スティーブン・スピルバーグ監督が、ミュージカル『ウエスト・サイド・ストーリー』を映画化する。その新映像が解禁となった。

 物語の舞台は、1950 年代のニューヨーク──マンハッタンのウエスト・サイドには、夢や成功を求める多くの移民たちがいた。差別や偏見に満ちた社会の中で、若者たちは同胞の仲間と結束し、各グループは敵対し合っていく。特に、ポーランド系移民<ジェッツ>とプエルトリコ系移民<シャークス>は激しく対立し、一触即発の状態に。ある夜のダンスパーティで、<ジェッツ>の元リーダーのトニーは、<シャークス>のリーダーの妹マリアに出会い、一瞬で惹かれあう。このふたりの禁断の恋が、多くの人々の運命を変えていくことも知らずに...。

 今回解禁された新映像は、華やかなダンスシーンが中心となっている。始まりは、ダンスホールでの情熱的なダンスシーン。プエルトリコ系移民<シャークス>のリーダー・ベルナルドの恋人であるアニータの掛け声を合図に、ラテン系の陽気な音楽が軽快に流れ出し、ダンスホールは熱狂に包まれる。そんな中、運命的な出会いを果たしたトニーとマリア。周囲の反対をよそに惹かれ合っていく二人が、非常階段で手を取り合う様子も描かれている。特に印象的なのは、終盤でアニータやベルナルドを中心とした<シャークス>のメンバーたちがウエスト・サイドの街へと飛び出し、エネルギッシュにダンスを踊るミュージカルシーン!これまで数々の名作で人々を魅了してきた巨匠スピルバーグ監督の手腕が光る、圧巻の映像となっている。

 『ウエスト・サイド・ストーリー』と言えば、レナード・バーンスタイン(作曲)とスティーブン・ソンドハイム(作詞)の最強タッグが手掛けた、作品を彩る名曲の数々。これまで解禁されてきた映像では、「Somewhere(サムウェア)」や「Tonight(トゥナイト)」の一部を聴くことができたが、雰囲気ががらりと変わった新映像では、アップテンポなダンスナンバー「Mambo(マンボ)」と「America(アメリカ)」が初解禁。

 躍動感たっぷりのダンスシーンとともに流れる新生「America(アメリカ)」は、プエルトリコ系移民の<シャークス>のメンバーが、異なる場所で育った人々が集う地“アメリカ”を褒めたたえる楽曲。“異なる立場の者は、手を取り合うことができるのか?”というテーマの本作の、華やかな一面を歌い上げている印象的なナンバーだ。幼い頃から本作の映画化を夢見ていたスピルバーグ監督が「私はクラシック音楽に囲まれて育ち、“ウエスト・サイド・ストーリー”は、うちのファミリーが初めて許したポピュラー音楽だった。私は虜になったよ」と明かすように、巨匠監督をも虜にした楽曲の一つとして長年愛され続けてきた「America(アメリカ)」。

 思わず口ずさみたくなるようなキャッチーなメロディーがより、まだお披露目されていない名曲への期待感を高める。

 混沌とした時代の中、偏見と闘いながら夢を追いかける、“今”を生きた若者たちの禁断のラブストーリーを描くミュージカル・エンターテインメント、『ウエスト・サイド・ストーリー』は12月10日、ウォルト・ディズニー・ジャパン配給で公開される。

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