ネクライトーキー「技術や経験、知識を詰め込んだ」5人が描く未来とは
INTERVIEW

ネクライトーキー「技術や経験、知識を詰め込んだ」5人が描く未来とは


記者:小池直也

撮影:

掲載:20年01月31日

読了時間:約10分

 5人組ロックバンドのネクライトーキーが1月29日、アルバム『ZOO!!』でメジャーデビュー。昨年は1stミニアルバム『MEMORIES』のリリースや全国ツアー、大型フェスへの出演など躍進の年となった彼ら。今作は1st『ONE!』から約1年ごしのフルアルバム。ツアーと同時進行で制作が進んだことで、持てる技術や経験で直感的に構築された内容となっている。今回はこの新作についてネクライトーキーの5人にインタビュー。メジャーデビューを果たしながらも、マイペースな彼らが今考えていることとは【取材=小池直也】

動物がいっぱいいた

『ZOO!!』通常盤ジャケ写

――『ONE!』の続編は『TWO!』になるのかなと思いましたが、『ZOO!!』とは意外でした。制作はいつ頃から決まっていたんですか?

カズマ・タケイ 『MEMORIES』を作っている頃に制作が決まったんです。頭のなかは新曲のことで、手は既存曲を演奏しているような感じがしばらくありました(笑)。

藤田 曲を作りながらツアーを回ってる状態でした。

朝日 1週間レコーディングして、全国ツアー追加公演の『ゴーゴートーキーズ!全国編「〆」』を挟んで、もう1週間レコーディングというスケジュールでした。新曲も作りつつ、ワンマンのリハもありました。

藤田 ツアーで披露していたのは「ぽんぽこ節」と「ボケナスのうた」、「深夜とコンビニ」です。追加公演で「北上のススメ」も演奏しました。この4曲が最初にできた感じです。レコーディング中にできた曲も何曲かありました。夜に朝日さんから曲が送られてきて、それをみんなで話し合いながらアレンジを決めて、昼から録る。

朝日 勢いがあるよね。

もっさ 『ONE!』よりも初期衝動がある。

――アルバムタイトルは動物に関する曲が多いから、ということなのでしょうか。

藤田 タイトルは後付けです。曲が揃ってタイトルが決まったので、コンセプトを設定して作り始めたわけではありません。でも出来上がったら動物がいっぱいいたんです。

朝日 動物が歌詞に登場してくる内に「これだけ出てくるなら『ZOO!!』がいいんじゃない?」って。

中村郁香 曲の雰囲気がどれも個性が強すぎて、曲順を考えるのに苦労しました。

朝日 後から調べたら「ZOO」という言葉には「無秩序」という意味があるらしいんですよ。

――ではリード曲の「夢みるドブネズミ」を1曲目に持ってきた意図は?

藤田 リード曲の候補は他にもあったんです。「北上のススメ」や「放課後の記憶」、「夢みるドブネズミ」が候補に挙がっていて、悩みながらみんなで話しました。「ぽんぽこ節」はミュージックビデオにはしたかったけど、リードって感じではなかったし。

もっさ 普段は朝日さんが「これは絶対リードだろ!」って推してくるんです。でも「夢みるドブネズミ」はふつふつと上がっていった感があります。完成に近づくにつれて「これリードじゃない?」となっていったので。

藤田 後から来たドブネズミが抜き去って行った。

もっさ 勝ち上がってきたドブネズミです(笑)。

朝日 この曲は出来上がったアレンジが一番派手だったから、良いかなと思ったんです。ネズミってモチーフも良いなと。写真には映らない美しさがあるじゃないですか。物語とかでは体は小さいけど勇敢なキャラクターを目にすることが多かったですし、「弱い犬ほどよく吠える」という言葉もあるので小さいからこそ、強く見せるという気持ちはよく分かるんです。

 『ナルニア国物語』に世界を救うネズミ(リーピチープ)が出てくるんですけど、曲の歌詞はこのネズミをなんとなくイメージしました。彼は口だけだった「世界を救いたい」という言葉を貫き通した結果、「偽が偽じゃなくなった」瞬間がくるんです。それがかっこいいなと思ったんです。そんな自分の思い出もあって、この曲に主役を任せようと。

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