京都発・スリーピースガールズバンドのnolalaが、6月2日に大阪・福島LIVE SQUARE 2ndLINEで自主企画ライブ『アカツキVol.2』を開催する。前回2021年10月1日に東京・下北沢Flowers Loftで開催されたVol.1にはMAGIC OF LiFEと競演し成功を収めた。約8カ月の時を経て開催されるVol.2はネクライトーキーが対バンとして出演する。MusicVoiceではその2組にメールインタビューを実施。今回初の対バンとなるnolalaとネクライトーキーから代表して千陽(Gt.Vo.)ともっさ(Gt.Vo)の2人に、『アカツキVol.2』への意気込みや、バンドをやり続ける原動力など回答してもらった。【村上順一】

――nolala presents.「アカツキvol.2」が開催されますが、このイベントに込めた想いはどんなものがありますか。

千陽 思うようにいかなくて、気持ちがしんどい時期がありました。追い討ちかのように活動も自粛させられたし、そのままやめていくバンドマンも多くいて、自分もこのままやめたらこれからどうしようかななんて想像してしまっていました。今、しんどくなくなったわけじゃないんですけどね、結局こうしてバンドを続けている。いろいろなしがらみの中もがき続けている。やっぱり諦められなくて。このアカツキは、あの時終わってたら存在しなかった、この共演もなかった、頑張ってきたからこその景色。〇〇した暁には…って自分達へのご褒美のような日なので、この名前をつけました!

――今回nolalaからネクライトーキーをお誘いしたとのことですが、そのきっかけになったのはどんなことでしたか。

千陽 もともとネクライトーキーを知ったのは一昨年くらい、知り合いが「良いバンド見つけた」と言って教えてくれたのがきっかけでした。ちょうど色々なことに悩んでいて、音楽に対しても前向きな気持ちではなかった時に「こんがらがった」を聴いて、良すぎてより自信をなくしました(笑)。でもそれをきっかけにネクライの音楽を漁るようになり、そこからたまたまライブを観させていただいた時に、時代に左右されず自分の良いと思う音楽を貫く信念のようなものが垣間見えてとても心に刺さりました。

 私たちも同じ志を持っているし、方向性は違えど理解し合えるバンドではないか、私たちのお客さんにもネクライトーキーのお客さんにもそれぞれの音楽が刺さるのではないか、何より私が共演したい!(これが一番)と思ったことがお誘いにあたったきっかけです。

――もっささんはnolalaからお誘いを受けた時、どのようなお気持ちでしたか。

もっさ 素直に嬉しかったです。nolalaの皆さんが何度か私たちのライブを見に来て下さっていて、なんばhatchの時に千陽さんがすごく前のめりにライブの感想を言ってくれたので…その時に良いライブが出来ててよかったです。

――お互い、どんな印象をもたれていますか。

千陽 私も大概の人見知りですが、うちのメンバーが「もっさちゃんはそれ以上、比べ物にならないくらい人見知りだと思う」と言っていました。ただライブはそれを感じさせないほとパワフルで、ギターソロなどもとても堂々と「私を見て!!」という感じが伝わってきます。そんな表裏のギャップが激しいところがとてもかっこいいなと思います。

もっさ 対バンが決まってから、一度ライブを観に行ったんです。演奏はパワフルで力強くてかっこよくて、それがそのまま千陽さんの印象になっちゃってるんですが。MCで「最近泣きすぎなんよな」みたいな事をおっしゃっていて、少し親近感が湧きました(笑)。

――今回のライブでどのような相乗効果を期待していますか。もしくはそれぞれ今回の2マンで楽しみにしていることなどあればお聞かせください。

千陽 ネクライトーキーとnolalaは方向性は違いますが、それぞれとても良い音楽を作っていると思います。時代や流行に左右されずちゃんと良い音楽をやり続けていることが結局大正解、一番かっこいいということが証明できる一日を作りたいし、それをお客さんにも感じてほしい。グッドミュージック溢れる一日にしたいです。

もっさ 2マンライブなので、nolalaの曲が沢山聴けるのが楽しみです。後は普通にお話しできたらなぁ、なんて思ってます。

――いま、お2人が考えている良いライブとはどんなものだと思いますか。そして、それぞれがライブを行うにあたっての信念、ポリシーなどありましたらお聞かせください。

千陽 「その日しかできない」ライブができた日が良いライブだと思っています。そのためにはメンバーが自然体でいる事が大切。その日の気分で歌ってその日思ったことを話す。話すことがなかったらMCはなしでいいし、悲しかったら涙を流して歌っても良いと思います。来てくれたお客さんにより特別な一日を感じてもらえると思っています。

もっさ ライブが行われてる会場を、音も空気も温度や光も全部梱包して持って帰りたいって思えるライブです。最近、自分が良いライブを観てそう思ったので。信念とか特に考えてないですが、いつも通りでいること。

――それぞれライブを行う時に欠かせないアイテムやジンクスなどありますか。

千陽 最近は演奏前に精神統一をするようになりました。ステージに上がって、チューニングをして、メンバーで向き合って、演奏ができる状況になってからここで目を閉じ、支えてくれているファンのこと、マネージャーのこと、その日観にきてくれた人、メンバーのことを心に想って落ち着かせるようにしています。そうすると何故か自分を作らず、自然体でライブができるようになりました。

もっさ ライブの時はジーンズを履く…。昔、チャットモンチーのインタビューを読んでから、私もそうしようと思った気がします。まあ単純にジーンズが好きだってのもあります。

――お2人が音楽、バンドをやり続けることが出来る原動力はなんですか。

千陽 一緒にやって来たバンドが売れっ子になってくれることへの嫉妬と親の反対による対抗心です。このまま辞めてたまるか、絶対に売れてまた一緒にライブをする、そして親を見返す その気持ちが私を奮い立たせてくれます。(もちろんライブが好きで、バンドが好きで、楽しくて という気持ちがあるのは大前提です)

もっさ 好きな曲があること。もっと良い曲が自分たちの中から生まれるかもしれないという期待。

――ライブというところで、お二人がこれまで観てきたライブで印象的、感動したアーティストは? どんなところに感銘を受けたのかなど教えてください。

千陽 MAGIC OF LiFE(exDirty Old Men)です。辛い時期、青春時代、一枚のCDをなんども何度も聞き込んだ、ずっと私を支えて来てくれたバンド。初めて自分でチケットを買って自分でライブハウスに足を運び、音楽しか知らなかったバンドの本当の姿を見た時に感動で涙が溢れました。「この人たちの曲が自分を支えてくれていたんだ」そう思うと終演までただひらすらに泣いていました。今でもずっと大切で憧れのバンドです。

もっさ 最近だと、夕暮レトロニカのライブ。教えないです。

――nolala presents. 「アカツキ」は将来どのようなイベントにしていきたいと考えていますか。

千陽 時代や流行に左右されず、自分たちが心から「好き」だと思えるバンドと共演するという趣旨からブレずにやっていきたい。そしてnolalaのこのイベントは本当に良い音楽をやっているバンドに出会える という一生ものの出会いを生み出す場所にしたい。

――最後にこのライブに臨む意気込みをそれぞれお願いします。

千陽 私たちはブレずに、自分たちらしく、その日しかできないライブができるようにしっかり整えて当日を迎える準備中です。絶対的に良い音楽だと言える2組のライブが双方のお客さんに刺さることを信じています。

もっさ やるぞー!楽しむぞー! nolalaのみなさんよろしくお願いします!!

(おわり)

ライブ情報

<nolala presents. 「アカツキvol.2」>
2022年6月2日(木)@大阪・福島LIVE SQUARE 2ndLINE
OPEN 18:00 / START 18:30
出演:nolala / ネクライトーキー
チケット:https://l-tike.com/order/?gLcode=54771

プロフィール

■nolala

たった20文字のツイートと、たった20秒のミュージックビデオは日本中の少年少女の感情を揺さぶるには充分すぎた。

京都のスリーピースガールズバンド、nolala。

実体験から紡ぎ出される嘘偽りない言葉は 女子3人の身体を通すことでより純度の高い等身大の音楽へと変わる。

そこにあるのは、ただの音符の集合ではない。

「私は別れた彼氏を全員曲にするタイプです。」

Vo.Gt.千陽の20文字のツイートは、2万近くのいいねを獲得するほどのいわゆる 「バズ」を引き起こし、MVもセルフプロデュースとしては異例の15万回再生を突破。

自主制作盤CDにも注文が殺到し、発売からわずか5ヶ月で完売。 再販するもわずか3ヶ月で完売し、手売りで合計900枚を完売させるという結果を残した。

■ネクライトーキー

2017年に朝日が中心となり、もっさ、藤田、カズマ・タケイにより結成。
2019年3月に中村郁香が正式加入し現在の5人組体制に。 一瞬でリスナーの耳をキャッチするもっさの歌声と、朝日の描くシニカルな 歌詞世界、音楽愛に溢れた一筋縄ではいかないメロディーは中毒性満載で、 バンドシーンに留まらず多方面で話題を呼んでいる。
2022年6月15日(水)に2nd Self-Cover Mini Album「MEMORIES2」をリリース。

この記事の写真

記事タグ 


コメントを書く(ユーザー登録不要)