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