篠原ゆき子、主演作封切りに涙「本当に嬉しい」 LiLiCo自身に重ね涙
『女たち』公開初日舞台挨拶
篠原ゆき子、高畑淳子、サヘル・ローズ、LiLiCoが1日、都内で行われた映画『女たち』公開初日舞台挨拶に臨んだ。
山あいの小さな町を舞台に「壊れゆく女たち」の姿を描くオリジナル作品。内田伸輝監督が脚本を作り、奥山知由氏がプロデューサーを務めた。
当初は、共生をテーマに、養蜂場を舞台にした構想だったが、コロナ禍の状況を組み込み書き替えた。
この日ゲスト出演したLiLiCoは本作には出演していないが、奥山氏の依頼で登壇。LiLiCoは自身の境遇に重ね「この映画を見る間に自分の気持ちを一緒に吐き出したら明日が明るいんじゃないかなと思う。生きることは素晴らしいと感じられる」と涙を流し、絶賛した。
本作では、女性たちそれぞれの葛藤が描かれる。篠原演じる美咲と高畑演じる母親・美津子の確執では、美咲が美津子を馬乗りになり首を絞める場面もあり、壮絶だ。
高畑は、撮影前に奥山氏から「いかに鬼ババになれるか、それにかかっている」と言われたことを明かし「必死になりました。でもああいう鬼ババは実際にいる」と回顧。
一方の篠原は過去に、美津子に対して、役と自身が混合し、気持ちの整理がつかなくなったと明かしているが、カメラが回ってない状況でも高畑が美津子と重なり「怖かった」と回顧。「ごっちゃになって、あの時わたし、壊れていたんです」と明かした。
それを間近で感じていたのは、美津子を介護する田中マリアムを演じたサヘル。最初の頃は篠原とホテルから現場まで一緒に行くなど仲が良かったものの、ある時から距離を置かれるようになったし「私、嫌われたかなって。心が切り離されてしまった感じだった」と振り返った。
これに篠原は「マリアムから沢山の感情をもらいました。美しくしなやかに生きるマリアム。それに引き換え私(美咲)は…という自己嫌悪になって。それが役に生きました」と説明した。
コロナ禍で公開延期になった。ようやく迎えた公開初日。高畑は映画館の客席に座り、スクリーンに映し出される映像を見て「涙が止まらなかった」とし「弱っているのは心。この作品は強くしてくれると思います」
サヘルは「みんな演じるよりも感じたことを言葉に紡いだので愛を感じられたら。みんな苦しい。人前では笑っているけど、本当は泣いている。そんな経験はみなさんされていると思う。泣きたいときに泣いて良いと思います。頑張らないでいいということが良い意味で伝わったら」と背中を押した。
本作から様々な感情を受けたLiLiCoは「私はハッピーに見えると思うけど、傷ついて、強いかさぶたが出来てそれが鎧になっている。この作品を見てウワーっとなる所もある。生きていることが大事だと分かる作品です」
最後に主演を務めた篠原。トーク中も何度も涙を流したが、ここでも声を震わせ、気を緩めれば飲み込んでしまう言葉を吐き出すかのように「初日を迎えられることが本当に嬉しいです!」。
そして「心が健康万全の人はそうそういなくて、追い込まれている。でも笑って頑張っている人がいっぱいいると思う。どこか誰か一人でも届けばいいと思っています。みんなで生きていきましょう」と呼びかけた。





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