杏、歴史好き 対談できるなら江戸時代の人 平安時代にも興味
INTERVIEW

歴史好き 対談できるなら江戸時代の人 平安時代にも興味


記者:村上順一

撮影:村上順一

掲載:22年01月31日

読了時間:約5分

 女優の杏が、1月27日より世界最大級のオーディオブック及び音声コンテンツ制作・配信サービスAmazon オーディブル(以下、オーディブル)でオリジナルポッドキャスト番組『Journey to the origin with Anne』の第一回「地図の物語」配信を開始した。同番組は歴史が好きな杏が、日常にある物事をテーマに、その起源を辿っていくというコンセプト。本の紹介や有識者との対談など、知識欲を刺激するコンテンツとなっている。インタビューでは番組作りの経緯から、どんなところに注目して欲しいか、もし歴史上の人物と対談できるとしたら誰を選ぶのかなど、話を聴いた。【取材・撮影=村上順一】

――『Journey to the origin with Anne』ではどんなことをやってみたいと思いましたか。

 新しく始まるコンテンツということで、選択肢がすごく広がったので、何が良いのか、面白いのかをみんなで共有するためにリモートで何度もミーティングを重ねました。私は歴史がすごく好きなんですけど、人物や年号を覚えるような“点”ではなく、自分と何かが繋がっているかもしれないといった“線”で考える方が好きなので、それを探っていくようなことをしたいと思いました。その跡を辿っていく、起源を巡る旅みたいなことをしていこうと思いました。

――具体的には?

 例えば、公園があってその公園はどんな歴史があるのかなとか、そこに植えられている樹木はなぜ植えられたのか? などです。急にこの街が出来上がったわけではないですし、何か数珠繋ぎでストーリーがあるんじゃないかなと思い、そこから本を紐解いたり、専門家の方に来ていただいてお話を伺ったり、私がなぜその起源を辿ろうと思ったのかをお話ししたいと思っています。そして、次のお話に行くときにバッサリ切ってしまうのではなくて数珠繋ぎで、最初は木から始まって、次は公園が気になったり、今度はその公園で遊ぶ子供など、色んなものにどんどん触れていくものになっていけたらと思っていて。1週間に1話ずつの配信になっていくのですが、どこをピックアップしても面白いけど、あとから繋いで聴いても面白い、そういった番組になるのかなと思って作っています。

――そういったモノのルーツというのはもともとご興味があったのでしょうか。

 特定のジャンルで書かれた歴史の本がすごく好きで、例えばゴマについての歴史や道路や地図の歴史だけに触れた本があり、それを読むだけでも楽しいです。私がその本を手に取った経緯や何を感じたのか、というのをみんなにも伝えていきたいです。そして番組ではそれを読んだだけでは聞けないようなことを、直接有識者の方に意見をお聞きすることで、すごく知識欲を刺激してくれる。

――取り上げるテーマも面白いですね。

 堅苦しくないような身近な公園や道路といった、誰もが毎日触れるもので、それらを少し意識することで目の前にある道路にも想いを馳せるようになれる、日常のなんてことのない動作の中にも少しだけ彩りが加わるんじゃないかなと思います。

――どんな方と対談されていく予定ですか。

 ランドスケープデザインをやっている方とか、樹木のお医者様、歴史家の方にお話を伺いたいと思っています。

――さて、オーディブルのコンセプトに「声の力(Power Of Voice)」というものがありますが、杏さんが感じる声の魅力とは?

 子供たちを見ていても文字より先に声や音で色んなことを覚えていくんですよね。普段の言葉遣いもそうなんですけど、どんな言葉を与えられるか、というのがあります。固形か水かでいったら水のように流れるものだと思っているので、いかに良質な水を植えた種に与えられるというのがあります。オーディブルのようなコンテンツだと、それがある一定以上のクオリティだったり、過激なものがないという点ではすごく保証されているものなので、私たちが聴いても安心ですし、これから言葉を覚えていく子供たちにも安心して活用できるなと思いました。

――杏さんご自身はどのように音声コンテンツを活用、楽しんでいますか。

 私は犬の散歩の時や、運転中にもよく聴いています。あと寝かしつけの時なんですけど、横になっているだけのスタイルなので、自分の耳に届くくらいの小さな音量で、インプットする知識欲を満たしてくれるものというのは、そのまま寝てしまっても良いのですが、眠くない時に寝かしつけなければいけない時は、自分の心も満たしてくれるなという気持ちになります。

 私は絵本の読み聞かせを自分ですることもありますが、英語の本だったりすると私よりも発音が良いので、そういったものにも応用できたりするのかなと思いました。色んなジャンルで気軽にインプットができると思います。そして、家事とかも楽しく出来たりするんですよね。日常に彩りを与えてくれるコンテンツだと思っています。

――杏さんが展開されるポッドキャスト『Journey to the origin with Anne』ではどんなところに注目してもらえたら嬉しいですか。

 決してハードルが高いというわけではなく、全てが繋がっているということを感じていただけたら嬉しいです。身近なものにもストーリーがあって、あえてそれに触ってみるというチャンネルになりそうなので、肩肘を張らずに聴いてもらえたらすごく嬉しい。日常から繋がっていく旅を意識しているのでワクワクするような感じで聴いていただけるんじゃないかなと思っています。

――すごく好奇心がある杏さんですが、そのモチベーションはどこにありますか。

 わからないことがわかった時の快感や、知らないことを知った時の面白みだったり、それが私にとって何よりのエンターテインメントなんです。例えば街に看板や石碑があったりすると「なんだろう?」と、ついつい見に行ってしまう(笑)。なので、意識的にやろうと思ってやっているというよりは、自然と楽しくやっている感じです。

――最後に、今回のポッドキャストでは対談もされるとのことですが、もし歴史上の人物と対談できるとなったら、誰とお話ししてみたいですか。

 江戸時代の人も気になるんですけど、戦国時代まで遡ると今とは発音もだいぶ違うみたいなので、500年くらい遡ったらどういった話し方をされているのか、どれくらい私の話が通じるのか、ということに興味があります。そういうのを検証して平安時代の喋り方を動画で流している大学とかもあるんですけど、もし当時の人とお話しできるならどんな話し方をしていたのか、すごく聞いてみたいです。

(おわり)

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村上順一
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