INTERVIEW

小栗有以

先輩の卒業で強くした思い「AKB48を守っていかなくちゃ」
『未成仏百物語』インタビュー連載


記者:鴇田 崇

写真:鴇田 崇

掲載:21年09月10日

読了時間:約7分

<『未成仏百物語』インタビュー連載>小栗有以
 AKB48から選出された8名のメンバーが、巷に溢れている不可解な出来事やミステリアスな世界、心霊現象などを成仏させるという、かつて類を見ない怪談エンターテイメント映画『未成仏百物語~AKB48 異界への灯火寺~』に出演した。8名それぞれが怪談エピソードを座談会で語り合い、その後供養するドキュメント形式で、メンバー全員が紹介するエピソードのうち、小栗有以、倉野尾成美、込山榛香、武藤十夢はドラマパートとなり、坂口渚沙、鈴木優香は事故物件サイトの運営でおなみの大島てる氏との事故物件現場による対談。行天優莉奈は都内某所による心霊スポットへの体験ツアーへ向かい、大盛真歩は“怪談語り”と様々なアプローチで怪談話を披露する。今回、MusicVoiceでは8人全員のインタビューを連載。アイドルとしての笑顔を封印して映画に身を投じた彼女たちは、出演を経て何を想い、何を感じたのか。話を聞いた。【取材・撮影=鴇田崇】

怖がっている姿を冷静に

――今回の作品に出演するにあたって、メンバーと何か事前に話をしましたか?

 撮影前にみんなと話はしていなくて、映画にも出てくるお寺のシーンの時に8人集まって話をしたのですが、その時にみんなのそれぞれのドラマの内容も初めて知りました。怖いものが苦手なメンバーもいるので、怖がっている人もいました。わたしはそこまで苦手ではないので、みんなが怖がっている姿を冷静に見ていましたね(笑)。

――強いですね(笑)

 怖いは、怖いですよ。怖いのですが、ちょっと楽しめる感じも自分の中にあるんです。でも、メンバーのドラマも観ましたが、かなり怖かったです。お芝居の勉強にもなりました。こういう表情をすれば怖がっているように見えるとか、お互いのドラマを観ることで勉強にもなりましたね。

――お寺のシーンは冷気が伝わってくるような独特の雰囲気がありましたね。

 あのシーンは本当に夜中の12時に撮影を始めたんですよ。今まで12時に撮影を始めたことがなかったので、本当に撮るんだって驚いたのと、気温も低かったので寒気もして、ゾー! っとしちゃいました(笑)。

――ほかのメンバーの活躍を観ていかがでしたか?

 込山榛香さんのドラマ(「見逃し」)がとても怖くて、こみはるさんの驚いた表情がすごいんです。自分自身でもおっしゃっていたのですが、普段はアイドルとしてかわいいを追求してメイクや表情を研究しているけれど、今回はそうじゃないと。クール担当などいろいろなメンバーがいるなかでかわいいを担当しているメンバーなので、そのこみはるさんがひとりの女優さんとして、アイドルにとって必要なチークなどももちろんなくして色がない状態で怯えていて、アイドルを捨ててなりきっているんです。こみはるさんのお芝居を観て驚いたし、怯えている様子も含めて、表情って大切なんだなって改めて思いました。

――いつもは「インスタの女王」として輝いていますしね。

 そうなんです。普段のこみはるさんとはまた違うので、ひとりの女優としてすごいなと思いました。あと、事故物件などのロケに行っているメンバーもいて、そっちのほうがわたしは怖かったですね。ドラマ担当はまだ全然よくて、実際に何か起こった場所に本当に行くって、すごいなと思いました。行天ちゃんは特に怖いものが苦手な子なので、すごく頑張っていました。

小栗有以

私らしさ

――メンバーのお芝居や仕事をみると、何か意識しますか?

 メンバーからは「ゆいゆいの怖かった!」と言っていただけたので、それはとてもうれしかったのですが、わたしのは不思議なドラマだなと思っていて、こみはるさんのはザ・怪談、ザ・怖い系のお話でしたよね。なので、そっちのもいいなあと思っちゃいました(笑)。わたしのももちろん怖がらせるシーンもあり、わたし自身も勉強になったのですが、こみはるさんのドラマにもしも自分が出ていたらどうなるだろうなとは確かに思いました。

――お芝居の表現も含めて、小栗さんらしさについて考えることはありますか?

 「ふわふわしているね」とはよく言われます(笑)。それは悪い意味ではないと思うし、それは昔から変わらないことでもあるのですが、それがいいと言ってくれるファンの方が多いんですよね。でもさすがに歳も取ってきていて、12歳でAKB48に入って、今19歳になり、これから20歳になります。後輩も増えてきて自分が先輩になる立場なのですが、ファンの方が好きでいてくださるマイペースな感じ、自分のペースは乱さない感じを残しつつ、後輩に先輩として教えられることは教えて、メリハリをつけていけたらなと思っています。

――AKB48としての7~8年は、いかがでしたか?

 濃い年月でした。いろいろあったのですが、でもまだ気持ちが17歳なんですよ(笑)。

――そういう人、多いかもしれないですよ。

 みんな同じなんですかね(笑)。このコロナ禍で時間が止まったような感じにもなり、その間に1回歳を取っているんですよね。でも18歳の記憶が薄いんですよ。その前はセンターに選んでいただいたり、ドラマで主演をやらせていただいたり、AKB48に入ってからは普通にしていたら体験できないようなことをたくさんさせていただいて、毎日勉強になっています。

小栗有以

AKB48を守っていかなくちゃ

――大変なことはありましたか?

 先輩方の卒業ですね。わたしはAKB48がすごく好きなのですが、いろいろな先輩方が卒業されていきました。尊敬していた渡辺麻友さんは、わたしがグループに入って接して初めて知ったまゆさんの魅力や、まゆさんのすごいところをわたし自身が見つけて、まゆさんもとてもかわいがってくださるようになって、卒業する時も「頑張ってね」と言ってくださったり、指原さんもそうですが、尊敬していた方々がどんどん卒業されました。

 でも、大変だけれど、卒業されていくなかでAKB48を守っていかなくちゃという思いも生まれたので、紅白に出場できなくなった時は悔しかったです。昨年、初めて落ちたんですよね。

――あれはファンじゃなくても驚いたニュースでしたね。

 今までは出場させていただいていたので、それは先輩方が作ってくださったAKB48のブランドが大きいということもありますし、もちろんわたしたち現役メンバーがいつも頑張っていたということもあったのですが、去年落ちたことはAKB48としてはダメージが大きかったので、そこでみんなで今後について話し合いをしたり、いろいろありました。

――ポジティブに捉えざるを得ないですよね。

 ちょっとしたきっかけだと思うと、さらに盛り上げていこうという気持ちが強くなるので、出場できなかったことは悔しかったのですが、ポジティブに考えると、それがいいことにつながればいいなとは思います。悔しいけれど、めげずにまたみんなで頑張ろうという気持ちになれましたね。引き続き今また、新しいバラエティー番組でAKB48として活動させていただいているので、今の現役メンバーで頑張れたらいいなと思っています。

小栗有以

腸活に興味

――いいアイドルになるために日頃努力していることはありますか?

 美容や健康などにとても興味があり、好きですね。常に雑誌などで情報を調べて、健康的な食材とか探しています。食材も裏の表記を確認したり、寝る前にストレッチもしています。最近は腸をきれいにする腸活にも興味を持ち始めているんですよ。

――いいものを採り入れるという意味で、たとえばいつも聴いている曲はありますか?

 落ち着きたい時にNovelbrightさんの曲はよく聴きますね。今若い子の間で人気で、その方の曲をリラックスしたい時に聴いています。AKB48の曲では、頑張ろうと思える曲は「初日」という曲です。「初日」はステージに立つ上での初心に帰るような曲になっているので、頑張らなきゃという気持ちになるので、アイドルをしている人には聴いてほしいです(笑)。

――最後になりますが、映画を待っている方たちへメッセージをお願いいたします。

 未成仏百物語なので成仏されてない物語で、ドラマも怪談もゾワッとするし、寒気が走ったり、熱い夏にもってこいの作品になっています。ぜひこれを観て冷やっとしていただいて暑い夏を涼しく過ごしてほしいですね。事故物件など、いろいろなロケにも行っていて、ぜひこれを観ていただいて、ハラハラドキドキもしていただきたいですし、学びというか、再認識していただける部分もあると思うので、楽しんで観つつ勉強ではないけれど、学びの姿勢にもなってくれたらうれしいです!

(おわり)

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